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 平井堅は男竹内まりや

兄さんは密林の奥深く、伝説になったまま現れないか――と懸念される中、昨日別荷の平井堅『歌バカ』が届きました。

今や出す曲出す曲スマッシュヒットな彼ですが、デビューしてから5年近くも鳴かず飛ばずだったそうですね。
『歌バカ』は1995年から現在までの10年間に及ぶシングルカット23曲(+DVD)を集めたベスト版。1995−2000WORKSがDISC1、2001−2005WORKSがDISC2にそれぞれ収められています。

DISC1は聴いてみてもほとんど記憶にありません。時代性もあるのでしょうがテイストに槇原敬之や中西圭三の影響がはっきり見てとれ、度々方向性を模索してるようできゅうきゅうな感じ。
それがDISC2になると、あれもこれもみぃんな知ってる曲ばかりでビックリです(^_^;) しかも個人の中でいろいろ淘汰された結果なのか、オリジナリティが深まり音域は高まり、余裕や遊びが感じられて聴いてるこちらも楽しくなってしまいます。石の上にもなんとやらを、身をもって実践したのですねえ。

平井さんの特質はまずメロディラインがきれいなこと。サビの部分が小憎らしいほど気障にできてるんで、カラオケで人気なのも分かります。歌詞がはっきり聞き取れるのもいいですよね。攻撃的でもなくただ受動でもなく、広がる情景を上手くサンプリングし構成し直す術(すべ)に長けてるとも思います。いわゆる「作家としての神サマ視点が高い」って感じかな。

最大公約数が大きくて、誰もが難なく受け入れられる――聴きながら「ああ、彼は竹内まりやの男版だ」と唐突に思ってしまいましたのよ♪



2005年11月24日(木)
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