出向コージ苑

2004年08月23日(月) 引きこもり開始

だらーと過ごす一週間計画。
いやあ、ほら五輪だし、テレビの前離れられないでしょ。
ユーロスポーツ、本当に一日中アテネ中継をしている。
放送する競技に大いなる偏りがあるのが、玉にキズ。
ヨーロッパの人間は、何でああ重量あげとかカヌーとかが好きなんだ?
おかげでごついおっさんばっかり鑑賞しているコージ苑である。

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ケルテース・イムレ『運命ではなく』 国書刊行会

ハンガリー出身で、強制収容所経験者である作者が、
自伝的に綴った小説である。
体験した一人一人に、とてつもない「話」を与えた、
あの戦争の、あの出来事。
かつて『朗読者』に書かれたように、
体験していない者にとっては、
いくら事実に関する知識を集め、考察を重ねたところで、
それはあくまで想像でしかなく、
私達は「分かる」とは言えないのだろう。
この作品では、主人公の少年は、最後にこんなことを言っている。

−あの出来事が私達の方へ『やって来た』なら、
私達もそれに向って進んでいたはずだ。
そして、もしあの出来事が避けようのない運命であるならば、
自由などというものは、そもそも存在しないのだ。−

この重さは何事だと思う。
普通に生きていれば、まず出てきそうにない発想である。
コージ苑はこの言葉に簡単にうなずきたくないけれど、
かといって頭から打ち消してしまえるだけの言葉も見付からない。
ここ数年で読んだ、この手の話の中では一押し。


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