出向コージ苑

2003年07月09日(水) あら不思議

アパートの手付金その他を払うには、当然現金が必要である。
本当ならば、L国での預金から引き出したいところだが、
残念ながら支店がない(あるわけない)。
渋々、日本の口座から貯金を崩すことにした。

コージ苑は、日本の某銀行が発行している、
インターナショナルカードというものを持っている。
これはキャッシュカード拡大版のようなもので、
海外のATMを使って、日本の口座にあるお金を、
現地通貨にして引き出せるというエライ奴なのだ。

市内で一番大きな銀行に行って、ATMから現金をおろす。
一度に引き出せる限度額がやたらと小額のため、
目的の金額に達するまでに、連続5回手続きをする必要がある。
こんなにたくさんの金を一度に下ろしていると、
「アヤシイ奴」と思われないかしら、と余計な心配をしたりする。
違うのよ、これは私のカードなのよ〜、
という空気を背中にかもし出そうとしたが、余計な努力である。

びくびくしながらATMにはりついた結果、
手にした札束は結構な厚みがあった。
おおおおすんげえ、コージ苑ったらお大尽だぜ。

しかし、これをEURにして振り込まなくてはならない。
窓口に行って、両替してもらう。
返ってきたEURを見ると、あら不思議。
あんなにあった札束が、5枚になっていますことよ。
その薄さったら、一瞬計算間違いじゃないかと思った程だ。

さらにその5枚の札で、必要額を払い込むと、
手元に残ったのは悲しい程のはした金。
…何だかトランプのゲームで、
大富豪から一気に大貧民になった時みたいな気分。

※※※※※

伊丹十三『女たちよ!』 文春文庫
発行は1970年代。
この時代において、おそらく最先端を突っ走っていたであろう彼が、
第一章に置いているのは「スパゲティの正しい召し上がり方」。
今現在、ちょっと料理好きの人なら当然知っているようなことも、
30年前には本で語られる「オシャレ」だったのだな。
他にも、カルボナーラやアボガドが紹介されているが、
それらにいちいちつけられている「…というもの」という表現に、
言いようのないおかしみを感じる。
時代って怖いね。


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