バタヤンの御母堂が、日本からやって来た。 そして何故かコージ苑達は、昼食に招かれた。 花を手土産に伺うと、並んでいるのはちらしずしや豚の生姜焼き。 ああ、ニッポンの料理ってすばらしい。
関係ないが、バタヤン宅はR市でいちばん有名な住宅である。 この町の建築物には、アールヌーボー様式が多用されており、 その筋の専門家が視察に来る程のものなのだそうだ。 そんな建築群の中でも、バタヤン宅は際立って美しい。 この時期、観光客がひっきりなしに彼女のアパートの前を通り、 感心してその外観を眺め、写真を撮っている。
その前をすっと横切り、 暗証番号つきのドアを開けて、 中に入る時のそこはかとない快感といったらない。 (自分の家でもなんでもないくせに)
こういうのを、「虎の威をかる狐」というとか言わないとか。
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土屋賢二『棚から哲学』文春文庫 どこかで「小市民的笑い」と評されていたが、 相変わらずのひねり方、オトシ方。 「後書き」が一番面白い気がしてしまったのはコージ苑だけか?
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