目覚ましをかけずに寝たら、昼頃に起き出すという体たらく。 (「疲れていたのね」と言ってくれ) 夕方にY先生とその彼氏が来訪する予定だったので、2時間ほど掃除に費やす。 2人は床に敷く「ゴザ」を持ってきてくれた。 靴文化のご多分に漏れず、ここL国も部屋は土足仕様のコンクリートなので、 じかに座るには、どうも硬すぎるし腰が冷える。 敷物を買わなきゃなあ…と思っていたところ、 以前海で買ったからと譲ってくれたのだ。
時間をおかず、2年生のクリスティーナが父親を連れてやってくる。 部屋に塗る予定のペンキを買いに行く約束をしていたのだ。 ロシア語で挨拶をしたお父様は、 さっさと部屋の各所を見てまわり娘に某かのアドバイスを与え、 無言ではあるが「さあペンキを買いに行くぞ」とばかりに靴を履く。 あわてて後を追いかけるコージ苑達。 車に乗って3分ほど、あっという間に塗装専門の店に着く。 色を選べというので、薄いピンクがいいというと、店員がパソコンに向かう。 どうやら色の配合等のデータが入っており、 自動的に基本色が混ぜ合わされる仕組みらしい。 ありとあらゆる色のペンキが所狭しと並んでいる所を想像していたコージ苑は、 どうやら相当時代おくれの人間であることが判明した。 ペンキ缶が壊れんばかりに振り回されている様子を、 感心して眺めている日本人をよそに、 クリスティーナ父子は、はけやベンジン、目張りテープなどをかごに放りこむ。 会計を済ませ、車で再び部屋に戻り、道具を上まで運んだ後、 お父さんはやはり手短に挨拶をすると、後も振り返らずに去って行った。 まるで夏の夕立だかスコールだかである。 やれやれ、と息をついたそのとき、クリスティーナが再びドアをノックする。 あけてみると、「父が釣りました」と、ビニールに入った魚を差し出す。 後で見ると、40センチはあろうかという、見たことのない魚であった。 (海のものかも川のものかもわからないが、多分前者であろう)
Y先生とその彼氏は、 その後本当に降って来た夕立をやりすごしてから帰っていった。 残されたコージ苑はというと、その謎の魚と奮闘して30分、 やっと夕食にありつけたのだった。
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