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■ 第九番交響曲
お恥ずかしいながら、生まれて初めてのナマ第九を聴いてまいりました。 大学の先輩(現在、桐朋のCbディプロマ在籍)が東京フィルのエキストラで 初仕事なさるというので、いそいそと出掛ける。 おまけに業界に強靱なコネを持つ友が、サントリーホールのそれはそれは よろしい席を確保してくれた。持つべきものは顔のひろい友なり。
クリスマスの夜というお日柄のせいか、会場はぎっちりの満席。 つめかけたお客さんの高揚した空気が、会場の雰囲気をさらに 華やかにしていました。
そして本番。 若手指揮者、阪 哲朗氏のはつらつとした指揮がぐいぐいとオーケストラを盛り 上げてゆく。後ろから彼の姿を見ていて、指揮のビートとは身体表現であること を再確認する。柔軟な膝、指先の繊細な動き、しなやかな背中の反り返り。 彼の動きに従って、オーケストラの音色が変化するさまは本当に興味深かった。
そして問答無用の迫力を見せつけてくれた、東京オペラシンガーズの合唱。 後で聞いた内情によると、当日の「合唱の方は好きなように並んでください」 という指揮者の発案により、合唱団は男女入り乱れてごま塩+でこぼこ状態に 整列。実はこれって難しいことなんです。だって違うパートの人がバラバラに 配置しているということは、自分の出す音のピッチを完璧に歌えなければなら ない。その自信と結果の両方を持っていなければとても危険なので、こんな 配置はできません。ほんと、すっごい。
(これも指揮者の意向だったらしい)ハイスピードの四楽章が始まり、 おなじみの第九のテーマが演奏され、ソリストに続き、すくっと合唱団が 立ち上がってパーンと歌い始める。まるで右手の拳を高く突き上げるような パワーのある肉声。その迫力に観客は圧倒され、さらに音楽は高みを増し、 ホールの天井を突き破るかと思いましたよ、私は。
もう、合唱の歌詞やその内容なんか完全に抜け落ちてしまって、ただただその 音声に魂を持っていかれました。人間ってすごいですね。すくっと立って声を 出すだけで、立派な音楽を奏でる楽器にもなれる。ほんとにすごい。 感動しました(最近よく感動するなぁ)。
私の初第九体験、大成功です。 これからは「年末?だいくぅ??」なんて醒めた考えはやめて、 恒例行事にでもしたい気分。すごいよな、ベートーベン。 やっぱアンタはすごいです。
2001年12月25日(火)
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