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■ そろいの片方
ふと、いつもの癖で右耳に触れて、その感触に凍ってしまった。 ない
ない ない ない
試しに左耳を触ると、ある。 ちゃんとある。
机をはさんで向かいに座り、中居正広論を熱弁している先生の声がアタマの 後ろで遠のいた。もう一度、右耳をつまみ、タートルネックの襟元をさぐり、 指で髪を梳いてみる。あああ、どこで落としたんだ、お気に入りのピアス!
私はピアスをよくなくす。 それも決まって右側のばかりだ。 最近はひっかけるタイプのものは、紛失防止をかねて敬遠するようにしている。 でも、今日付けていたのは裏にちゃんとキャッチが付いているものだった。
不覚だ。ぜんぜん気付かなかった。不覚だよ。 と半べそかいてみるが、ひょっこり出てくるわけもなく必死にあきらめよう とした。これでまた片方だけのピアスコレクションが増えてしまう、と 部屋の鍵を開けようとした瞬間、廊下の蛍光灯に照らされて光るものが!!!
あっ、あっっっったぁぁぁぁぁ!!!!!!! 拾ったとき指先がふるえましたさ。 つまり、朝からしっかり落としていたのね。ああ、アホだわ。
しかし、なくしたものが出てくる可能性はいつも低い。 きっと落とされたこの子が、しっかり私を待っててくれたんだね(涙) うん、大切にします。
2001年10月31日(水)
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