ムッキーの初老日記
DiaryINDEX|past|will
私は今まで、人の多い職場でばかり仕事をしてきた。 デパートや書店や放送局、働く人も多けりゃ客の出入りも多い職場。 または営業として、これまた人の出入りの多い場所を巡回した。 そのせいで、どこか人ごみに出掛けると必ずと言っていい程
「あの人、見たことある・・・。」
という人に遭遇する。 確かにどこかで見た事がある、という程度の「知人」だ。
私は人の名前は覚えられないのだが、顔は忘れないほうで そういう人に遭遇すると、気になって気になって仕方がない。 一緒にいる友人やオッサン君などに
「ねえねえ、あそこにいる人、そうそう、青いシャツの人 あの人、見たことあるんだよね、誰だっけ?」
と聞いて「知らん」と言われても、いつまでもいつまでも気になる。
「ここまで出てるんだよなー。あー誰だっけなあ・・・。」
ここから先がなかなか思い出せない。 その人が見えなくなっても、考えている。ずっとずっと考えて 次の日になってやっと
「は!あれは〇〇にいた時出入りしてた保険屋さんじゃん!」
と、思い出しスッキリするなんて事もしばしば。 思い出したからって、別にこれと言って良い事もないのだが 思い出さないと気持ちが悪いので、ついつい必死で考える。
なにせ社会人になって20年が経過しているので 20代だった人は40代に、40代だった人は60代になっている。 60代だった人など、もはやこの世にいるかどうかも危ない。 初期の頃出会った人々は加齢のため、余計解り難くなっている。
まあこういう風に、どうってことない人を見かけるならまだしも 顔も名前もバッチリ覚えている人に、バッタリ会うことも少なくない。 これが一番クセモノだ。 キチンとした身なりをしている時に会うとは限らない。
GW中、オッサン君と陶器市に出掛けた時のこと。 その日はかなり暑かった。しかも強風。 朝ちゃんと髪を整え、日焼け止めを兼ねばっちりメイクもした。
だが高温強風の人ごみを歩くうち ワックスでセットした髪はモウモウと渦巻き、メイクは汗で流れた。 しかも暑さでグッテリして不機嫌な顔になっていたに違いない。
そういう時に限って。 フと目を上げた視線の先にいたのは 当時職場のアイドルだった〇〇センパイ(♂)であった。
��( ̄▽ ̄)アワワッ!
センパイも私に気づき、会釈をしてくださった。 私も慌ててペコリと頭を下げたが 次の瞬間、彼の目線が私の頭のあたりを泳いだのを見逃さなかった。
<(T◆T)>ぎゃー!!←心の叫び。
見られてしまった。こんなモワモワ頭を。 よりにもよって、〇〇センパイに。 憧れてた、〇〇センパイに・・・!
十数年ぶりの再開が、モワモワ頭なんてあんまりだ。 もしかしたら、今日の偶然の再会から めくるめく灼熱の恋に発展したかも知れないのに(妄想) このモワモワ頭では間違ってもそんな事は起こらない。
私は、そのまま彼を追いかけて 「違うんです!いつもはこんなんじゃないんです!」 と、彼の肩をガックンガックンと、脳も揺れよとばかりに揺さぶりながら いい訳をしたい衝動に駆られた。
それから一日中、私のモワモワ頭の中には ユーミンの名曲「DESTINY」の一節が、エンドレスで流れたいた。
どおしてな・のー。 今日にかぎってー。 安いサンダルをはい・て・たー♪
この時ほど、あの歌の主人公の気持ちが理解できた事は かつてない。
◆◇オッサン君の独り言◇◆
|
ムッキー

|