ムッキーの初老日記
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2004年03月01日(月) ささやかな変身


初老になると、いつの間にか手さえも変わってしまう。と
以前の日記にも書いたことがあるが
実はあの日以来、私は爪を伸ばし始めた。


昔は丈夫な爪であったが、今はちょっと伸ばすと
割れたり、2枚爪になってしまったりで
なかなか伸ばせずにいたのだが、再チャレンジである。





当時、憧れていた職場の先輩に


「おー?なんだこの手は!真っ白でスベスベじゃないか。
おまえ手がキレイなんだな。桜貝のような爪してんなぁ。」


と、公衆の面前でいきなり手を握られ
盛大に褒められたことがある。(今思えばセクハラだ!)



それ以来、手は私の数少ない・・・いや正直に言えば唯一の
チャームポイントになり、大事にしていたものだ。
だがそんな自慢の手も、年月と共に関節がもっちゃりし
指先は荒れ放題、爪がもろくなり、いつの間にか
「どこから見ても中年の手」へと変貌してしまった。


あの頃の、すんなりした手にはもう戻れないけれど
せめて爪ぐらい伸ばしてみよう。そう思った。



すぐ剥がれてしまう爪先を、やすりで削り
マニキュアでカバーしながら、少しづつす少しづつ
根気よく伸ばして行った。
ある程度伸びてからは、よけい剥がれやすくなり困っていたが
「スクエアカットにすると剥がれにくいよ」と教えてもらい
爪先を徐々にフラットに削っていった。
爪の間にぬかみそやコネた挽肉を詰まらせながら、どうにか伸ばした。


爪が伸びると、その分手がスラッと細く見える。
おお。なんだか指が長くなった気分だ。


こうなってくると、マニキュアにも熱が入る。
安物のマニキュアではあるが、数種類購入し
三日に一回は塗り替える。


ネイルアートにも挑戦したが、これはあえなく挫折。
あんな細かい芸当は私には到底無理なお話であった。
その代わり、シールをちょっと貼ったりして楽しんでいる。


甘皮の手入れもするようになったし
オイルもマメに塗るようになった。




その結果。
ほんの2ヶ月弱で、私の手は


「まるで家事をなーんにもしてない人の手ね。」


と言われるぐらいになった。
そんなイヤミも、今の私には最高の褒め言葉だ。


そうか。家事してないように見えるのか。ふ、ふふ(¬▽¬)・・・


初老ではあるが、まだまだ諦めてはいられないのである。
何事も。





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