ムッキーの初老日記
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2004年01月08日(木) なだそう荘へいらっしゃい


去年末から今年にかけて、各方面の忘年会や新年会に出席した。
その殆んどが「友人同士」という気楽なもので
少人数で、中には「ランチ忘年会」なんてのもあった。

どんな集まりにせよ、学生時代や青春時代の思い出を
共有している仲間達と会うのは
本当に楽しいものだとしみじみ思った。

この集まりの中で、不思議と共通して出た話題が

婆さんになったらみんなで暮らそう。

というものだった。
もっともっと年をとって、連れ合いに先立たれ
子供たちは独立し、もう何のしがらみもなくなったら
気心の知れた婆さん同士で気楽に暮らそうじゃないか、という提案だ。

この話題になるとみんな「いいねえ」と乗ってくる。
嫁や婿に気を使ったり、何かと不安な一人暮らしをするよりも
同世代の婆さん同士、寄り集まって楽しく暮らすのは楽しそうだ。


共同生活であるから、もちろん決まりを作らねばいけない。
今回決めた、大まかな決まりは以下の通り。

〇定員は4人ぐらいが望ましい。欠けたら随時新たに募集。
 愚痴っぽい婆さん、人を頼ってばかりの婆さんは不可。

〇入居時に持参金を持ってくる。またシルバー人材センターでのバイト代や
 年金も全部まとめて保管。そこから生活費や小遣いや葬式代を出す。

〇基本的に自分の面倒は自分でみる。
 病気や怪我をした時は助け合う。



「それぞれ得意分野ってのがあるだろうから
一応洗濯係とか飯炊き係とかもあったほうがいいね。」

「んだね。一応その仕事の責任者は決めとかないとな。」

「ウチの家、提供するよ。使ってよ。」

「おおいいねえ!あそこなら広くてちょうどいいやね。」

「裏庭は畑にして野菜は自給自足!」

「死んだらみんなで葬式出そう。」

「うんうん、棺桶担いで足腰鍛錬でますます長生き。」

「『あー〇婆さんも生きてる時は小憎らしかったけど
死に顔はええ顔しとるわい』なんてな。」

「今度は料理のうまい婆さん募集すっぺ。なんてな。」


みんな大乗り気である。
その時を思って、うっとりと宙を見る目がみんな優しい。


「名前を付けようじゃないか。」

「そうだな。老婆の館?」

「なんだかなあ。幽霊屋敷みたいじゃないか。」

「うーん、何がいいかな?」


というわけで色々悩んだ結果、決まったのが

なだそう荘(涙そうそう)である。

老いたこの身を思って涙が出るということだ。


「なだそう荘」でみんなで楽しく暮らせるのは、そう遠い話でもない。


だがその時、私は気づいてしまった。

「あ!・・・だめだ。私はなだそう荘に入れないよ。」

「えーなんでよ。」


だってオッサン君136まで生きるつもりだもん


( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)はっ!


ヤツなら本当に生きかねない・・・という思いが、みんなの顔に浮かんだ。
そしてまた検討した結果、しょうがないので
オッサン君は、用心棒件棺桶担ぎ係として
「なだそう荘」に置いてやろうという事で話が決まった。



「よかったね。女に囲まれてハーレムだよ。」

と、帰宅してオッサン君に告げると


婆さんに囲まれても嬉しくねえな。


と憮然としていた。
ごもっとも。





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◆◇オッサン君の独り言◇◆

01/08 日光猿軍団の校長は、動物好きな顔をしてない。

01/07 あれ?スピリットに似たのが裏の空き地を走り回ってるよ?

01/06 福袋なんていうギャンブルは出来ない。

01/05 真面目に描いても抽象画。

01/04 長谷川京子の魅力に気付けない。

01/03 早い!うまい!安い!危ない!

01/02 全国の天気予報は、大雑把で意味がない。

01/01 森山良子が歌う『涙そうそう』は、なぜか心にしみない。


ムッキー

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