妄想暴走オタク日記


2002年06月03日(月) 模倣犯。

■20:55


なんとか公開前に読破しました。長かった…。
本を読むのは得意でも苦手でもないんですが、それでもこのお話はやや苦戦したなあ。読んでも読んでもまだある!みたいな思いを何度もしました。それでも話が面白いので飽きることなくむしろ淡々と、読み進んで行けたんですけど。本って読んでるとどうしても結末が気になって、興奮気味にページをめくることって必ずあると思うんですけど、この本はとうとう最後までそうすることがなくて、やっぱり最後までシナリオ本を読んでる気がしてた。うんでも。面白かったです。後味は思ったほど悪くもなくもちろんかといって良くもなく。終っても始まってもいかない話はたまに困ります。どう捉えたらいいのか分からなくなるので。

それでも、終盤泣きました。柿崎先生が「銀河」に現れるところで。なぜか。
こういう事件もの…殺人事件もの?(推理ものじゃないし、どう言ったらいいんだろう)を読んでいて泣くとかって、あたし的にあまりないことだったんですけど、だってそこはやっぱり架空のものだし、そう思う頭が必ずあるし。こういうことが実際にあったらと考えて、痛ましいと思うことがあっても涙が流れることはない。はずなんですけど。でもなんか、ふつうに涙が出てたなあ。悲しいとか思う以前のことで。自分でもビックリした。そうだなあ、この話が文庫化されたら、もう一度読んでみたいかなあ。そう思いました。そしてますます映画が不安になった…。ねえあたし、見に行くべき?どうなるんだろう、そこに登場した人物をきちんと描ききってくれてるんだろうか。つーか、既に役に対するキャスティングは変えれてしまってるんだけどさ。トランクの死体を前畑昭二にする必要がどこにあったのかあたしは知りたい。

それにしても。読み終わって思うに、このお話に模倣犯、というタイトルがつけられたのはなんでだったんだろう。いや、いろんな意味があってしかるべきなんですけど。なんとなく。最後までオリジナルでいたがった網川浩一は、ある種真摯でも滑稽でもあったと思う。そう信じて疑わない彼こそがまるきり模倣犯だっただろうともと思う。有馬義男のいう「人でなし」ということにおいて、彼は抗いようもなく過去さまざまな人物を模倣していたわけだから。

さて、明日からはやっと「青の炎」に取り掛かりますー。こっちも楽しみ。
ここずっと活字離れをしてたんだけど、また少し本を読むことの楽しさを思い出してます。
なんかおすすめの本があったら教えて下さい〜ウフフ。(誰ともなく)

とりあえず今日はこれから、週末見れなかった「チェリー」を…。



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