
|
 |
| 2004年12月24日(金) ■ |
 |
| Vol.538 アルバイトのクリスマスイブ |
 |
おはようございます。りょうちんです。
バイトのAさんは、大学3年生。高校1年生の時から働いているので、バイト君の中では最も古株である。最初はまだ幼かった彼女も6年目ともなればすっかり貫禄もつき、みんなの姉御肌として慕われている。そんな彼女が、今日こんなことを言っていた。「私、6年連続でクリスマスイブはここで働いてるんですよ!」。 二十歳前後の恋多き年頃のバイト君たちにとって、クリスマスイブはやっぱりちょっとスペシャルな日だと考える人が多い。どんなふうに恋人と過ごそうかとか、寂しいクリスマスを過ごさないためにどうすべきかとか、みんないろいろ企んだりする。でも、この時期が最も忙しいうちの店では、すでに夏が終わった頃からクリスマスイブはバイトのためにスケジュールをあけておいてとお願いをするのだ。そう簡単にOKしてくれるバイト君ばかりじゃなくて、毎年俺は頭を抱えるのだけど。 そんな中、Aさんは毎年律儀に約束を守り、クリスマスイブの日は必ずバイトに励んでくれている。彼女が別に恋人ができないくらいブサイクだとか性格が悪いとかいうわけではない。高校生の頃はかわいかった彼女は今じゃすっかりきれいになって、性格もやや気の強いところはあるが面倒見の良いしっかりしたお姉さんだ。「イブの思い出がここで働いていることしかないなんて、悲しいでしょ?」なんて俺がふざけて聞いたら、「ここでこうやって忙しい思いをしないと、クリスマスが来たってカンジがしませんから!」と彼女は即答した。なんとも頼もしいコトバだ。きっと彼女は来年も、こうやって働きながらイブを過ごすに違いない。卒業が待っている彼女は7年目の、しかし最後のアルバイトのクリスマスイブになる。 彼女を見習ってか、今年はクリスマスイブのバイト君たちの休み希望が例年になく少なかった。中には、「一日中暇なのでたくさん働かせてください!」なんていうバイト君もいた。俺としてはとてもうれしいことで、バイト君のスケジュールを組むのも非常に楽だった。見栄を張ってひとり寂しくイブを過ごすより、みんなと仕事で忙しくしている方が楽しいってこと、バイト君たちもわかってるのかな。
|
|