ぶつ草



ぽっかり空いた穴は

昨日のお通夜が終わって、今日はお葬式でした。
あまりにも淡々と事が運んで、あっという間に骨になってしまったおじいちゃんと一緒に、家に帰ってきました。

この数日嵐のように慌ただしかった身辺が急に静まりかえりました。
全部終わったら、思い出したようにどっと疲れました。
前にこんなことをやったのは丁度10年前。祖母のときでした。
あの時の私は中学生でした。
おじいちゃんが疲れ切った顔で泣いていたのを覚えています。
おじいちゃんはおばあちゃんが大好きでした。
痴呆が進んで、家族のことも分からなくなっても、おばあちゃんの名前だけは覚えていました。
10年待ってやっと大好きな人の所に行けるんだな。
良かったね、おじいちゃん。

私としては、ちゃんとおじいちゃんに就職決まったことも
総代で卒業証書受け取ったことも伝えることができて良かったと思っています。
一つ、残念なのが。
おじいちゃんに「役者」の私を見て貰えなかったこと。

今思い出すとおじいちゃんには数え切れないほどいろいろなことを教えて貰いました。

あのころはうざったかったりもしたけど、今こうやって一人の社会人としてちゃんとやっていくことが、おじいちゃんに対するお礼になるかな、と思っています。






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2002年06月04日(火)




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