探偵さんの日常
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2005年03月14日(月) ストーカーのお話(1)




日記にはタイムリーに事実を書く事はできない。
残念なことに、このような警察と被害者との温度差が、
まだまだあるのも事実である。


被害者は某市内のマンションに一人暮らしをしている20代の女性。



訴状:頻繁に女性の所持する携帯電話に嫌がらせの電話が入る。
   「派手な下着を着けてるんだね〜」
   「さっきあなたの部屋の中に入っていろいろいたずらをしておいたよ」
   といった内容。



当然彼女は非通知拒否にした。
しかし、堂々と発番通知でかけてくるようになり、
その番号には心当たりがない。


彼女は男の大胆な行動から所轄の警察署に相談に出かける。
生活相談科のアドバイスは、



「単純なことですよ、携帯を解約すればいいでしょ」



そんなこともわからないの?といった感じもものだったらしい。
そこで彼女は、
「この携帯番号から犯人は判るのじゃないですか?調べてもらえませんか?」

と尋ね返した。


その答えは、

「たとえ調べて電話の主が判っても、その相手に同意を得て発信履歴を出してもらわなければなりません。もし相手が発信履歴の取得を拒否すればどうしようもないことなんですよ」


というものだった。



この時、警察に見放された気分になったらしい。
新聞やテレビでストーカー云々と報道されているものとは、
かけ離れて程度の低いものなのかと思い込んだらしい。

そして彼女は携帯電話を解約して、別の携帯電話を持つ事になった。
自己防衛のために変更した番号は、数人の知人にしか教えずにいた。

そしてイタズラ電話は当然のようになくなった。





しかし10日後、再び非通知でイタズラ電話が入る。


「電話番号を変えたの?なんで教えてくれないの?」と、
前のイタズラ電話の時と同じ声の主からなのだ。
声に聞き覚えはなく、恐怖を感じたという。


なぜ電話番号がわかったのだろう?
知人の身内なのか?


そして彼女は所轄ではダメだと思い、
県警本部の[ストーカー対策室]に出向いた。


ここでも事情を聞かれただけで「携帯電話を解約すればいいでしょ」
といわれただけで帰された。


彼女はどうするすべもなく、我々の事務所に電話をしてきたのだ。


面談をした私は彼女の話を聞いて警察の対応に愕然とした。

このまま携帯電話を解約し続けても解決される問題ではないと思った。

それになぜ彼女の新しい携帯番号がわかったのか・・


いわゆる情報屋(携帯番号から住所云々を調べる会社)
に男が依頼して調べたのか?


また、男が通知してきた番号もすでに警察で話していて、
なんにも役に立たないといわれて、今では覚えてもいないし、
何処にも控えもないらしい。



話を聞き終え、早々に彼女のマンションへ行ってみた。


(明日につづく)







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