| 2015年09月30日(水) |
「人間が人間になるには」 |
※つづきです
立花さんが訪ねたのは、 アメリカ ボストン マサチューセッツ工科大学 理研MIT神経回路遺伝学センター
利根川 進 センター長
日本で初めてノーベル医学生理学賞を受賞した人物 利根川氏はノーベル賞を受賞後、 “すべての心の現象は脳で解明できる” と考え、 記憶の仕組みについて研究されています。 最近は、脳内で心がうまれるときに出る、 特徴的な脳波をつかみ始めているらしい! すげえーーー
でも、ほんとに凄いのはその実験の方でした
紹介されたのは、ネズミの記憶に関する実験。 現実には起きていない偽の記憶を、 ネズミに植えつけることができたというのだ―
実験ではまず、 脳の、ある部分を刺激すると記憶を思い出す 特殊なネズミをつくりました
って、なんじゃそりゃーーーーーー!!! 人ってもうそんなことまで出来ちゃうの!? ゾッとしました もはや動物愛護なんて夢のまた夢ですッッ(爆) 脳に直接つけられた機械、マシーンがもうね… 生物に対するなんとも言えない実験でした―
話戻しますw
このネズミを安全な部屋に入れ、 部屋の様子を憶えさせます。 次にネズミを別の部屋に入れました。 ここで脳を刺激して、 前にいた安全な部屋のことを思い出させます。 そのとき同時に電気ショックを与えました。 すると、電気ショックを安全な部屋で受けたと いう偽記憶が発生。 ネズミは安全な部屋を怖がるようになりました―
利根川さんは言います。
「人間の偽記憶っていうのは起こるんです。 いくらいろんな事を言っても 本人は《確信》してしまっている。 偽記憶をもってしまっている人をMRIで 調べると、光ってくるところは フツーの正しい記憶を思い出してるときと 同じところが光ってくるんです。 MRIではまったく区別がつかない。 だからこそ、 その人は偽記憶と思っていないんです。 正しい記憶だと思ってる」
このセンターでは、 人間にも偽記憶をつくる実験をしていた…
質問を繰り返すうちに偽記憶が成立してしまった。 これにも驚きました! 人間は偽記憶をつくりやすい動物だ、 そう利根川さんは考えていた。 脳が高度に発達し、想像力をもっているからだと。
「イマジネーションが豊富になると、 脳の中で起こってることと、 脳の中で環境とは関係なく起こってること、 その記憶を消去してるっていうのは 何かが起こってるんですよ! しょっちゅういろんな事をした事を 脳の中で反芻してるわけ。 しょっちゅうそれをやってるとある深度で、 外からバーンときた事が一緒になっちゃう。 だから非常にイマジナティブな生物になるって いうのはそういう危険がある。 つまりね、人間てのは動物と違って サイエンスやるでしょ? アートやるでしょ? ミュージックやるでしょ? これみんな《人間が想像力のある種族》だから 文化的行動をして文明をつくっている。 人間だけがこういうクリエイティブなことを やっている。だから人間が人間になってる―」
これには勇気がでました。 わたし自身、ダンスを踊っているからです! わたしを人間にしているのはダンスだからです!
《人間は記憶や感覚を本物だと信じてしまう生物》
《臨死体験者の不思議な記憶は、想像力を働かせる うちに作り上げられた偽記憶なのではないか》
これはこれで、ある程度納得できます。 わたしもクリエイティブなことに臨んでいる一人。 人間が人間だという理由は想像力だとおもうのです ですが、わたしたちは既に知っています。 ジャクソンくんの経験を。 想像力で “クリーミー” は出せんだろ!! それを偽記憶などといくら言われても、 ジャクソンくんの話は論破できやしませんッッ ジャクソンくんは天国から戻ってきたんです(爆)
臨死体験の真実を追い求める立花さんの旅。 見えてきたのは、死の間際に特別な脳の働きが 起こる人間の不思議でした―
人間は死の間際、誤れる認識・信念を持ったまま 死んでいくのかもしれません。 しかしその死ぬとき。 心の方はどうなるのか?? これまでの取材で答えは出ていません。 そこを考える手がかりとして、 そもそも人の心とは何なのか知る必要がある。 自分という心は、 脳の中でどう生まれどう死んでいくのか知りたい
臨死体験が脳内現象だとすれば、 脳から心が生まれ消えていく証明が必要なのです。 今、この分野で大きな進展が始まっているらしい。
つづく
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