断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2015年04月12日(日) そこらじゅうの運命

今日は、師事する先生の作品を見に出掛けました。
一緒に踊りを学んできた先輩方も出演しています!
見に行かないと、あとで問いつめられかねませんw
行かない決意がもたらすのはおぞましい未来です

 『Chacott CultureStudio 第二回発表会』

実は、会場にまったく足が向きませんでした…
見に行きたいのか、見に行きたくないのか、
自分自身がまったくわかりませんでした。。

しかし、“先生に会うのなら” このタイミングしかない

靭帯を断裂してからクラスには一切出れていないし、
半年以上も顔を合わせていないのです!
結論。 どんな気持ちだとしても《行くしかない》
答えはわかっていても全然足が動かなかった。

踊れない状態で客席から踊りを見るのは地獄です

舞台に立てない自分がどう感じるかが何よりも怖い
何もかも投げ出したりしたくなるんじゃないか
自分だったらどう踊りたいか、
ステージを見ればイメージしないわけにはいきません
気楽に鑑賞できないのを痛切に感じました
今の自分には、舞台を見に行くことは苦痛です
仲間たちの本番に「是非見に来て」と気軽に言われ
ますが、見に行くにはおそろしい勇気が必要です
ぜんぜん簡単じゃなかった

しかし、意を決して会場に向かいました。
もうとっくに発表会は始まっています!
地下鉄改札口から、PARCOへ続く地下通路の前を―

 かわいい女の子が階段から滑り落ちた

突然の出来事でしたが一部始終を見てしまいました!
それも、今までに見たことのない転び方!!
上りではなく下り。
おそらくはヒールの関係でしょう。
日曜だから、そう、あの真新しさから見ても―
きっと “おろしたて” ですw
◎その模様をなんとか解説します◎
あんな転び方は人生で二度と見れないでしょう!!
しかも転ぶのが “かわいい女の子” でッッ(爆)
文章化は困難ですが 頑張ろう日本!!

まず、PARCOへの階段は段差が著しく “急” 。
そんな階段を慣れないヒールで下りようとするなんて
かるく自殺行為です☆

 バランスを崩した女の子は両脚の膝を折りながら、
 正座から両脚の膝下を外側に開いた状態で
 階段を滑り台のように滑りおりてきた―
 それも1m余くらいッッ!!
 ミニスカートは別の意味で大惨事ッッ!!

わたしは自分のケガと相まって冷や汗がドッと出た。

 信じられませんでした
 何が “信じられなかったのか” って
 そのあと、
 女の子が何事もなく立ち上がったのがッッ 笑笑

脳裏をよぎった《靭帯が切れる!》
わたしのおそろしい記憶です
できるならその一瞬で女の子をたすけたかった!
滑り落ちてくる女の子をたすけるなんて、
たぶん人生で一度、あるかないかでしょう 笑笑
もしたすけることができたりしたら運命だ(爆)

後日談。 姉ちゃんにその話をしたら
「あんたバカ? そんな局面でたすけられたら
 恥ずかしくてすぐにでも逃げ出したいわ!!」

むむむ、、たしかにッッ
これは運命にはなりえないのか―
希望はなかった 笑笑

 でもたぶん、記憶からは消せないんじゃないかな
 機会があったら… 絶対たすけたいw

そんなまばたきくらいの一瞬の状況を横目に、
わたしは会場へと急ぎます。
この日は松葉杖をついていました。
事実上とっくに卒業している松葉杖ですが、
会場ではわたしを救ってくれる唯一の免罪符です。。
とにかく、ダンサーとして生きているのなら本番を
踊っていなければなりません。

 板の上に立っていなければ死んでいるのと同じ

世界から消えているのと同じです
詮無い話ですが、ダンスの世界にいるのなら
わたしの体裁は甚だ恥ずかしい状況なのです
先生や仲間たちに出会ったら説明せざるを得ません。
それを未然に防ぐもの、それが《松葉杖》です

 “見ればわかる”

今日という日だけは松葉杖を友としました
会場入り。 先生の作品がラストだとわかる。
そして進行状況は2幕の終わり、ステージは3幕まで。
間に合った―
◎とにかく先生の作品だけ見ればいいんだ◎
入口でそれがわかった瞬間でした!!
せ、先生が、、目の前にいきなり現れた―
ステージ進行している今、ロビーには誰もいません!
逃げ場はなかった 笑笑
そのタイミングは 確実に《運命》だとおもった
《運命》とは、まるで命がちぢむようです

 「あら、タイスケくんじゃない?
  どうしたの―」

松葉杖は偉大です

 「あなたも大事が続くわね…
  なおったらまたいらっしゃい」

先生は笑顔でそう言われたけれど、先生のクラスを受
けるには今日の勇気とは比較にならない勇気が要る。
先生のレッスンは常に真剣勝負だからです
常に自分の力を上げようとする場所だからです
思い出したら吐きそうになりましたw
でも、ダンスとはそんな世界です。
遊びじゃないなら、厳しさがないのはウソだ

先生の作品『ワルプルギスの夜』はすばらしかった
他を圧倒する内容だったとおもう
出演者の実力はさまざまでしたが、
もし、全員が揃ったらとんでもない作品だと “わかる”
個々ではない、景色が “見えた”


その帰り、雨は止んでいたけど地面はすごく濡れてた。
道路の向こうに自転車が2台走っていた。
その2台目の自転車が激しい音をたてながら横転。
もう何も感じなかった

その自転車も何事もなかったように過ぎ去っていった

そして地下鉄では昨日同じ車両に乗った女の子がいた
オシャレな帽子(昨日とは違う)ですぐにわかった
今日は、ほとほとこんな日でした
毎日で起こらないようなことがあまりにも起きすぎて
衝撃のようなものはまったく消失していました
どんなことも《ありうる》そんな日だったんです―


いったい今日はどんな日だったんでしょうか??
いろんなことが起こりすぎて、未だにわかりま…
いや、待てよ??

 むしろぜんぶが運命だということじゃないの!?

今日という日はもう二度と帰ってこないんだものね
言ってしまえば特別なものが運命なんじゃあない。

 《毎日》が《運命》ですッッ

それにしても運命の密度が濃すぎる一日でした☆
踊れるものなら今すぐ運命をダンスにしたい!!
◎ダンスは密度、衝動、そして瞬間です◎


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Taisuke [HOMEPAGE]