断罪の時間 〜Dance!な日常〜

2012年06月17日(日) 「まだ踊る」

踊るということ。
全力ANA、一泊二日、東京に行ってきました。 目的は踊りを見に行くこと。
わたしがおそろしく影響を受けたひと、そしてその御両親が出演する舞台。
間違いなく二度と見れない舞台となるでしょう。

 『まだ踊る』 Still dancing
 〜やってきた72年間〜
 黒沢輝夫・下田栄子・黒沢美香 舞踊公演
 17:00開演 藤原洋記念ホール(慶應義塾大学日吉キャンパス内)

  私は舞踊家の二代目で父母は80才代の現役舞踊家です
  二人は72年間踊りだけをやって暮らしています
  それしかできないともいえるし
  出会いに恵まれそれだけで生計をたてられたともいえる

  人生をダンスに捧げるということは実際にある    黒沢美香

郵送されてきたダイレクトメール、その文章に鳥肌がたちました
きっと、この公演で“踊る”ということの一つの答えが見出せるはずです!!
その年月が、その踊りがどれほどのものか、その人生そのものを見にいこう!!
ダンサーとしてこんなに勇気づけられることばがかつてあったでしょうか
踊りを踊るということはやめなくていいんです。
もしかしたらやめられるものでもないかもしれません。
わたしたちのからだはいつだって踊っているからです。
dancer は、からだが利かなくなったら“おわり”と思われているふしがあります。
ですが、ほんとうのダンスはからだが利く利かないじゃない。
からだが利くという踊りはからだが利くという踊りです。
わたしたちはからだが利くのを魅せるために踊っているんじゃない。
けれども踊りの種類によってはからだが利かない=踊れないものがほとんど。
ここでいうところのダンスはそれじゃありません。

 死ぬまで踊る話です

会場は満席。 それも老若男女問わず満席!
これだけの人が客席にいるだけでも驚きなのに、年齢差までもここまで超えているとは

 どれだけのことをしてきたんだこの家族!!!

そのあふれんばかりの人人人がそれを示していました…  天上人です
わたし自身も身が震えるほどの畏れを感じる、この世に二人といないひと
わたしはチャンスがあるときは必ずスタジオクロちゃんに立ち寄ります。
スタジオクロちゃんほど盾や賞が飾られているstudioを見たことがありません。
それも文部大臣とかレヴぇ、レベルがっちがっ!!
最初に訪れたときなんて圧倒されて身動きできませんでしたもん。。
ここに来ると、そのあらゆる言葉の豊かさにダンスの可能性をみます。
飾られている一つの賞状には、
 賞状
 あなた方は「南国からの書簡」において
 女同士のゆったりとした日常に潜む永遠の時の流れを出現させ
 見る者に生きることの確かな手がかりを示しました
 その成果を称え舞踊賞を贈りこれを賞します
贈られた賞状の文章でそのときのダンスが見えるような気がします
この言葉の豊かさはそのままダンスの力ではないかとおもえるのです

 「金色に踊れる男」  振付/出演:黒沢輝夫

目が、、涙がとまらない!!  金色が見える、見えたんです
輝くオーラが目に見えたんです   こんな踊りがこの世にあるだなんて
あんな踊り、若いうちは絶対に絶対にできない、そう“確信”した
そうだ、若いうちはもっともっとフィジカルで感性をぶつけていくべきなのだ
それを続けていくからこそ踊りが踊れるのだ、そうおもった

 「道程」  振付/出演:黒沢輝夫 下田栄子

輝夫さんと栄子さん、二人が手をとるだけであらゆる感情が巻き起こりました
気がつけば、それが、たった一言になっていました

 いいなぁ

ふたりの踊る姿に、ただただそうおもった
踊りってなんて素晴らしいんだろう

 人は、いつ何才になっても踊れる  その歳でしか踊れないものがある

もう理屈じゃない   なにを踊っても世界は満ち足りていました
この舞台を、ダンスが見れてほんとうによかった
80歳を超える夫婦の踊りに、輝きというよりも燃えるような希望をみたのです
ゆるやかなのに清らかで、強くやさしく、ひろがる世界を感じました

いつか、いつかこんなダンスが踊れるようになりたい




 老舞踊家の心得  -まだ踊るために-

  わかっているけどできない
  わかりすぎてもできない
  踊りのことならよく見えてよく聞こえる
  冴えている
  しかし体は動かない
  このギャップがたまらない
  舞台の中央にいくのに時間がかかる
  お客様は目をこらしてよく見なければならない
  この舞踊の速度
  突然せとぎわで瞬く
  やっと欲が濾されて舞踊を捺せる
  舞踊も食べて暮してきた
  茶碗洗ったらまた稽古します
  やさしくされるよりきちんと叱ってもらわなきゃ    黒沢美香


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