| 2012年02月28日(火) |
「はやぶさ 世界初を実現した日本の力」 |
わたしの中で“はやぶさ”を終わらせる時がきました。 映画で見てきたのは、事実に基づいたフィクションです。 やはり当事者本人がどんな気持ちだったのか、その“ほんとう”が知りたい。
『はやぶさ 世界初を実現した日本の力』 川口淳一郎 〜描かれざる想いと真実〜
わたしは「flyby」という大好きな歌があります。 この本でその意味を知りました。 なんとなくはわかっていたけれど、きちんとした文章は初めてです! ◎ランデブー:人工衛星・探査機が、天体とおなじ軌道上で近接したまま飛行すること。 互いが同じ速度でなければならないので、高度な飛行技術が要求される。 ◎フライバイ:探査機が天体の側を高速で通り過ぎること。 その瞬間に写真撮影などの観測を行う。 この本によると当時、NASAは小惑星にはまったく関心を示していなかったようです。 宇宙をする人間はアイデア、独自性が最大の勝負。 はやぶさよりも先に、世界で初めて小惑星に着陸したのはNASAだ 開発予算が日本の10倍もあるNASAは役目を終えた探査機を小惑星に落とします。 他国の追随を許してはならぬプライド、おそらくそれは“つまらないプライド”です。 しかしこれこそが科学者の重要な部分を占めるのでしょう。 この本ではその事実が“非常に重荷になった”と記述されているからです。 NASAとはなんと度量が狭いのでしょうか。 意地の張り合い これが人間社会です はやぶさはイトカワに着陸、そして離陸したとき初めて世界初を手に入れるのです。 そのときの当事者の気持ちは計り知れません。
科学技術の発達は、石を一つずつ積み重ねるような地道な研究でのみ もたらされるのではありません。 飛躍的な進歩には、ひらめき、 インスピレーションといったものが少なからずかかわっています。 数段飛びで人類を未来へ導くような発見には、インスピレーションが貢献するのです。
わたしのダンスには、特に即興で踊るには、インスピレーションこそが大切です。 場所と人とダンス。 その時その場所でしか踊ることができない“今” ダンスは科学技術とは違い、人を未来へ導くことはできません。 しかし、ダンスには科学技術と同じくインスピレーションが必要なのです。 こんなところに共通点を見たような気がしてうれしかった やはり、大事にしなくてはならないのは物質的な問題ではなく人の想像力
◎「神頼み」をするほどすべての努力をやり尽くしたか ◎ベストは捨てて、セカンド・ベストを狙え ◎お金がいくらあってもできないことをしろ
どの項目も活目したところですw 特に2つ目には考えさせられました。 まず、本番はベストでなければなりません。 これは絶対です わたしが考えたのは練習。 練習では体調の悪いときもあります。 いつも万全とはいかないのです。 それでも常にベストにもっていかなければなりません。 なぜならすべては本番のためにしていることだからです。 これが苦しくて、苦しくてたまらないのです。
たとえば、探査機がトラブルを起こしてエンジンが止まったとします。 次にどうするか、私たちに残された時間は限られています。 悠長に構えていては探査機は永遠に失われてしまう。 ここでベスト、つまり最善の解決策を追求するとゲームオーバーです。 ベストを追求すると終わらない。 終わらないことに時間を費やしてしまうと、もう、いま現在の状況には戻れない。
この状況を打破するためには実効性のある解決策になっていたらそれでよしとする。 「セカンド・ベストを甘んじて受け入れよ」とありました。 うなりました! そうか、これだ これでいいんだ― わたしはその言葉に救われた気がしたのです。 これまでは常にベストでなければいけない、いつも強迫観念にかられていました。 ベストなときには何をやってもうまくいく。 間違って無理矢理そこにもっていこうとしていたのかもしれない。 だとしたら調子の悪いときこそ解決策を見つけられるチャンス。 その解決策を知っていれば知っているほど本番に強くなれるのです。 わたしは技術を学ぶようになってようやくここにたどりつくことができました
「やらなかった後悔はしたくない」
これは、はやぶさ2回目の着陸に対しての言葉です。 自分自身を取り戻してからのわたしはいつもこの通過点を通って選択しています。 生きることは選択することです いつだって選択できるものは少ない、だとしてもそこには自由があります そしてそれが未来につながっているのなら、そのひとつひとつを大事にしなければ! できることを精一杯やること ダンスに、そして生きることに これはそのまま“はやぶさ”にあてはめることができます。 それはわたしに限らず、みんなが共有できるもののはずです。
映画で見てきた“はやぶさ帰還”それはどれも「お帰り」という言葉でした。 しかし、この本は決定的に違います!! これこそが第三者と当事者の違いでしょう。 その言葉は“はやぶさ”と共に時間を過ごした者の特別な心境だと云わざるを得ません 興味がある人はどうぞ読んでみてください☆ 多くは考えもしない一言のはずです!
わたしはこの本でまた“はやぶさの真実”に近づくことができました! もうこれ以上ないかもしれない。 最後には「インスピレーションのある人材を育てること」と締めくくられています。 その想いは【はやぶさ2】に受け継がれているはず! 未来が楽しみです
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