LORANの日記
DiaryINDEX|past|will
「意識不明」と言っても、「人事不省」のことではありません。
しっかり意識はあるのですが、自分がなにをしていいのか分からないのです。
そう言うと、「自分は仕事や趣味に打ち込んでいるから大丈夫。」と言う人もいるでしょうね。
残念ですが、それも自分がすることが分からないので、取りあえず皆がいいと言うことを
しているに過ぎません。
「えー、ではどういう状態が、意識で生きているのですか?」と尋ねるでしょうね。
分からない状態の人に、分からないことを説明するのですから、とても難しいのですが、
敢えて、理解することが無理でも説明させていただきます。
「意識」と言っても、様々な意識があります。
女神か観音様のように、慈悲深い意識があります。
同じ人の中に、ごきぶりを見つけたら、たちまち殺してしまう残虐な意識があります。
嫉妬心もあれば、過去に自分を傷つけた人への呪いもあります。
これらの無数の意識が渾然となっているのが、人の意識です。
ですから、「どれがあなたの意識ですか?」とたずねられても、簡単には答えられません。
「人は神にも、鬼にもなれる。」という言葉は本当なのです。
更に、最近は家事や育児に昔ほど手がかからなくなったせいでしょうか?
子どもが成長して働き出した頃、母親が不安で病気になるケースが増えています。
昔は貧しい上に、子沢山で、母親は家事と育児でくたくたになっていました。
子ども一人ひとりの要求に、応じきれない状態でした。
しかし少子化と幼稚園、保育園に子どもを預けることができるようになって、
母親は要求された母親の役割を、完全に演じることができる環境になりました。
その結果、自分が演じている母親の役割を、自分と錯覚してしまいました。
子どもが成長して親離れして、母親を求めなくなると、母親は役割がなくなりました。
母親の役割を演じなくてもいいのですから、とても楽になったはずなのに、
母親の役割以前を忘れてしまったので、どうしていいのか判らなくなってしまいました。
このように、自分が演じている役割を、自分と信じている人が殆どです。
生まれてくる前に決めた、この人生で達成する目的を忘れてしまいました。
自分の主人公である本質の存在すら忘れてしまいました。
周囲の人の言葉を聞き、それを自分に当てはめて生きています。
本来必要がない、他人の評価や財産を増やすことが人生の目的になってしまいました。
これらの原因は、自分の本来の意識が行方不明であることです。
自分という馬が、「本来の意識」という乗り手を落として暴走している状態です。
現代の人類の混乱の原因は、ここにあると思われます。
どうぞ、あなたの意識が行方不明になっていませんように。
|