LORANの日記
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2006年12月14日(木) 都会


「都会」とは人々が多く集まり住んで、商工業や文化の発達した土地だそうです。

確かにその通りですが、都会が人々を集める理由はなんでしょうか?


江戸時代の初め、徳川家康が江戸城へ入って50年間で江戸が完成したそうです。

諸大名に江戸城の築城や町の造営を命じたのでした。


諸大名は江戸屋敷を競って建てましたが、5千坪とか6千坪という

広大な屋敷に、まるでお城のように豪華な建築物でしたので、

藩の財政を逼迫させる原因となりました。

6千坪と言えば、60坪の家が100軒建てられる面積です。


その中でも徳川御三家や譜代の大大名は気が遠くなるような

広大な屋敷を持っていました。


明治神宮は近江彦根藩井伊家の江戸屋敷で、182,342坪。

東宮御所・迎賓館は紀伊和歌山藩の江戸屋敷で、130,000坪。

青山霊園は美濃郡上藩青山家の江戸屋敷で、105,704坪。

東京大学は加賀金沢藩前田家の江戸屋敷で、103,822坪。

その他、小石川後楽園、ホテル・ニューオータニ、慶応大学、

上智大学、青山学院大学などが大名屋敷跡地に建設されています。


殆どの藩の財政支出の約60〜70%が江戸屋敷に支出されました。

地方から集められて、江戸で支出される方式が出来上がりました。


この潤沢なお金が江戸の経済を繁栄させたのでしょう。

一方、地方は苛酷な年貢の取立てに泣かされる構図になりました。


江戸時代は、まったくの消費経済であったことがよくわかります。

この構図は、21世紀になったいまでも大きな変化が見られません。


都会とは、このような消費型の社会を指すのでしょう。

しかし、消費経済が永遠に続くことはありません。


物の生産がなければ、消費はできません。

生産は原材料とエネルギー、人手がなければなりません。


世界中が都会化し、商工業を発達させ、64億人が消費者となって

文化的生活をしたら、それはすばらしい世界かも知れません。


今でも、白人を中心とした先進諸国だけでも環境破壊や大気汚染は

地球の生態系を破壊し、人体への影響も計り知れません。


しかし、先進国以外の国民に文化的な生活をしてはならないとは

言えません。


ですから、いま環境を破壊しない生活を始めなければ手遅れになります。


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