ぴんよろ日記
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2012年12月05日(水) ごはんは、ことば。

 食べものの本を出したあと、ふと気付いたことがある。食べものは「ことば」だということ。食べるってことは、その食べものという「ことば」によって、自分の体に「今日も元気でね」って言ってることなんだな、って。おなじ「今日も元気でね」でも、だれから言われたか、どんな口調だったかで、受け取る力はずいぶん違ってくる。どんな美人さんが毎日ささやいてくれても、最初はうれしいかもしれないけれど、なんだかちょっとむなしい。外食が続いて疲れちゃった…みたいなことだ。味としては及ばなくても、家族や友達が、他のだれでもない自分に向けて作ってくれたものが、日々の食事としては、やっぱりおいしい。そっぽ向いててそっけなくても、毎日の「おはよう」とか「おかえり」が、かけがえのない糧であるような。
 なにを食べるかは、自分に向けてどんな「ことば」を投げかけてるかってことだし、また逆に、どんな「ことば」を必要としているかということでもある。時と場合によっては、インスタントだってレトルトだって、愛にあふれたものになるし、その反対もまたしかり。「これが正しいのよ」って出された無農薬野菜のコースは、なんだかめげる。
 さて、今日のお昼は、昨日の豚汁とごはんかな。


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