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ぴんよろ日記 DiaryINDEX|past|will
食べものの本を出したあと、ふと気付いたことがある。食べものは「ことば」だということ。食べるってことは、その食べものという「ことば」によって、自分の体に「今日も元気でね」って言ってることなんだな、って。おなじ「今日も元気でね」でも、だれから言われたか、どんな口調だったかで、受け取る力はずいぶん違ってくる。どんな美人さんが毎日ささやいてくれても、最初はうれしいかもしれないけれど、なんだかちょっとむなしい。外食が続いて疲れちゃった…みたいなことだ。味としては及ばなくても、家族や友達が、他のだれでもない自分に向けて作ってくれたものが、日々の食事としては、やっぱりおいしい。そっぽ向いててそっけなくても、毎日の「おはよう」とか「おかえり」が、かけがえのない糧であるような。
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