ぴんよろ日記
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2009年09月06日(日) ようこそ!

 おとといの夜届いていた柳田全集をしみじみ取り出し、読みたかったものを探す。36巻ということで、相当な重量だ。宅配便のおじさんが「あんまり重いんで『なんだろう?』って話してたんですよ…」と言っていた。品目の欄には「柳田」とだけあったので、本だという確信も得られなかったらしい。そんな、営業所でも噂の柳田全集だが、たぶん、なんと、新品だ。30年前の刷りで、それ相応のヤケやシミはあるのだけど、どの巻にも売り上げカードが挟まっていて、ページをめくるたびに「ペリペリ…」と初めて空気を吸い込む音がする。本屋さんの棚には並んだことがあるけど、売れないままに(ひょっとしたらその本屋さんもなくなって)流れ流れてやってきたのか、それとも、教養マニア(?)のおじさまが買うだけ買って一度も開かず、死後、家族に売り払われたか…とにかくそんな匂いがする。傍線が引かれていたり、メモが挟まってるのも覚悟していたのだが、ご心配はまったく無用の死蔵品。デッドストック。ありがたや。ようこそいらっしゃいました!

 それにしても、数冊をパラパラとめくっただけなのだけど、恐ろしいほどの膨大さ豊穣さ。軽々しく「柳田って…」なんて、死んでも言えない。世に出ている人たちのことを、普通の人はすぐに「あぁ、あれはこうだよ」って斬って捨てるように言ったり、ほんの一言二言でくくろうとしたりするけれど、それがいかに傲慢で身の程知らずなことなのか慄然とする。もちろん重箱の隅をつつけば、次々にあげつらうことはできるだろうけど、それ以前に、このボリュームの世界を築いたことについて、大きな敬意を払うべきであろう。


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