ヲトナの普段着

2005年05月09日(月) またまた懺悔します

 先日ふと、「僕はこれまで何名のチャトレちゃんと言葉を交わしてきたのだろうか」と思い立って、朽ちかけている脳みそをぽこぽこ叩きながらリストアップしてみた。じっくりと思い出してみたので抜け落ちてる子はいないと思うんだけど、弾き出された人数を見て、しばし僕は腕組みをしてしまった。この数が多いのか、はたまた少ないのか……。
  
 
 僕がライブチャットをはじめたのは、既にコラムでも書いているようにおよそ二年前から。途中、創作活動に没頭していたために七ヶ月程度のブランクはあったけど、その間もチャットこそしなくともときどきサイトを開いたりはしていた。ただし、ブランクというのはやはりチャトレとの繋がりを考える上で大きな溝となったのは否めず、いま思えばそこで途切れてしまった糸もけっこうあるような気がしている。
 
 35名。
 
 この数字を皆さんはどう感じるだろうか。もちろん、僕がこれまでに言葉を交わしてきたチャトレちゃんの総数だ。僕と話したことがあるチャトレからすれば「おいこら、わたしゃ35分の1かよ」と思われるかもしれないが、日々増殖しているチャトレの数を思えば、ほんのひと握りにも満たない数であることがわかる。
 
 当然のことながら、この35名すべてと現在も繋がっているわけではない。途絶えてしまった理由は、前述のブランクであったり、2〜3度話をしてもどうも波長があわなかったり、資金面が覚束なくなって泣く泣く縁遠くなってしまったりとさまざまではあるけれど、僕の記憶にはしっかりと刻まれたチャトレたちでもある。
 
 
 僕の場合、衝動でチャトレのドアをノックするということはほとんどない。無くはないけど、極めて稀なケース。日頃からサイトで見て知っていて、いつか話してみたいなぁと思いつつ踏ん切りがつかず(意外と臆病者?)、それこそ清水の舞台から飛び降りる心地で「当たって砕けろー」と部屋に入っていく場合がほとんどだ。
 
 それだけに、砕けた瞬間の落差たるや筆舌に尽くし難いものがあるんだけど、そんなのは「あれとあれとあれ」って数えるほどしかない。じっくり時間をかけてリサーチ(ちなみに、ブログやサイトを持っていれば、初めて入るその前にほぼ目を通しているのがほとんど)しているだけに、入ってからはわりとすんなり会話が弾んでいるような気がする。
 
 その結果が……35名。
 
 我ながら素晴らしいと思うのは、なかでもライブチャットに身をそめた二年前から現在に至るまで繋がっている糸があるということだろうか。もちろん10本も20本もあろうはずもなく、それは本当に数少なくさほどポイント貢献もしてないような糸ではあるけれど、大切に大切にしていきたい糸だなという風に思っている。
 
 
 今回僕がこんな話を持ち出し、それを「懺悔」と書いたのには理由がある。別に特定のチャトレに懺悔したいとか妻に懺悔したいとかではなくて(妻に懺悔したらきっと殺されるだろうから)、僕が接してきた35名のチャトレちゃんたちに対して、僕は常に真摯であっただろうかという視点での懺悔なのである。
 
 男というのは哀しい生き物で、獲物を捕獲するためには手段を選ばないようなところがある。女の気を引くために「浮気なんかするわけないじゃないか」と歯の浮いた科白を並べ立て、翌日は別の女のところで似たような会話を平気でしている。僕にそんなところが無かったかというと、大見得きって無かったとは言い切れない気がするんだ。だから僕は、彼女たちに懺悔しなければならないのだろうという気持ちになった。
 
 ただ、ずるい男の言い訳がひとつだけ許されるのならば、僕はその35名のチャトレちゃんたち全ての名前をリストアップできたということだろうか。そんなの簡単なことだと言われるかもしれないけど、二年近く前の記憶にまで遡って名前を思い出すのは、おやじの脳みそには辛い作業だったんだから……と本音がぽろっと。
 
 
 歴史などという大仰な物言いはこっ恥ずかしい限りだけど、その35名と僕との間には、なんとなく歴史を感じさせるものがあるような気が僕はした。長い人生のなかでは、ほんの一瞬に過ぎないような歴史かもしれないけど、僕の心の奥底に、しっかりと刻まれている歴史だ。
 
 さて、36人目のチャトレちゃんは、いまどこで何をしてるのだろうか……って、いま懺悔したばっかりだろっ。


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