ヲトナの普段着

2005年03月29日(火) チャトレの王道

 チャトレに王道はあるのか。いや、ない。まずあるとは思えない。けれどそう言ってしまうと、僕のコラムもこのページで終わってしまうので、そういうわけにもいかない。王道があるようには思えないけれど、それを探す聖杯探求の旅路は、かのアーサー王が騎士たちと歩んだように、チャトレちゃんたちと一緒に歩んで意味ある道のようにも思える……。
 
 
 それにしても王道とか花道だとか、なにやら「こいつ極めちゃってるの?」みたいな書き方してるけど、そういう意図はまったくない。正直なところ、僕はそれほどマメなチャット客でもないし、チャトレを星の数ほど知ってるというわけでもない。だから百戦錬磨のチャッターからすれば、「まだまだだね」と言われても仕方がないほど、ちゃんちゃら青臭いヤローに違いないのである。
 
 そんなヤローがなぜ「花道」なんぞ持ち出したかというと、やはりライブチャットで頑張ってる子たちが可愛いんだろうねぇ。愛しいんだろうねぇ。ろくに言葉も交わしたことがないチャトレでも、日々サイトを開いて活躍してる様子をみるにつけ、ウンウン頑張ってるなぁと、つい親父の目でみてしまったりするわけだ。
 
 そんなおやじが初めてチャトレという生き物と遭遇したのは、忘れもしない一昨年春のことだった。当時僕は某アダルト動画系サイトの会員だったんだけど、そこにライブチャットが新たなコンテンツとして組み込まれることとなった。それがいまやアダルトチャットの大御所ともなっている「DXLive(以下略してDX)」だった。
 
 当初は動画系サイトの会費を払っていれば、自動的にライブチャットのポイントも貰えたんだけど、じきに「別々にするぜ」との通達があって、悩みに悩んだ挙句、僕は動画系サイトのほうから脱会した。つまり、DX一本に絞ったというわけ。絞ったからには理由があって、どれ見ても似たようなもんだなぁという動画よりは、十人十色の酒池肉林を思い浮かべていたのかもしれない。いかんせん脳みそが退化しているだけに、その辺の記憶は曖昧なのである。
 
 
 DXで初めて話した女性、つまりは僕がライブチャットで初めて話した女性、言い換えるとライブチャット界で筆おろしの相手をしてくれた女性が、有紀(仮名)だった。彼女は三十代の離婚経験者で子どもがいる。二年前に不惑の四十歳だった僕は、さすがに二十代のキャピキャピを相手にする度胸がなくて、プロフをみてひょこっと入ったのが有紀の部屋だった。
 
 彼女はとても素敵な女性で、DXに通っているうちにメッセンジャーで話すようになって、チャット用の写真を加工してあげたり暇なときの話し相手になったりしているうちに、なんとなくチャトレの裏方気分となってきて、いつしか「置屋のおやじ」と呼ばれるようになっていたというわけ(自分でそう称したというのが真実だが)。
 
 
 ライブチャット界がなぜおもしろいのか。それは単純明快。そこに男と女の欲望争奪戦が繰り広げられているから。目的ができればそこにおのずと道はできる。されど道がどのようなものなのか、王道はあるのか、花道へと歩んでいけるのかは、きっと誰もその正確な答えを手にしていないのだろう。もちろん僕にもわからない。
 
 けれど、周辺をつぶさに調べ構築していけば、そこにおそらく輪郭程度のものはでてくるだろう。というわけで、僕が目にし耳にしたライブチャット界の裏表をここに記録することで、それが少しでもチャトレの花道に繋がってくれればと願っています。


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ヒロイ