| 2011年03月03日(木) |
裁判員裁判の判決への検察官控訴に対し、控訴棄却 |
日経(H23.3.3)社会面で、対立する暴力団組員を射殺したとして、一審の裁判員裁判で懲役30年の判決を受けた暴力団組員の控訴審判決で、東京高裁は、検察側、弁護側双方の控訴を棄却したという記事が載っていた。
この事件で、検察側は一審で無期懲役を求刑したが、判決が懲役30年であったため、裁判員裁判で初めて量刑不当を理由に控訴していた。
しかし、控訴審は、検察官の控訴を棄却し、裁判員裁判の判断を尊重した形になった。
検察側が量刑不当で控訴するときには、過去の類似事件を大量に集めて、それらに比べて本件では極めて刑が軽いという主張をする。
それに対し、裁判所は、検察官の資料にたじたじとなるのかどうかは知らないが、検察官の量刑不当の主張に耳を傾けることが多い。
弁護側からみれば、弁護人の量刑不当の主張にはほとんど耳を傾けないのに、なぜ検察官の量刑不当に耳を傾けるのかという不満があるにはある。
ただ、公平に見ると、検察官が量刑不当で控訴する事案は、「確かに一審の刑は軽いなあ」と思う事件が多い。
しかし、今回、控訴審は、検察官の量刑不当の主張を認めなかった。
そこには、裁判員裁判の判断をできるだけ尊重しようという姿勢が示されており、それは今後も変わらないだろうと思う。
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