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ありがとう絆と先々の長い願い - 2009年02月27日(金) 今この文章に出逢えた事は、必然であったのだと思う。 捨てることは、抱え込むことより更に大きな力を必要とする。 だからこそ、その場にとどまるのではなく未明のかなたに 自分を投げつける第一歩となり得るのだ。 そして、表現者にとってまず捨てなければならないものは、 自分の血であり肉である、故郷なのかもしれない。…… 12世紀のドイツの哲学者、聖ビクトル・フーゴーの言葉にこのようなものがある。 「故郷を甘美に思うものは、まだくちばしの黄色い未熟者である。 あらゆる場所を故郷と感じられるものは、すでにかなりの力を蓄えたものである。 全世界を異郷と思うものこそ、完璧な人間である。」 故郷を甘美に思うものは、一度故郷を捨てたつもりになってもどこかに 「思い出」として抱え続ける。いつも自分の帰る場所を確保することで、 停滞してしまっている人のことだ。 あらゆる場所を故郷と感じられるものは、自分のよって立つ場所をどこにも求めず、 一度すべてを捨て切ることを知っているもののことだ。 そして、全世界を異郷と思うものは、本当の意味で他者とであったことのある人間である。 自分で自分を限定することなく新たなる世界へ、 自分を投げ出すことのできる勇気をもったもののことだと思う。 「友川かずき/Live-MANDA-RA Special」 ライナーノーツ大関直樹 2001年1月THE YELLOW MONKEY最後のシングル「プライマル。」が出た時、 “VERY GOODだいぶイケそうだ 旅立ったら消せそうじゃん 今度は何を歌おうか? 卒業おめでとう ブラブラブラブラ” あっけらかんと“振りきったら飛べそうじゃん”と歌われて、 何だか肩すかしを喰らったような、そんな割り切れない気持ちをずっと抱いたままだった。 けれど、このライナーノーツの文章に出会って、そして「プライマル。」を思い浮かべて 聴いていたら、わだかまりがストンと落ちた気がした。 吉井和哉は、もう本当に『全世界を異郷と思うもの』に為っているのだろうねえ。 「全世界を異郷」といっても、変に片意地を張るのではなく、物事を新鮮に、 柔軟に受け止めて、おおらかに凛々しく歩き出す姿が目に浮かぶ。 「プライマル。」を本当に理解するのに8年も掛っちゃったわ。時間かかり過ぎ!(笑)
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