山ちゃんの仕方がねえさ闘病記
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2003年10月15日(水) 【写真付】短歌指南うける

ステロイド剤お休み二日目で、体がだるくなってきた。腰の痛みも出てきそう。気をつけないと、やばい、やばい。ほんとにこの薬は「躁」と「鬱」がはっきり現れる。

主治医の長谷川先生に、点滴が入ったときとないときとの落差が大きい、と話したら、点滴には痛み止めの効果もあるから、点滴のない日は少々つらいかもしれないが、プロトコルのとおりにやってみましょうということだった。つらいががんばるしかないか。

先日八戸弁で「のごる」は「ぬぐう」の訛りだろうという話を書いたら、「南部のことば」(佐藤政五郎編)を調べてくださった方がいて、「のごう」という古語から派生したたのだと記述されていたそうだ。

そういえば以前祖母が、赤ちゃんが目を覚ましたときに「おどろった」と良く使っていた。この「目が覚める」という意味の「おどろく」も、古典の時間に徒然草かなんかに出てきたと思う。我々は古語を話していたのだね。

山田さんの差し入れてくれたりんご朝、看護婦さんが「おはようございます」と声を掛けてくれたので、何気なく「おはようございます」と返したら、看護婦さんには違いなかったが、仲間のりんご屋さんである山田さんの奥さんであった。

「うちの人に頼まれて持ってきました。」といいながら、紙袋にたくさんのりんごを差し入れてくださった。一番美味しいところを下さったに違いない。割ってみると中に蜜がじゅわっと詰まっている。完熟でたいへん美味しかった。

朝食後、新井田の伯父が寄ってくれた。今日も自らの診察のあとだ。今日の話題は傷痍軍人の集まりの話だ。5年に一度は東京の国技館で行われ、そのほかの年は全国を回るらしい。伯父もそのおかげであちこち旅をしたそうだ。ただ利尻の友人のところへは50年前の冬に行ったっきりで、北海道だけは行ってないそうだ。当時は数メートル積もった雪で、送電線をまたいで歩いたほどすごかったそうだ。

先日久しぶりに風子さんあてに短歌の教授をお願いメールをしたら、快くご指南いただいた。毎週水曜日にデーリー東北学芸・文化欄に掲載されている「風土をうたう」は、歌人篠弘が全国各地の歌人の紹介をしているコーナーであるようだ。(実は先週これに気がついたので定かではない。デーリーのホームページにも掲載がない。)

10日の日記にも書いたが、このコラムの著者篠弘氏の短歌入門がいまのところ私のバイブルである。そこで先日風子氏から指南いただいた部分をご紹介したい。




>先日、窓拭きの業者が病院の6階から外側を拭いていました。
>
>「窓拭きのロープ二本をあやつりて 左右に揺れてクリアな視界」

説明がないと誰があやつっているのかがわからないかもですね。
おそらくロープ二本あやつっている窓拭き業者に感動し、そしてまたクリアな世界が広がったことに感動したこととおもいますが、歌からだと高いところの窓だというのがわかりません。
ただし、とてもいいところ、日常の中での切り取る部分がとてもいいと思います。

「6階の窓拭く人があやつれるロープが生み出すクリアな世界」

ではどうですか?
背景の知らない第三者が読んでその光景がわかることが大切らしいです。

> きれいになった窓越しに、毎朝定時にフェリーが八戸港に入港してきます。
>
> 「空よりも濃い色をした朝の海に 走るフェリーの白のひとすじ」

こちらはとても情景がわかります。
すがすがしい歌ですね。


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