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2005年08月08日(月)
選挙の当選は、「顔の良さ」で決まる!

「ダカーポ・565号」(マガジンハウス)のコラム「こころのあおぞら・第79回」(林公一・著)より。

【科学的に分析した結果、選挙の当選は顔の良さで決まることが判明した。
 政策でも政党でもない。
 カネも人脈も関係ない。
 まして人柄や実績なんか問題外。
 顔の良さがポイントなのだ。
 この研究結果が公表されてから、立候補者は選挙前に美容整形手術を受けるのが常識になったという……。
 でたらめにしてももう少しましなことを書いたらどうだ。
 と言われるかもしれませんが、最後の一文以外は真実です。サイエンスという立派な科学雑誌に載っていた最新の論文の結論である。「信じたくないが、当選の決め手は顔の良さだったのである」と重々しい論評も添えられている。
 しかし「顔の良さ」といってもいろいろありますよね。
 その論文では、「ロリ顔(ベビーフェース)」と「おとな顔」を比較していた。
 ベビーフェースと一言でよくいうけど、その内容を分析すると、次のような特徴を持った顔のことになるらしい。
(1)丸顔
(2)目が大きい
(3)鼻が小さい
(4)額が広い
(5)顎が小さい
 こういう顔は選挙では不利で、反対のおとな顔の方が有能そうに見える。様々な職業・年齢の人に一秒間だけ顔写真を見せて、そちらの顔が有能に見えるかを質問した結果である。
 それだけならどうということはないが、アメリカ上院議員の選挙前に、候補者の写真でこの実験を行ったら、当選者の70%をこれで正確に予測できたというのである。
 選挙の当選の70%は顔で決まるんですよ。
 選挙運動に注がれる時間と金はいったい何だったのか。】

〜〜〜〜〜〜〜

 僕は英語が得意じゃないんですが、この「ベビーフェース」というのは、「子供顔」というより、「善人顔」というようなニュアンスなのではないかなあ、という気もします。しかしながら、この文章を読んでいると、少なくともアメリカでは、有権者たちが意識しているかしていないかにかかわらず、「こういう顔のほうが有利」というような傾向はあるみたいです。とりあえず、いろんなバイアスがありそうなデータでもあるんですけどね。
 これを読んで、あらためて考えました。「政治家って、なんか『悪人顔』してるよねえ」というように僕は思っていたのですが、それは逆に「悪人顔だから、選挙で当選しているのかもしれない」と。そもそも、いろんなしがらみがあるにせよ、政治家を選んでいるのは有権者なのですから、結局、僕たちが政治家に「悪人顔」を望んでいるということになるのでしょう。テレビに映る政治家の顔を見ながら「この人、裏では何やってるかわかんないよね」とか言いながらも、そういう人のほうを、政治をやる人間としてふさわしい、と考えて、選んでいるわけです。
 まあ、「思っていることがすぐ顔に出る」ような人は、確かに政治家としてやっていくのは難しいんだろうし、周りもなんとなく不安な感じもするんだろうけどさ。