初日 最新 目次 MAIL HOME


活字中毒R。
じっぽ
MAIL
HOME

My追加

2004年03月01日(月)
第76回アカデミー賞決定!〜僕が賞をあげたい人

ロイター通信の記事より。

【第76回アカデミー賞授賞式が29日、当地のコダック・シアターで行われ、作品賞には、ピーター・ジャクソン監督の「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」が輝いた。
 同作品は、J・R・R・トールキンの著作をベースにした3作目の作品。
 作品賞のほか、監督賞など11部門をさらい、「タイタニック」と「ベン・ハー」の持つ史上最多記録に並んだ。】

参考リンク:第76回アカデミー賞・25部門受賞一覧

〜〜〜〜〜〜〜

 日本のメディアにとっては、なんといっても渡辺謙さんの助演男優賞、そして外国語映画賞の「トワイライト・サムライ」こと「たそがれ清兵衛」の受賞なるか、というのが注目の的だったわけですが、結局、この両者は受賞には届きませんでした。残念なことではありますが、ともに世界に大きくアピールしたという点においては、非常に意義があったと思います。受賞できなかったからといって、渡辺さんの存在感が変わるものでもないでしょうし。

 僕の個人的な感想としては、「ロード・オブ・ザ・リング〜王の帰還」の地滑り的大勝というのは、非常に嬉しくもあり、ちょっと意外な感じもしました。下馬評では有利とされてはいたのですが、「ファンタジーなどの架空世界は不利」とかいう噂もあって、ちょっと心配していたので。
 ただ、「王の帰還」は、視覚効果、作曲、美術などの演出系の賞はほぼ総なめ、という感じなのですが、出演した役者さんたち個人としては、完全に賞から無視されており、それもなんだかなあ、なんて思いもするのですけど。

 考えてみると、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズは、「ゴッドファーザー」シリーズのような、1作ごとにその続編という形で、3部作がバラバラに撮られたものではなく、全部一度に撮って、それが分割されて公開されたものです。それなのに、今回の「王の帰還」だけがこんなに多くの栄冠に包まれるのは、ちょっとおかしな感じもしますよね。僕は昨年も「シカゴ」より「戦場のピアニスト」か「2つの塔」じゃないか、なんて思ったし。

 どうも、今回の受賞の背景には、世界的な大ヒットへの賞賛や(「タイタニック」に続く、史上2位だそうですよ)「3部作を通しての評価」という意味あいもあるみたいです。そういえば「羊たちの沈黙」が受賞したときには、倒産した映画会社へのはなむけ、なんていう話がまことしやかに流れていましたし。主演・助演の賞なども「この役者にそろそろ…」なんて空気が影響する面もありそうですし。
 まあ、それもまた、「面白さ」のひとつなのかもしれません。

 そういうふうに考えると、数ある映画賞の中でもとくに権威がある「アカデミー賞」というのも、必ずしも公平ではない面もあるということなのでしょう。もちろん、数ある作品の中で、良い映画でないとノミネートされることはないに決まってはいるのですが。
 そんなことはみんなわかっていても、やっぱり、「形ある栄光が欲しい」と考えるのが人情だというのは、よくわかるのだけれど。

 渡辺謙さんは残念でしたが、今回のノミネートで「実績」を作りましたし、これからのステップアップのキッカケには十分なると思います。「バットマン」の悪役で出演することが決まったらしいし。いつか、「そろそろKEN WATANABEに…」という空気が味方してくれるときだって、来るかもしれない。

 良い作品が選ばれるのは確かだけれど、そこには、いろいろな人間の思惑が絡んできますから、「最高の作品」かどうかは、なんとも言えないところです。
 「良質だけど地味な作品だから、あえて賞を与えよう」なんていうのも、ある意味「贔屓」なわけですし。

 まあ、とりあえず今年の結果には、僕は満足しています。
 そうだ、もし僕が誰か役者さんに賞をあげられるとしたらこの人にぜひあげたい!顔は知られていないけど、本当に、凄い仕事をした人だと思うので。