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2003年04月14日(月)
「速読」にチャレンジしてみようと思ったこと、ありますか?


文庫本の中に挟まっていた広告より。

【その文庫本、10分で読める?

 日本で唯一、(財)生涯学習財団が認定する速読を核とした能力開発です。東大医学部卒、世界伝統医学大会グランプリ受賞の医学・薬学博士が開発。博士の提言はNHKをはじめ、テレビ、マスコミでも紹介されています。】

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 「速読」にチャレンジしてみようと思ったこと、ありますか?
 このSRS(スーパーリーディングシステム)という速読法、すでに4万2000人の人が受講しているそうです。日本の人口の、約3000人に1人。そう考えると、あんまり多くもないのかな。

 こういう「速読」って、僕の子供時代から話題にはなっていたのですが、当時の僕は(今から20年以上も前の話)、速読なんて絶対必要ないと思っていました。
 それはなぜかというと、「本を読む」という至福の時間をわざわざ短くするなんて!という気持ちがあったからです。その頃は、「すぐ読み終わってしまうから」という理由で、マンガよりも文庫本を読んでいたくらい。子供だから、本をそんなに沢山買えるわけでもなかったし、同じ値段なら、なるべく厚い本や字数の多い本を選んでいました。
 そういえば、当時はゲームを買うときも「何時間くらい遊べるか」というのが、重要な購入基準だった気が。
 今では、かえって「あんまり時間かからなくて、手軽に読める(遊べる)、密度の濃いやつがいいなあ」と思うようになりました。

 ところで、この速読法なのですが、もし仮に文庫本が10分で「読める」ようになったとしたら、確かにいろんな情報を素早く手に入れることができますよね。
 今だったら、僕も仕事の本であれば、そういう読み方ができればいいなあ、と思うけれど、やっぱり、好きな本は時間をかけてゆっくり読みたい気持ちが強いです。
 本の思い出っていうのは、たとえば、旅先の電車の中で読んだ本とか、恋人に振られたときに読んだ本とか、けっこう、そのときの記憶の風景とリンクしている気がするんです。

 それにしても「本を読む」っていうことは、いったいどういうことなんでしょうね。
 一概に時間をかけれは良いってものではないだろうけれど、僕は、本を読むという行為には、「内容を理解する」ということを超えた何かがあるような気がしてならないのです。
 
 本当は「読んでいる時間が楽しいし、面白い本は長く読んでいたい」ただ、それだけなのかもしれないけれど。