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2002年10月09日(水)
2002年10月9日。


「新『親孝行』術」(みうらじゅん著・宝島社文庫)より抜粋。

【居間で母親の報告話を引きだしたら、続け様に、その視線を台所に向けてみるのだ。そこには、ふだん自分の家庭でも見たことがないような「家電」が置かれてはいないだろうか。
 母親という人種は「家電」の話に意外なほど喜ぶものなのである。そしてこの話題に関してのみ、彼らは若者よりも断然詳しいものなのだ。
 実家に帰ると、注ぎ位置がスポットライトで照らされ、お湯を注ぐ位置がわかるポットが置かれてあって驚いた、などという経験は、誰にでもあると思う。】

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 親と家電。ちなみに、この文章のあとには、「親たちがビックカメラみたいな量販店に行くわけもなく、近所の電気屋さんで新製品を売りつけられてくる」ということが述べられています。
 あまりこの文章とは直接関係ないのですが、ウチの父親は、けっこう電気製品好きな人でした。ところが、子供としては困ったことが多くって。
 単なる「新製品好き」だったらいいのですが、ウチの父親の場合は、ちょっと違っていたのです。まあ、もう15年くらいは昔の話なのですが。
 例えば、僕が「新しいビデオが欲しいなあ」と呟いたとしましょうか。
 すると、父親はそれを覚えていて、新しいビデオを買ってきてくれるのです。
 ところが、その「新しいビデオ」というのが曲者で。彼は、よくディスカウントストアに行っていたのですが、そこで安売りされているビデオデッキを買ってくるのです。
 で、その買う基準と言うのは「いかに定価より割引されているか」
 よく考えてみていただきたい、最近はそうでもないのかもしれませんが、一昔前のディスカウントストアで安売りされている電気製品というのは、やっぱり「新製品!」と言いながら型が古かったり、メーカー品でなかったりしたのです。
 結局、「新しいの」を買う予定だったのが、同じくらいのレベルのものがもう1台増えてしまうことに…
 いつか、CDラジカセの全盛期のときに「買ってきてやったぞ」と普通のラジカセを買ってきたこともありましたし。
 買ってきた理由は「ほら、こんなに定価より安くなってる!」と値札をめくって見せたりするのです。
 どうして、定価よりこんなに割引されているか、なんて考えないんですよねえ。
 ああ、安物買いの銭失い。
 いや、こんなこと言ってるうちに、僕も高校生とかから、「安いからって、そんな旧いプリンター買っちゃって…」なんて失笑されているのかもしれませんけど。