股・戯れ言


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【今更ジローシリーズ】るっぱリサイタルin蔵王

私はスノーボード愛好家です。
スノボやるというと「ケッ!気取りやがって」「調子こいてんじゃねえよ」「スカしたとこでモテもしねえよ」などのバッシングを受けることも度々ですが、めげません。
だって雪滑りおもしろいんだもの。やめらんね。

というわけで1月26日、山形蔵王に行ってきました。
一緒に行ったのは「サックス吹きのオトコ姉ちゃん」るっぱさんでございます。

いつだって計画性のない私たちですから、なんとなく「このへんの時期に行く?」と日にちだけ決めておいて、新幹線だのホテルだのを手配したのは出発の2日前という有様。
でもリフト券つきとかじゃないから往復新幹線&ホテルで15400円。山形行くなら「驚値」を使わなきゃダメだよやっぱ。いや、山形に限らず東北行くなら断然「驚値」(おどろきダネと読む)!
JR東日本の回し者ではありませんが。

しかしこの「驚値」唯一ネックなのが限定列車に乗らなければイカンのです。
今回チョイスすることができる列車は始発かお昼頃発の便のみ。スノボに行くのにお昼に東京出るなんてありえないので、ここは頑張って早起きして始発に乗ることにする。
6時には東京駅に着いていないとなー5時には起きなけりゃなー、と思いながら寝て起きたら5時ちょうど。
しかし、一瞬の空白の時間後に再び目を覚ますと時計の針は5と9を差していたのだった。

5時45分!

文字通り飛び起きた。
あれほど鮮明にベッドから飛び起きたことはなかったんじゃないのか。
そして人間技とは思えないほどの速度で準備を終えて家を飛び出す。
前にも書いたかもしれないが、家が東京駅から車で15分以内のところにあってよかった。

るっぱちゃんは既に到着済み。
あわててホームに駆け込み、すんでのところで間に合う。
乗ったら乗ったで安心しちゃって、朝6時台だろうとかまわずビールを飲みだするっぱさんと私。いいご身分だ。
で、飲んでベラベラ話しているうちに山形着。

12月末に2度来て以来の山形は、街中にも雪が積もっていた。
12月にきた時は「今年は雪が全然降らなくてスキー場は大変だ」という話を聞いていたのだが、1月頭からバカみたいに雪が降ってかえって雪害なんかが大変だという。まあ、それでこそ東北!北上もすごかったからな。

バスに揺られて山を登り、蔵王へ。
バスの中では寝ていたんだが、起きたらまんまと切符なくしてんの私。
まんまとの意味がわからないが。しかし自分のことなのに他人事調でいうが、私はほんとにモノを失くすことの天才だ。さっさと天才失格になりたい。
失くした旨を正直に伝えて勘弁してもらう。

いざバスを降りたはいいが、目の前にゲレンデが広がっているわけではない。
事前に何も調べてなかったので知らなかったのだが、山形蔵王はバカ広いスキー場なのでゲレンデが何個も何個もあるのだな。で、このバス停から向かうにしてもバスで「横倉ゲレンデ」だの「上ノ台ゲレンデ」だのに向かわねばならないらしい。
あとるっぱちゃんが板を借りるので、レンタルスキーがあるところに行かねばならぬ。といってもどこでレンタルスキーができるのかすら調べていなかった。行き当たりばったり我が人生。
たまたま目の前にバスが止まっていたので、「このバスでゲレンデ行けますかー?」と運転手に尋ねたところ、あら、ま、白い肌で初々しいハンサムな男の子でしたよ。
おそらくるっぱちゃんと私より年下なんだが。
「あの運転手はいい男だね」という話で盛り上がる。
オカマと心の通じ合う瞬間。
オカマ(るっぱちゃん)は目ざとく運転手の名前までチェックしてたが。(名前失念)

そしてバスに揺られて上ノ台ゲレンデというところに着いたはいいが、「雪が積もりすぎてゲレンデまで行けないので」と中途半端な位置で降ろされる。
なんだよーと思ったが、そのいい男運転手君は「あそこでレンタルできますんで」とレンタルスキーの場所も教えてくれた。
いい子だね。(早川義夫ばりに褒めてみた)
教えられたレンタルスキーのところは80くらいのおじいさんが経営していた。

とにかく何を言ってるのか聞き取れない。

しかし
「ここで着替えてっていいよ」「荷物も置いていっていい」
「終わったら適当に板を立てかけておいてくれればいい」
「スノボのほうも置いてっていいよ、明日まで」
とよくわからないけどもサービス満点。
ご厚意に甘えてそこで着替えて荷物も置いていく。
るっぱちゃんのスキーウェアがスパイダーマン柄でとんでもなく派手でした。

そんなこんなのうちに時刻は11時30分くらいになっていた。
やっとこゲレンデ到着。
で、まずやったことは昼食とビールを飲むことだった。
ゆ・る・い!
いつだって計画性のない私たちですから。

でもやる時ゃやる子たちなんですよ私とるっぱちゃんは。
ガンガン滑りましたよ。ゴンドラやリフト、ロープウェイのようなものを乗り継いで山のてっぺんまで行ってガシガシと。
途中軽く道に迷ったりもしたけど。
あと山形蔵王はなだらかな場所が多すぎて、スキー向きでした。
スノボの私は何度板を足から外したことか。
火曜日だったのと、樹氷祭りの直前だったこともあってゲレンデは空き空き。
樹氷になりかけの木を見て「こわいよーモンスターだよー」と怯えたりした。
山の上のほうは風も強く、完璧な樹氷も盛りだくさんであった。

山のてっぺんに向かうゴンドラの中でるっぱちゃんがポケットからおもむろに笛を取り出した。

「山のてっぺんで吹こうと思って持ってきたんだ」

サックス吹きが本業(正確には無職)だから、笛を吹きたい気持ちはわかる。
けど、寒いし風が強いぞ山形蔵王山頂。
グローブ外したら指がもげるんじゃないのか。
しかしゴンドラの中で「何吹こうかしら」と練習をしだするっぱちゃん。
笑っていいとも吹いてよ、とか適当なことを言ってたんだが、結局JRスキースキーな感じで、ということで「チューチュートレイン」となった。
ナイス選曲!しかし果たして無事吹くことはできるんだろうか・・・

山頂の吹雪具合は私らの想像をはるかに超えておりました。

前 が 見 え な い よ

ホワイトアウトの世界だ。
しかも事前にここで吹こうぜ!と決めていたでかい地蔵のところまで行くのに結構歩くではないか。
猛吹雪の中向かったのだが、もう指がもげそうでたまらん。
一旦引き返してレストハウスで休憩。自然の猛威に触れてしばらく会話もなかったほどだ。
ほどなくして2回目挑戦。
今度は地蔵まで辿り着いた。
巨大な地蔵ときいていたのに、その地蔵も顔から上だけが雪から出ているだけであった。
どんだけ雪積もってんだよ!

るっぱちゃん、「チューチュートレイン」吹きだす。
私、それを携帯で写真撮る。

お互い指がもげかける。

ワンコーラスだけ吹いて撤収。逃げるようにレストハウスへ戻る。
ほんとに寒くて死ぬかと思った。
さっさと滑って下山。


・・・がその下山もカンタンにはできませんでした。
ゲレンデが何個もあるのだから、せっかくだから違うゲレンデに行こう!と適当に滑っていたのです。
そしたら気がついたら上級者コースに紛れ込んでいたのだった。
普通の上級者コースなら適当にも滑って降りることができるのだが
その上級者コースとは



傾斜38度の「横倉の壁」というやつだ。
傾斜もスゲエけどこぶがゴツゴツしてやがんの。
しかも↑の写真は雪崩起こしてる時の画像だ。どんだけ急角度なのかと。
そんなところをスイスイ滑るなんてもちろん不可能なので、「るっぱちゃん、先滑っててくれい。私はガタガタ降りてくから」と先にるっぱちゃんを送り出すことに。
るっぱちゃんはナヨナヨしているがサックスとスキーはうまいのである。
「あ、わかったぁ。あたし先滑ってるねぇ」と先に滑って行くるっぱちゃん。
その姿はすぐに見えなくなった。
スキー滑ってるとこういうところがスイスイ滑れるからいいよなー、と思いながらおそるおそる崖下を覗く。
ほんとに絶壁。おそろしい。
るっぱちゃんの姿はもう完全に見えない。
ゆっくりゆっくりと滑っていったところで、コブの合間からるっぱちゃんの姿が豆粒のように見えた。

・・・あれ?
帽子がふっとんでる?

近くにいたスキーヤーの人にストック手渡されてる?

あ、手渡されてるんじゃなくてそれで起こされてるのか?


ゆっくり下りながらるっぱちゃんに近づくと、るっぱちゃんの髪が雪まみれになっていることに気づいた。
鼻血が流れていることにも気づいた。
そして額にはでかいコブができていた。
こんなところで流血騒ぎ。

そんなるっぱちゃんに「ちょっと休むか!おしぼり濡らしてくるから」などと言いつつ、すぐに「ビールでも飲むか!」と言ってビールを飲ましたのは私だ。

救護室に行こうとしたらえらく遠いところにあるのでヤメ。
その後も懲りずに山の上に向かい、帰りは道に迷って大変だった。
ナイターもあったがあまりの寒さに断念。
帰りは蔵王温泉に浸かったが、公衆浴場だったのでほんとに風呂しかないところだった。

そしてバスはすでに発車した後で1時間弱待つという段取りの悪さ。

菓子を食いながらストーブの前で行きのバスの運転手を覗き見して待つ。
るっぱちゃんはストーブの周りの金網でタオルを干していたのだが、気がついたらタオルが焦げていた。
ジャイアンツのタオルだったのに。


続く

(股旅・戯れ言用に書いた1月26日、27日の山形蔵王スノボ旅記だけど
勢い余ってこっちに載せてみた)
2005年05月22日(日)

うれしはずかし順プライド物語

以前の日記で「私は演劇出身という人に違和感を感じるぜ」と書いた。演劇畑の人の大げさな演技は舞台ではどうか知らないが、普通に見ると「さむい」んだよバカ、といつも思っているのだが。

でも、松尾スズキを見るとポワーンとしてしまうんだよな。
理性とは関係ないところで。
ヒゲとか声がいいとか年齢(ホントの年齢知らないけど)とかが本能に訴えかけてくるのである。
抗えない。
理性で「ウケ狙いっぽいんだよ」とか「映画版インザプールは絶対小説を超えない」などと必死で考えるのだが、まったく抗えないのである。

そういう「不可抗力」のポワーンを感じる男性というのが現れると、なんつーかむず痒いんだよな。赤面しながら下向いて、「そりゃ、まあ、嫌いじゃないけど・・・」と消え入るような声で呟いてしまうような感じ。
モテるオヤジ雑誌「LEON」を「そこまでしてモテたいのか!オヤジになってまで!」と私はさんざんバカにしていたが、いわゆるLEON系のオヤジ(ちょいムチ、ヒゲ、ラテン系ノリなど)にも抗えない。むしろタイプすぎて。
ああ、不可抗力。
なんだろう、敗北感を覚えるんだよな、不可抗力系男性を目の前にすると。
「悔しいけれどかっこいい」それが不可抗力系男性に抱くモヤモヤである。
胸を張って「この人のことカッコイイと思ってるんです!」と何故か言い切れない。悪いことしてるわけではないんだがな。でも罪悪感。なんでだ。


そんな感じの私の最新「不可抗力系男性」は井上順なのです。


うわあ、なぜ井上順!
いまさら!
「藤竜也カッコイイ」というのは堂々と言えるんだけど、井上順てのは言えないんだよなあ。あまりにも恥ずかしすぎる。
恥ずかしいんだけど、自分の心の中だけで井上順にウットリしてるという状況も恥ずかしすぎて、ここで吐きだしてみることにしました。
もう会社や家で「井上順」とググってしまっている時などヒヤヒヤもんである。しかもイメージ画像探してたりするからね。ほんとに恥ずかしい。見つかると嬉しいんだけど、後ろを通りかかった人に「あ、井上順さがしてんだ」と思われるのが。顔から火が出るとはまさにこのこと。
しかもさらにお恥ずかしいことに、今、なぜ井上順なのかというと、たまたま再生したビデオに母が録画した「渡る世間は鬼ばかり」が映ってて(しかも2年くらい前のだ)、そこに宗方役で出ていた井上順に見事にやられてしまったのである。
宗方で出ていることはもう何年も前から知ってたし、実際に渡る世間も何回も見ているのに、そのビデオでズギャン!なんで葉子は井上順のもとにすぐに飛び込まないのだ、とイライラしたりもした。
ああ、ホントに恥ずかしい。
恥ずかしさが大きすぎて、敗北感もハンパない。
負けた。完敗である。

でも悔しいけどかっこいいんだよなぁ、井上順。
具体的にどこかはわからないんだが。なんとなく、なんとなく。
(いや、具体的に言えそうで自分がおそろしい)
2005年05月18日(水)

MUGON・・・嫌っぽい

昨日の日記にもちょろっと書いたけど、先週は安い酒ばかり飲んで具合悪くなって頭痛くてしんどかった。
ガード下の路上に丸いすが置いてあるような店で安い酒を飲むのはその場のスタイル通りだし、それはそれで楽しいのだが、やっぱりよくないなぁ、安酒。
何度となく書いていることだがまた引用してしまうけども、ジョージ秋山の言うとおり「安い酒ばかり飲んでると人間が安くなる」からね。
酒に金をかけないとかはダメだ。金かけてナンボ。
最近、巷じゃドラフトワンだののどごし生だの、「その他雑酒�◆廚覆匹箸いΔ佞兇韻燭發里�出回っているが、あれは酒じゃないから。
ビール風味の炭酸飲料。
どちらかというと「ビール味のキャラメル」に近いものがあるな。
それにしてもビール味ってどのへんに需要があるのかわからん。ビールは「うまい!」と思うが、それは決して美味という意味ではないから。真のビール好きは違うのだろうか。ビールガム、ビール味のプリン、ビール味のアイス、ビールラーメン、ビール味のカレー、ビール風味かまぼこ・・・もうこれ以上はやめとこう。

こないだもりえ坊と「発泡酒ファックオフ、その他雑酒論外」という話を新宿ガード下、っつうかしょんべん横丁で繰り広げていたところだ。
まがいモン、バッタモンはよくねえ!と熱い話をしていたのだが、途中から隣に座っていたカップルの様子がおかしいのでそちらに釘付けであった。
とにかく女が「今日は帰りたくないの」的ニャンニャンお色気全開。
ずっと男の腕をつかんで、時にはブチュブチュやっているのだ。
男のほうはまあ、人前だからという感じになだめてはいるのだが、女は構わず「もっとあたしだけを見て欲しいの・・・☆」という具合。
おそらく自分のことを下の名前で呼ぶタイプだろう。全然ギャルじゃないんだけど。
相席だったのでなかなかジロジロ見るわけにも行かず、かろうじて女の顔を目撃してみると・・・

あらま、目が充血。
えー!泣き声とか全然出てないのに泣いてんのかよー!
明らかに「まばたき少なくして目充血させて、の泣き目」だったけど。
「コイツ、女の涙を武器として使ってやがる!・・・」
いやあ、呆然とさせられました。むしろ驚愕でした。
だってここ、しょんべん横丁だぞ。
ディズニーランドとかの帰りに寄るようなイタリアンレストランじゃないんだぞ。

まあ、和服着た女性が年配の男性といるのならばこんな場末の居酒屋もあうだろうよ。演歌の世界ならば。不倫の世界ならば。
しかし、私の見た限りでは健全な20代後半〜30代前半のカップルでした。
昔は麻布のイタリアンとかも行ったのだろうけども、泣き真似してまでも必死で食い下がる女、そしてそれをたしなめながらも疲れて途中から泡盛ロックを立て続けに飲みだして荒れる男の辿り着いた場所は、新宿ガード下場末の飲み屋だ。
相席しているのは次々に酒を頼み、大声で「性欲は大事だなガハハ」などと話す女二人。
ちなみにこの女2人はしょん横に来る前は代々木公園で段ボール敷いてビール飲んでたという具合だから。
自分で言うのもなんだがひどいな。ひどすぎて、そのカップルにとっては終焉に最適なシチュエーションだな。


ウソ泣きを経て、女の必死で食い下がり具合は最高潮に達する。

男に抱きつく。無言のまま。

ああ!
声に出して言いたい「ここ場末の居酒屋だから」という言葉!
ここは晴海ふ頭とか芝浦じゃねえんだぞ!

男はうざったくなったのだろう。最初ははいはい、と抱きつかれたままでいたが途中から振りほどいて会話ナシ状態に。
そんな会話がなくなった彼らのテーブルに響くのは私の「ガハハ」という笑い声ばかり。
しまいにはもう、その男、ずっとこっちのテーブルに顔向けていたから。
対面に座っているりえ坊を見るとニヤニヤ笑っていた。
その瞬間りえ坊と私は言葉もなく、通じ合ってしまった。まさに目と目で。
そういう仲なんだ、私とりえ坊は。

「いやあ、私は束縛する彼氏とかカノジョって嫌いでたまんねー」
「束縛したり過剰に依存してくるオンナもオトコもうざいって私の友達がよく言うんだよ」
「恋をしてればすべて免罪符/無敵とか思ってるバカは全員死んでいい」

というような話をごく自然に話してみました。
ストーリーテリング調で。
私がガハハ調でそんな話をしている間、りえ坊、ニヤニヤしっぱなし。
性悪女たちで悪かったな。でも別にアナタがたの話ではないよ、どこかに実在するかもしれないし、しないかもしれない人たちの話ですよ。
しかしひとしきり話終わった際に、酔っ払ってヤケになっていたらしい隣のカップルの男のほうが急に
「どうっスか?」
と尋ねてきたのでビックリした。
りえ坊が「キター!待ってました!」という顔になったのが笑った。
笑いをこらえて「随分酔っ払ってますね」と応えたら「お互いね」と返された。
すかさずりえ坊が「今日は全然酔っ払ってないね」と言ったのもおかしかったが。

その後ほどなくして、完全に冷め切った感じでふたりは去っていった。
彼らの運命はどうなったのだろう。知ったこっちゃないが。
彼らのテーブルに残されたのはキャベツの山のみ。
3/4以上残っていた。
相席だったので「あーあ勿体ない」と言って私たちが食っておいた。
そのままゲラゲラ笑いながら。

別に私たちはなんもしていない。
別に酒が悪いわけではない。
別れるもんは別れるし、別れないもんは別れない。
ただそんだけのことだ。

でも場末の居酒屋で無言ってなあ。
その時点で別れの気配が漂ってるな。
場末の居酒屋ならば急に演歌歌い出しちゃったりするようなおっさんやガハハ笑いだけが蔓延していて欲しいものだ。
その場その場に合う飲みをしたいものである。
2005年05月17日(火)

街角はいつでも人いきれ、ではないけども

ここ最近「いい酒キター!」という日記を書いておりませんが、単にそういう飲みをしていないだけです。(安酒飲んで泥酔ってのはよくやってるが。もうやらないよ、ケミカルの味がするし)
やっぱり会社が家から5分圏内にあると飲みに行かなくなるのね。
心底飲みに行きたいナーと思ってもわざわざ電車に乗って夜から出かけるのはなんとなく面倒くさくなってしまうのだ。

しかし私は「寄り道大好き人間」なのである。
小学生の時からまっすぐ家に帰るのはなんだかもったいないなーと思って西友などに寄り道していたなそういや。
中学高校は池袋だったからほんとに寄り道以外したことなかったと言っても過言ではない。タワレコで洋楽雑誌をせっせと買ったりしてたなぁ。鉄拳タダゲーでやってたなぁ。
ああ、お茶の水のユニオンによく寄った。高校の時はなぜか神保町のユニオン溺愛だったけど。西新宿にも足を伸ばしたなー。
大学。
横浜川崎途中下車ばかり。
友達の家にも随分いたもんだ。酒飲んでねぇ。友達はあまり飲めなかったが。
これくらいから地方に行くことも多くなってきたが、帰り道に寄り道どころか、行きに温泉に寄り道とかしてたくらいだ。
そして社会人。
ほんとに会社帰りは飲んでばかりだ。寂しがり屋かよ。
出張に行けば古着屋や中古レコード屋に寄り、なんかよさそだなと感じる飲み屋に寄り、県を跨いでまでも友達のところに寄る。
寄り道が本当に好きなのだ。
むしろ私は寄り道ばかりしているうちに本道がどこだったのか忘れてしまいっぱなしの人生なのだ。いままでも、これからも。
寄り道ついでに知り合ったりする人々、めぐり合ったりする一品ばかりがいとおしく思えるものな。
NO 寄り道 NO LIFE
ってタトゥー入れてもいいくらいだよ。入れないけど。

そんなわけで寄り道ができないのは本当にしんどかった。
禁酒、禁煙なみにつらいぞ、禁寄り道。
もうこの町には四半世紀も住んでいるから「なんもねぇよ」という事実も十分知っている。「昼メシ食うとこねーよ」と言われてもごもっともです、としか答えようがない。ないもん、どこも。
山本直樹の「フラグメンツ」に収録されてた「この町には行くところがない」ってフレーズが繰り返されるマンガを思い出す。
山本直樹のマンガほどエロいことも何も起きないんだけど。

と思いながら土曜日にちょいと出勤。
いつもとは違うルートで帰ってみることにした。
生まれてこの方ずっと住んでいる町だから当然自分の出た小学校もある。
小学校の門の前なんか何年ぶりに通ったのだろう。
懐かしいとかそういう気持ちは皆無だ。ずっと住んでるし。

いやあ、驚いた。
小学校の横にレコード屋ができてるんだもの。

私の住んでいる町にはレコード屋というのが一軒しかなかった。
レシートを持っていくと15%引きしてくれる店だった。
まあ、私の世代にとっちゃ「レコード屋」ではなく正確には「CD屋」なのだけど、そこでプリプリとかを買った子が次の日カセットにダビングしてきて自慢したりするわけよ。
時が流れ、大型モールのようなスーパーができてその中に新星堂が入って、皆新星堂に行くようになった。
けどもロッキンオンを繰り返し読んで、すっかり増井修に啓蒙されていた私が欲しいCDは新星堂では売っていないことに気づいて、池袋に通ううちに外資系CDショップの存在を知り、ディスクユニオンの存在を知り、西新宿あたりの中古レコード屋の存在を知りどんどん遠くに行くうちに町のレコード屋のことはいつしか忘れてしまった。

ある時、その町で唯一のレコード屋の前を通ったら違う店に変わっていた。
新しい店がなんの店なのかも思い出せない。
それくらいどうでもよいことだった。

もう、アナログも扱っているような店じゃないとレコード屋と認識できなくなっていたのだろう。おそろしいな成長って。戻れないんだな。
だからアナログやCDでも中古レア盤みたいなのが置いてある店だけがレコード屋くらいの認識なのである。
そしてそんな店はこの町にはできるわけがないと思っていた。いや、思ってない。
無意識の中でそういうもんだと感じてた。

それが、どうだ。
小学校の横にできていたレコード屋はほんとにアナログしか扱っていないレコード屋だったのだ!
ビッグ・サプライズ!

ほとんど震えながら入店。
入ってすぐに「いつできたんですか?」と失礼な質問をしてしまうほどである。

歓びに酔いしれながらレコードを見る。
うわぁ、なんという品揃え!
数は多くないんだが「おさえてあるッ」という感じ。
いきなりポップグループの「ハウマッチロンガー」見つけて狂乱。
自分の町でポップグループが売ってるなんて!
そして値段がべらぼうに安いんだ。
VINYLのバカは見習ったほうがいいぞ。

試聴をさせてもらってすっかり居心地がよくなってしまってたのだけど仕事のアホ電話がひっきりなしにかかってきて鬱陶しい。
やめろよ!こっちはダブ聴いていい気になってるってのに!
(仕事の電話なのに後ろでダブ流れてるってのも向こうからしたらバーカと思うような状況かもしれないが)

その時持っていたかばんがレコスケバッグだったこともあって、店の方と話をしたりしてなんだかんだで1時間くらいお邪魔してしまった。
ほんとにいい店なのですよ。中古アナログ屋なのにソファがあったりして。
中古アナログ屋って通路がないくらいに段ボールにアナログが入れられていて、元祖ドンキホーテなのかここは、と思うほど雑然としているところが多いからな。
そして客も一心不乱に箱の中からバタバタとレコード取り出して、おい、そんなんじゃ底が抜けるぜ、と思うような「修羅場」状態。
レコード屋は戦場である。
俺VSレコードの場である。
だから雑然としているのも殺伐としているのも修羅場であるのも当然なのだ。
友人とレコ屋めぐりをする際など、レコ屋で待ち合わせだけど「じゃ!」と言って全然違う棚に一目散に散るということのほうが多いし。
「友人とレコ屋めぐり」って、「学生時代のマラソン大会」と似ているなぁ。
一緒にゴールしようね、とか言っておきながら相手を見捨ててラストスパートを賭けたりするのなんか、レコード屋において「今日はあんまり買いすぎないようにしよう」と言っておきながら「俺、すげーの見つけた!買うわ!」「いやいや、私なんかボックスセット買っちゃうわ」と戦利品を得意げに見せ合うのとまるっきり一緒だから。
こう書くとホントにレコードって人生だよなー「無人島レコード」ってのも無人島生活なんて生死の関わる状況なのになぜレコードなのか。それはレコード=おのれの人生(ナンシー関に言わせると「私はこういう人間です」という表現としてのレコードというチョイスらしいが)だからなんだな。勝手に納得。

だけど、まあ、そこまで真剣になりすぎるのもいかがなものか、とも思っていた。
もっと余裕があってもいいと思うのだ。レコードって嗜好品だから。
そもそも親や友人に「たかだかレコード/CDなのに何故そこまで真剣になるのか?」と言われたりすることはないだろうか?私はある。親に「そんなもんばかり集めてるから部屋が片づかないんじゃないか、捨てちゃえ」と週に一度は言われてる気がする。CDがなくなっていたりすると人を疑ったりするし。
ここまでくると病気の域だけど。
でも人に言われるまでもなく自分でも「それはやりすぎだなぁ」とはわかってるのだ。やりすぎな自分に自己嫌悪したりもするのだ。嗜好品だけどさ、結局モノなわけだしさ。
そんな「レコードとの真剣勝負」にちょっと面食らったりする時もあるという人はほんとに私の町のレコード屋に来てみて欲しい。
ゆったりした勝負ができるから。
結局レコードと向き合うって勝負になってしまうのは否めないな。まあ、レコードハントって言うくらいだからなぁ。


そんな私の町のレコード屋は「ダウンタウンレコード」というお店です。
http://downtownrecords.jp/
下町のレコード屋ですよ。
このへんに来る機会があったら是非。
シュガーベイブでもEPOでもいいが歌いながら繰り出してきてください。
私も寄り道場所ができてうれしくてたまらん。


ちなみに私のレコードマラソン友人、おかもっちゃんに「おらが町でいいレコード屋発見」と報告をしたら
「チクショー、負けたー!俺もレコード屋のある町に住めばよかった!!」
と嘆いていた。
レコードはどこまでも勝負を呼ぶ。
私たちはこのままずっと,こうやって円盤の上をぐるぐると走らされ続けるのだ。
でもね、たぶん、きっと。(でもねの意味わからないが)
2005年05月16日(月)

ついでにあやちんかん

こないだ銀座で仕事だった時にシネパトス銀座の前を通りかかったのだけど、またまた日活ロマンポルノ祭りが開催されておりました。
ああ、去年の日活ロマンポルノ祭りも見に行ったなー「悶絶!どんでん返し」に「桃尻娘」「花と蛇」(谷ナオミ版だ)、そして「天使のはらわた 赤い淫画」という素晴らしいラインナップ。
とりわけ天使のはらわたの救いようのなさは本当に感銘を受ける。映画界屈指の「どうしようもない」だから。ふざけた意味ではなくて。
今年は今から見るならば
「人妻集団暴行致死事件」
「悪魔の部屋」
「花と蛇−白衣縄奴隷−」
「宇能鴻一郎の濡れて打つ」
「ルージュ」
という順で上映らしい。
わ、しっかりと石井隆モノも入ってる。これは見ないと。
あとウノコー!どんなタイトルだこりゃ。

しかしなぜこんなにも毎年にっかつロマンポルノ祭りが開かれるのかというと、どうにもこうにもやはり「花と蛇2」公開記念らしい。
去年のにっかつロマンポルノ祭りの時の日記で「杉本彩の静子夫人は違うだろうありえねえだろう」と書いたのだけど、そんな意見は当然のように相手にされず、当然のように2作目完成ですか。萎えるなぁ。
一作目の予告編で「今世紀、もっとも過激な映画」などと謳っており、今世紀はまだ4年しか経ってないっつうの、と突っ込んでから早一年。
この一年の間に杉本彩は「SM」を売りにしてかなりのし上がった。
先日偶然くりいむしちゅーの番組を見ていたら、「どのタレントがどの持ち物を持っていたでしょうか」というクイズがやっていた。
4人の女性タレント(杉本彩・MEGUMI・熊田曜子・光浦)がそれぞれ一人ひとつの私物を提供するのだけれど、誰がどれを提供したかを当てるクイズ。
その4つのものというのが
「アイマスク(飛行機なんかで寝る用のやつ)」
「化粧ポーチ」
「キティちゃんのお年玉入れ」
「バラ鞭」
だったのである。
なんというわかりやすさ!
いや、いくらなんでもそんなにわかりやすい答えはないだろう。
杉本彩の提供したものはキティちゃんのお年玉入れだと信じたかった。
バラ鞭は熊田曜子がグラビアの撮影で使ったものだと信じたかった。
(どんな撮影シチュエーションで使うか知らないが)

しかし案の定バラ鞭の持ち主は杉本彩だった。
とほほ。
「はい、私はこれを提供するのよ」と言わんばかりに得意げだった杉本彩の顔を思い出すだけで脱力感に駆られるわ。

それどころか杉本彩は私物かばんの中身を見せる時に、文庫本をわざわざカバー外して見せていたのだけれど、その文庫本も

「O嬢の物語」

・・・・。
いいよ!そこまでやんなくて!
と思わずテレビに向かって言ってしまったわ。

こないだも草野仁や浅草キッド相手に「あなたはSかMか診断テスト」をやっていた。「草野さんはMですね」と言いながら草野仁にMというシールを貼ってた。
もうここまでくると杉本彩はSMにおける細木数子か。


SMは万人受けするものではない。
もっと精神的気質であったり、純粋に「性癖」だったりするから。
杉本彩がオーソリティということになっているSMってそういう真剣なSMではないと思われるんだよな。
「ネタとしてのSM」ちょうどそんな感じだ。
先日、わたくしもお客さんの会社の人たちと接待のようなものに参加してきたのだが、みんな酒が回ってあっぱっぱーになって
「××さんはSですか?Mですか?」
「いやぁーボク、どっちかというとMですねぇ」
という会話が飛び交ったのだった。
無論本物のSMの人などいるわけではない。
そして後日友人に「××さんMなんだってさ」と言ったら「それがわかったところで意味ないじゃん」と言われた。
そんな風な意味合いでの「SM」だと思うんだよな、杉本彩の言ってるSMって。
別の例を出すとすると、「ついでにとんちんかん」で抜作先生が三角木馬に乗ってロウソク垂らされているギャグがあったが、そのSMとも同じ意味だ。
なのに「さあ、私で抜きなさぁい、フフフ」と得意顔。
まぬけだなあ杉本彩。
抜作先生とイコールだというのに。


あと杉本彩の「これからはSMで行くわよ」宣言はなんとなく渡辺満里奈の「これからは台湾/おフランス映画/名倉潤で行くわよ」宣言と似ているような気がする。
満里奈は目指すところが「オシャレ」で統一されていた(名倉はおしゃれではないが)が、杉本彩の場合はなんだろう。
「学園祭の女王」「社交ダンス」「セックスレス」そして「SM」
果てしなく統一性がないが、強いて言うならば
「己の身体を誇示=セクシー」
なんだろう。
無理にまとめすぎか。社交ダンスは別にセクシーじゃねえか。


ついでですが「股旅・戯れ言」を更新しました。
4月終わりの仙台山形旅行を詳細に書いてみました。
よろしかったらどうぞ。
http://mykit.jp/pc/maaa55/
2005年05月13日(金)

ホーム・アンド・全然ドライなんかじゃない愛

うちの家族の中では総スカンを食らっているのに(ババアに「顔がババくさい」と言われる始末)なぜか人気の竹内結子が結婚ですってよ。
しかも妊娠ですって。
中村獅童は生中出しだったのか、なんて言い出すと話が下世話になっていくのでその話はこの際どうでもよい。
しかし妊娠3ヶ月で結婚て、典型的なできちゃった婚だなぁ。
「子供、できちゃったみたい、あたし産むから!」「責任とってよ!」とヒステリックにわめく竹内の姿が目に浮かびます。(母が言うところの「ババア顔」で)
明るい家族計画、なんて言葉は現存するのだろうかとまで思ってしまう今日この頃。
わたくしの仲良くしているみやらさんも明日いよいよ出産です。
思えばフジロックもその後の新潟旅行も台湾旅行も一緒に行ってへべれけになるまで酔っ払っていたみやらさん。
ああ、みやらさんと初めて会ったのはもう何年前のことか忘れたが、泥酔して「あたしの乳首見る〜?」と絡まれたんだった。しょんべん横丁で。なんという出会い。出会うべくして出会ったと言うか。
台湾から帰った直後に「妊娠した」と言われてビックリしたものです。あまりに驚いて会社から走って外に出たものだ。
それから今日に至るまでみやらさんのおなかはどんどん大きくなっていき、あんなにヘビースモーカーで大酒飲みだったのにタバコの本数も減り(決して禁煙ではなかったが)酒も飲まなくなり、いよいよみやらさんも母になるのだなぁと思わされ続けてきた。
それが気がつけば明日出産。
十月十日とはいうけれど、時の流れは本当に早い。
十月十日前にはミクロ単位だった御子もいまやおそらく3000グラム前後だ。成長って素晴らしいな。
しかし、人間てのは子供のうちはグングン成長するのに、ある時期になると成長が一気に停滞するのな。
というわけで私の十月十日前を振り返ってみようと思う。

約十月十日前の日記

「もう食べ放題には行かない」宣言してた。
志が低すぎ。即ち人間の程度も低すぎ。主婦ファックオフみたいなこと書いてるし。
そんなのを断罪してどうする。岡林信康も泣いてるぞ。


そして十月十日後、すなわち明日の予定

午前  適当な時間に起床

午後  適当な時間に昼寝

夕方  適当な時間に外出

夜   高円寺・円盤にて開かれるトークショーを見に行く


明日は振休なんで、こんな予定しか立てられなかったわ。
振休の日は起きたらベランダでまず一杯飲むのが最近の慣習なので、おそらく起きたら酒を飲むのであろう。
沖縄出身のみやらさんにあやかって泡盛でも飲むか。
そいで気分よくなったところで昼寝して適当に外出します。

ってほんとにダメな大人すぎですね。ちったあ成長したほうがいいな。

ああ、でもな!夜のトークショーは素晴らしいんだぞ!
なんといってもあの、田亀源五郎御大が出演だから!
むしろ田亀源五郎御大を見に行くために振休なんだよ!
「銀の華」「柔術教師」には号泣しました。あれのエンディングで泣かない人間は人間じゃないと思うほどの感動作ですよ。
とりわけ「柔術教師」は名作だ。「銀の華」のほうが大作(not池田)だけど。
出てくる人物が全員マッチョなクマ系でヒゲも生えてて、画面からはみ出さんばかりにそんな男たちが絡み合ったり嬲りあったりしていてくどいと言うかギトギトというか大げさな感じすらするのだけれど、ゲイの恋や愛はほんとうに切ない。儚くて胸が詰まる。ゆえにキラキラと眩くて美しい。
田亀源五郎のマンガはちょうどペットショップボーイズの曲に似ている、と私は思っているのです。以前にフジロックでPSBのライブを見たときに心底「ああ、田亀源五郎ワールドだなぁ」と思ったものだ。
愛の残酷さや無償の愛とはなにかとか、人間にとって愛ってなんなんだろう、というくさくてたまらんテーマを直に突きつけてくるのが田亀マンガなのである。
ドロ臭くて残酷でどうしようもなく濃いよ。
「世界の中心で愛を叫ぶ」や「いま会いに行きます」なんかで安っぽい涙流してる奴にゃ一生わかりっこねえ。


みやらさんの御子がいつか大きくなった時に
「××ちゃんが生まれてきた日、おばさんは田亀源五郎先生を見に行ってたんだよ」
と語る日が来るのだろうか。
言われたほうはどんな気分だろう?
それはやっぱり18歳過ぎてからのほうがいいんだろうなぁ。
みやらさんの御子に望むことはただひとつ。
「田亀源五郎先生の作品で涙を流せる人間になってもらいたい」
と。ほんとにこれだけでいい。
本物に心を動かすことができる人間になって欲しいなぁ。
明日のことを考えるといろいろとワクワクします。
とにかく無事に生まれてきておくれ、待ってるよ。
2005年05月10日(火)

就職エリート狂走曲

風薫るさわやかな季節となりました。
清清しい初夏の朝を皆さんはどう迎えているのでしょうか。
わたくしは某友人男子からの「昨日ソープに行った」という報告メールを朝一に見てしまい、なんだかやるせない気分です。
果てしない脱力感。ゆるい朝だなぁオイ。
桃井かおりばりに頬杖のひとつやふたつも突いてみたいような感じです。つかないけど。

なんてことはともかくとして、今朝は某大企業におります。
待機のお仕事をしているのですが、いつものような機械室待機ではなく、今回は普通のオフィスに普通に座っておるのです。
みなさんスーツびっしりオフィスにはカチカチというキーボードを叩く音のみ!という環境の中で、ひとり作業着でキーボードを叩いてはいるもののさっきからやってることは麻雀ゲームと「股・戯れ言」の更新、という私の姿はなんともまぬけだなぁ。

昨日も仕事だったのだが、さすがは5月の日曜日。
今日とは別の大企業本社にはリクルート学生がわんさかおりました。
そんな中をタバコ吸いながら歩き、門の前で作業着上着に着替えて入館。学生さん方が通される大ホールだか面接室だかではなくごく自然に機械室に通されるという自分。ああ、私にもリクルートスーツでおどおどと会社訪問をしていた時期があったんだけどなぁ、その頃はこんな自堕落エンジニアになるとは思ってもみなかったんだけどなぁ。
会社だって皆が大人で書類の束を担いで廊下をテキパキ走ったりするもんだとばかり思ってました。
上司はダンディズム、同僚は「愛と平成の色男」ばりのビジネスマン(たとえが古い。石田純一なんていても困るが。というか石田純一じゃもう部長クラスの年齢だ)、そして女子なわたくしは合コンに花咲かせるOL・・・

先日偶然「anego」というドラマを見たのだけれど、このドラマに出てくる職場がまさにこのような「就職前に思い描いていた『会社/オフィス』」そのものであった。
コーヒーを他の人の分も入れてきたりする派遣女子なんか見たことないわ。
たくさんの社員の前で「この人、社内恋愛してるんです!」なんて部長にチクる会社見たことないわ。
実際にはこんな職場ねえよ、と思うことしきり。
実際は書類の束なんぞ持ち歩きもしないし、あえて書類の束を皆が持って走ったりするのは「明日重要なお客様が訪問予定なので机の上をきれいにすること」というのが出た時に、皆慌ててシュレッダーの前に駆け込むときくらいだ。
上司はダンディズムどころか「まんこ」とかを平気で言う人だった。
同僚は色男ビジネスマンどころか童貞ボーイばかり。
そして私は「OL」と名乗ろうものなら「OLに謝って来い」と言われるような作業員ぶり200%だ。
合コンは誘いがあるどころか「合コン開いてくれ」と頼まれるほうである。
会社なんてこんなもんだ。

いや、私には到底手の届かなかった大企業というやつは実際には「こんなもんだ」じゃないのかもしれない。
うちのような中小企業の現実がたまたまそれだっただけで、実際の大企業などは「anego」のような会社が多いのかも知れんな。
そんなことを思いつつ、今いるこの某大企業のオフィスを観察してみることにしました。


とりあえずひとつ言えることは、

「男は全員、オタク然とした外見」

ということだ。オタクって語弊があるな。なんて言ったらいいのかなー垢抜けないのである。メガネ率が89%くらいなんだけど、皆、細い銀縁のメガネなのである。
そいで真ん中分けの、最近じゃお目にかかれない髪型の人たちばかりなのである。
格好だけじゃ「オタク」であるかどうかなどは判断できない今日この頃であるため、実際はオタクではないのかもしれない。単に垢抜けないだけなのかもしれない。おかしいな、全員スーツなのにな。
この際、格好は百歩譲ってもいい。
しかし、もっと深刻なのが、私が本日座らせていただいてる席の斜め前にいる方と思われるんだが、とんでもなく「洗濯物の生乾きの臭い」を発しているのである。
くさいよ。
もしかしたら自分が洗濯物生乾き臭を撒き散らしているんではないかと、心配になって何度も自己チェックを行ったんだが、やっぱりこの生乾き臭は別の場所から漂ってくるものであった。
しかも発生源が2箇所くらいあるような感じなのだ。
切ない。ああ、切ない。
大企業のビジネスマンはブルガリの香水の匂いくらいしてもいいものなんだが。
「大企業は洗濯物生乾きの香り」と書くとなんとなく「雨音はショパンの調べ」と似たような言葉だなと思えてしまうのだが、そんなことはどうでもよい。

その洗濯物生乾き臭もさることながら、もっともっと深刻なのが、ここの職場の偉い人らしき人物(推定40代後半)の口調である。
「××さん、ちょいちょい(指で招くしぐさをしながら)」
とさっき言っていたのだ。
ちょいちょいて!
それって擬音だろう。マンガで吹き出しの外に書いてある文字だろう。
その擬音が発声されるのを耳にした瞬間
「オタクが老いるということは、とても残酷なことだなぁ」
などと思った。
「ちょいちょい」っての以外にも「たじたじ」とか、「うじうじ」「プンプン」とかいった擬音をいちいち言葉にしたり、ヒヤっとした瞬間に一筋汗が流れ落ちる、という喩え表現をわざわざ指で頬をなぞって、しかもご丁寧なことに「タラーッ」と効果音を入れて表現してしまう人を見るたびに、
「なぜそんなことをわざわざ口にするの?/態度に表すの?」
とずっと疑問に思ってきた。だって不自然な動作じゃないか。
行動のデフォルメというか、感情の大げさ表現はおそらくアニメやマンガが発端になっているんだろうけども、それを実際に自分の身で表現していくと知らないうちに行動だけが習慣となって残るんだね。
だからやってる自分は不自然ともなんとも思わないのだろう。
それがその表現を共有できる相手と一緒にいる間はよいのである。回りも不自然だとは思わないから。
若いうちというのもよいのだろう。若い人は変わった表現をするからね。
さっき貰ってきた「魁!クロマティ高校THE MOVIE」のチラシにも
最近の女子高生は「これって超クロ高?」という言葉を使うとか書いてあったからね。笑えるって意味らしいが。
実際に使ってる人見たことないけど。
私たちの知らないところで言葉は生産されているのだ。

しかし歳をとってそんな言い回しをしていたら単に「みっともない」のである。
単純に「おまえ、ばかだろう」としか思われないのである。
「最近の若者の言い回しが気になる」などと嘆く資格なし。
それどころか、人にいろいろと指導する資格もほとんどなかろう。
「あーこの人、オタク的な言い回しを20年以上使ってきたんだな。バカだろう」
と私だったら思っちゃうけどね。
そして会社という環境は「汗タラーッ」などというジェスチャーや擬音を実際に発音しないで生きてきている人のほうが多いのだから、「周りが俺を理解してくれる→ごく自然な会話」ということもない。
そんな会話するのは普通にきもい。

が、そういう会話が普通にまかり通っていたのだった、某大企業のオフィスは。
ごく自然だった。
ということは「まわりも自然な会話だと思っている」ということなんだろうか。
人を外見で判断してはいけないが、やっぱりオタク的素養の人が多いのかなここは。

まあ、何が言いたいのかというと
「大企業なんてたいしたことねえよ」
ということ。
これを読んでいる人に「これから大企業を受けたいと思ってるんです!」という明るい未来の持ち主がいるとは思っていないが(いたら失敬!)。
大企業に入ってキミ(誰だかわからないが)を待ち受けているのは、明るい未来でも理想のオフィスライフでも人生のパートナーでもなく、洗濯物生乾き臭をプンプンさせているオタクたちだけだからね。

でもその洗濯物生乾き臭の発生源らしき男性は
「GWはカミさんの実家に行った位で終わっちゃいましたよ〜」
とか言っていた。
大企業なのでいちおう、人生のパートナーも見つかるみたいだ。
どこにでも希望はある。がんばれ就職。
2005年05月09日(月)

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