股・戯れ言
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10代は不毛の時代さ、20代は無謀の時代さ、30代は無毛の時代さ〜フジロック記録その2

まあ、今日も出張しているわたくしなわけでございますが、先ほどお昼に行ってきたんですよ。街道沿いでひとりでアレを〜、ってアレは昼飯のことなんだが。
この街道沿いというのが曲者で、そんな場所だから食べ物屋なんてロクなもんがないことは十分わかっていたのです。わかってはいたんだが、よりによって私に突きつけられた選択肢は
1.ファミリーレストラン風焼肉屋
2.バイキングファミリーレストラン
という、どちらもファミレスに変わりはないんだが、それにしてもいくらなんでも・・・と閉口せざるをえない店しかないんだよこれが。そんなに大食いさせたいのか俺に。焼肉は飽きるから嫌いなんだよバカ。蕎麦とかラーメンとかが食べたかったのに。
もうちょっと歩いて他の店を探してもよかったのだが、このうだるような暑さの中歩く気にもならず、さんざん迷ってバイキングファミレスに入ったのだった。
そして私は決めた。もう食べ放題の店には行かん。
いきなり大きく出たな、と思われるかもしれないが、この店ヒドイんだよホントに。食べ物は揚げ物ばっかだし、サラダもまずいし、食器は全般的に汚いし、壁には小さいアリが3匹くらいうごめいてるし。
何よりも一番ひどかったのが客層だ。大型トラックが行き交いする街道沿いというポジションとファミレスの裏が巨大な物流センターだったためか、労働者がワンサカ。マサ斉藤みたいな労働者が4人くらいで物凄い勢いでメシを食っていた。ここはドライブ・インか。まあ、私も作業着に腰ドライバーの作業員ですから人のことは言えないが、にしてもドキュソ丸出しの金髪ヤンキー労働者とかはイヤだなーマサ斉藤みたいなのよりイヤだ。セックスは全部中出し!若いけど2児の父!みたいなのが多すぎ。
それよりももっとヒドイのが金髪茶髪に(自宅で)染めた主婦と子供連中の多さだ。世間的には夏休みですから、子供を連れて主婦連中で食べ放題に行くというのはちょっとしたステイタス、というか日常の小さな贅沢なんだろう。しかし、こんな汚い食べ放題の店に来てガツガツ食ってる主婦とか見るとなにか心が寂しくなる。安い。これでこの後はパチンコなのか、それとも出会い系で出会った男と会うのか、と思うとますます見てられない。あ、いや、全部私の勝手な推測だけど。「負け犬の遠吠え」では結婚している女は勝ち組ということになっていたが、結婚していてこんな生活だったら喜んで負けますよ私は。パサパサに乾いたデザートケーキみたいなのをおいしいおいしい言って食べてる姿とか、切ないことこの上なし。まあ余計なお世話ですが。
実はこないだも食べ放題に行く機会があったのだが、店の半数くらいの客が休日に池袋まで家族で出てきて食べ放題ってのも泣けるものがあった。家族で遊園地はいいけども、食べ放題って貧乏いよやっぱ。それも家族で行く場合って、子供が望んで行くんじゃなくて主婦が率先して「食べ放題行こうよ!」と言っているんだろうし。とほほ。
私が小さい頃、ほとんどファミレス/食べ放題に連れて行かなかったうちの親に感謝しないと。(食べ放題は皆無だったし)


というわけで、フジロックの記録
7/31(土)
前日の夜にテントが崩壊しかけるというアクシデントがあったのだが、この日の朝も雨風強し。というわけでムーニー・スズキを見に行くつもりがやめた。
一発目に見たのはグリーンステージのジャマイカン・オールスターズ。雨もちょうど上がっていたので陽気な音が楽しい。が、最後のほうをちょっと見ただけで演奏終了。
そしてそのままグリーンでジミ・ヘンドリックス・オフィシャル・トリビュートバンド。トリビュートってもミッチ・ミッチェルはいるんだが。これがもう、とてつもなくおじいさんなのだった。どれくらいおじいさんなのかというと、浅草などで見かける半ズボンを履いて雷門で記念写真を撮ってそうな外人の年金で暮らしているおじいさんだ。わかりにくい表現で申し訳ない。
ベースの黒人の人(名前失念)がボーカルをとるのかと思いきや、ギターの白人がジミヘンのモノマネ声でストーンドフリーだのヘイ・ジョーだのを歌うという具合。途中一曲だけスティービー・サラスが出てきてギターを弾いていたが、そんなんだったら最初からスティービー・サラスがボーカルやれっての。ギター弾けっての。
でもミッチ・ミッチェルはおじいさんだけど、ドラムの腕前はさすが!だった。しかし、時間は短く終了。歳には勝てないわな。
ジミヘンの時間に合わせて「ウンコと彼女」ことおかもっちゃんがやってくるはずだったんだが、いつまで経っても苗場に到着しない。と、思ったら越後湯沢で降りなきゃいけないのに浦佐で降りたらしい。乗り過ごしたらしい。うっかりにもほどがあるというか。
そんなおかもっちゃんも無事合流し、フランツ・フェルディナンド。
正直、あまりマークしていなかった物件なんだがこいつがとんでもなくニューロマでダンサブルでよかった。シンセがとことんチープで何度「こいつらはデュランデュラン?」と思わされたことか。プラネットアースを演奏するのか、と思ったりとか。見ていた時はメンズウェアーを思い出していたんだけど、後に会ったわやさんが「ジャムとカーズを彷彿とさせるよね」と言っていて至極納得した。
そしてベン・ハーパー。この人は年々レゲエ色が強くなっている気がする。CDはコンスタントに買っているんだが、いつも流し聞きで、結局一番印象に残ってるのは10年位前のアルバムだからな。座りながらギター弾くのを連発していた頃。って、このライブでも座りギター披露してくれたが。天気がよかったら野外でベン・ハーパーは最高なんだけど、部屋でまったりと聴く方がいいなと思ってしまった。まあ、来年こそはいい天気の中で聴きたいなあ、と。
その後、りえ坊さんとホワイトステージに移動してドロップキック・マーフィーズ。頭にタオルの若者率高し。まあ、フジ随一のハードコア系バンドだからな。りえ坊さんなどは「若者率が高ぇー」と最初は言っていたが、いったん始まると誰も彼もレッツ・ゴー・トゥー・マーフィーズ!
モッシュに次ぐモッシュ。ハナから盛り上がる。りえ坊さんが酸欠であやうくなったのでモッシュの輪から外れて休憩していたのだが、マーフィーズの人たちの「隣の奴と肩組んで踊れや!」の掛け声に即反応して、再びモッシュの輪の中へ。肩組んでフォークダンスのように踊る踊る。そのままモッシュの輪の中に残ってしまい、再びりえ坊さんがアフアフしだしたので外に脱出。
そんでまた最後のほうの盛り上がり時にはモッシュの輪に戻っていった俺たち。しかしマーフィーズは最高だ。なんつってもフーの「ババ・オライリィ」をやってくれたからな!十代は不毛の時代さ、何もかもが無駄なんだ!と大声で歌えるのはなんて楽しいんだろう。ちくしょう、10代のときにこの合唱の輪に加わりたかった。私は17や18のころ、本当にババ・オライリィに共感していたんだった。ロキノン子だったからな。
まあ、金がなかった10代じゃなくて、20代になったからこそこうやってフジに遊びに来ることもできるようになったわけですけどな。しかし10代が不毛の時代なら20代は無謀の時代か今んところ。そして30代は無毛の時代なんだきっと(りえ坊限定)。

ちなみにこの頃おかもっちゃんとみやらさんはコートニー・ラブを見ていたらしいんだが、おかもっちゃんが「コートニー・ラブ萌え」と言い出したのはびっくりした。顔面騎乗とかされたいらしい。

グリーンに戻ってダラダラしているうちに清志郎が始まった。当初は清志郎を30分ぐらい見てゆら帝を見に行くつもりだったんだが、しょっぱなの雨上がりの夜空に〜トランジスタ・ラジオでもう釘付け。聴いたこともないヒット曲〜ヒット曲ぅ〜。ああ、フジロック自体がトランジスタ・ラジオみたいなイベントなんだよなあ、そりゃわくわくするよなぁ。梅津和時もいるよオイ。
途中どうしてもオシッコがしたくなって、草むらでしてこようと一大決心をし、紙コップ片手に草むらに忍び込んだものの、そこら一帯は男子の立ちションスポットだったのでまんこ露出するわけにもいかず、結局おとなしくトイレに並んで用を足したのだった。その間にやっていたのが新曲でヨカッタ。
清志郎が「昨日、古い友達に会いました」と言い出したので、チャボ登場か!?といっせいにかぶりついたら、「紹介します、チャー坊です!」といって出てきたのはチャーだった。なんだよソレ。「新日にA・コング登場」っつって出てきたのがアメージング・コングだった、くらいのガッカリ感。いいんだけどね。
ケミカル・ブラザーズ。最後のステージだからかどうだか知らないが、ヘイボーイ・ヘイガールから始まりヒット曲連発。が、ミュージック:レスポンスまで見てホワイトに移動。
だって俺的今年のメインであるプライマスが出るんですもの。
思えば10年ほど前のこと。はじめてひとりで見に行った外タレがプライマスなんだよ私は。(初めて見に行った外タレはデビッド・リー・ロスだったが)
会場の8割を越す(ように見えた)外人にもみくちゃにされながら見たプライマスは、暴れ系の曲をやるわけでもなく、本人たちもいたって平然とした表情と動きでものすごいテクニック駆使でマニアックな曲を間には座見ながら演奏するだけのバンドなのだった。ホントにそれだけなのだ。それを「俺ってすごいだろ!ギターに同調して俺も泣くぜ!」って具合ではなく、あ、屁したくなっちゃったからすかしちゃった、という調子でこなすのである。超自然体。
なのに会場の興奮ぶりはハンパなく、外人たちは暴れに暴れてダイブとか敢行していた記憶がある。
そして10年越しのプライマスは・・・もともと「なんか演奏してたら、たまたまいろんなことを一気にやっちゃってたみたい」という超自然体プログレだった彼らなんだが、これまた「なんか演奏してたら、たまたま音響派みたいなことになってたみたい」という具合に実験的インストの嵐、嵐、嵐。アバンギャルドを名乗ってもイイと思った。ものすごくポップなアバンギャルドだけど。
前のほうにいた若者はかなり脱落していた。本人たちはやっぱり平然と鼻くそをほじるように「こんなの普通弾けねーよ」というフレーズをどんどん弾いていく。

ヒット曲(そんなものあったのか、という気もするが)もほとんどやらず、MCもほとんどなし。たまにレスが「ヘローヘロー」みたいなことを言うがそれも歌なのかMCなのかさっぱりわからん。「このまま盛り上がりは一切ナシで進んでいくのか」と一抹の不安をおぼえつつ見ていたら、終盤近くでようやくファンク調(っても普通に聞いたら全然ファンクじゃないんだが)の曲を演奏してくれてこのまま終わってアンコールか!と思っていた。
が、最後の曲でいったん演奏が止み、レスが延々と喋り続ける。このマイクはなんたらかんたらと、自分の今使っているマイクの説明をしているらしい。話すこと2,3分。いきなり演奏が再開されて、ドリフのコント終了時の「ブンパッパブンパッパジャーン」みたいな演奏で
ライブ終了。

え?
アンコールは?

と思って時計を見たらすでに12時を過ぎていたのだった。ホワイトステージは12時までしか演奏できないんだよななんだよバカ。
不親切に次ぐ不親切なライブながら、それでもヘロヘロで平然とした表情ですかしっ屁の一発や二発かましてステージを去ったであろう彼らの魅力が200%溢れていたと思う。2年前のバットホール・サーファーズの時もそうだったが、ああいうすべてにおいて「本気なのか冗談なのかサッパリわからない人」にやっぱり惹かれるのだ。

ああ、バッファロードーターは長くなったので次回の日記で。
2004年08月13日(金)

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