股・戯れ言


BBS

ブルーフォレストシンドローム2とウオモコンプレックス

「里谷多英、六本木のクラブで下半身丸出し」

こういうスポーツ選手のハメをはずす(実際はハメてたわけだが)系の話を聞くたびに私の頭の中をよぎるのは、小池一夫大先生の「傷追い人」だ。
そう、一流の女優、俳優、一流のスポーツ選手をすべてポルノ俳優とみなし、そいつらを使ってポルノ映画を作りまくるというスケールでかいんだか小さいんだかさっぱりわからんあの悪の組織「GPX(ゴッド・ポルノグラフィ・X-rayフィルム)」はホントに存在してもおかしくねーなーと思うんだよな。ちなみにどっかの大学の野球部の選手がホモビデオに出てたと聞いたときも「さすが神の作りしポルノ」と思ったものである。

それはともかく、「ブルートレイン 車上の愛」シリーズ書き中ではございますが息抜き文章をば。ブルートレインもさることながら、書かなきゃならない旅日記が溜まってるわ。
で、昨日も東北に行ってきたのだが、その間に「俺の好きなバンド10個」というものを考えてみた。10個で収まりきるわけがないし、「ああ、これも忘れてた!」ってのが続出すること必至だったのに、とりあえず算出してみることにした。

ダイナソーJr./Jマスシス+フォグ
セバドー
スーパーチャンク
ガイデッド・バイ・ヴォイシズ
アーチャーズ・オブ・ローフ
ハスカードゥ/シュガー
マシュー・スイート
スリーター・キニー
ロイヤル・トラックス/ニール・マイケル・ハガティ
ソニック・ユース
うる星やつら

あ、11個になってしまった。
んで、考えてみていつも気づくんだが、「ピクシーズ」が入ってないのです。ピクシーズは聴くとすんごくすんごく好きなのだけど、なんでなのかはよくわからないが思い入れを持って聴いた記憶が殆どないのである。なんでなんだろーなー。
キム・ディールなんか物凄く影響受けてるんだけどな。フランク・ブラックだって好きでたまらないんだけどな。
でもピクシーズ知った時は、シュガーを物凄く聴いてた時期だった気がする。何の手がかりにもならないんだけども。
そして意図的にアメリカのバンドで固めてみた。ティーネイジファンクラブとユージニアスを滑り込ませることができなかったのが口惜しい。ってうる星やつらはグラスゴーのバンドなんだけど。これだけは外せないな。愛しているといっても過言ではない。

話は戻るが、「これ好きだったらこれも好きなハズ」というのはよくある話で、漫画や映画でも当てはまる。しかし不思議にも「いやーあんまり思い入れないんだよねそれは」ってのって多くないでしょうか。
私の場合は小池一夫大先生の話が好きで堪らないのに、どういうわけか梶原一騎は「あしたのジョー」しか読んだことがないのです。思い入れ皆無。格闘技やプロレスが少しでも好きならば、梶原一騎はマストでしょう、というのが世の通説ではあるが、なぜか全然思い入れがないんだよなー。なんでなんだろーなー。
これも前の日記で唱えた「ブルーフォレスト・シンドローム」の一種なんだろうか。
ちゃんと読んでみたいのになー全然縁がないな。不思議だ。

話は逸れる。
というか「マストでしょう」で思い出したんだけど集英社から新創刊された「UOMO」という雑誌は何がしたいんでしょうか。ウオモ世代とか言い出すんだろうなそのうち。メンノン→スパ!→ウオモ、という雑誌世代遍歴が生まれるのかと思うとやりきれないな。
だいたいウオモって「レオン」が標榜する「コヤジ」(おしゃれなオヤジって意味らしいが、なんちゅー言葉だ)あたりを想定してるんでしょ。ああ、いやだいやだ。モテる40歳とかいう特集が蔓延って、「40歳の恋愛白書」とかいう名の不倫自慢大会とかが始まるんだきっと。年齢が上がっただけの、ホットドッグプレス世代が世にたくさんいることが暴露されてまう。キケンだ。(いや、メンノン世代なんだけどなんとなくホットドッグプレスといいたくなった)
そもそも、ウオモという名前も大体どうなんだ。魚藻?
実際の40歳くらいの人はきっと魚民なんかにたくさんいるだろうから、その辺を皮肉った名前なんだというくらいに受け止めておいたほうがいいんだろうか。
しかし見たくねぇよ、ハウ・トゥ・不倫学とか。吐き気がするわ。
2005年03月03日(木)

ブルートレイン、車上の愛(中編)

満を持してブルートレインに乗車した私の目の前には、憧れ続けたベンチシートがあった。毛布とシーツと枕と浴衣(!)がきれいに畳んで置いてある。
ディス・イズ・旅!そう思った。
ベンチシートは横になっても十分余るほどスペースがある。おまけにカーテンを張り巡らせれば立派な個室だ。ライトもつけることができる。完璧だ。
夜行列車に住むことだって可能じゃないか、と思った。
しかしいきなり横になるのも勿体ない気がしたので、毛布の山によっかかって座り、出発の時を待つ。もう頭の中は銀河鉄道999のイントロでいっぱいだ。
ブルートレインと聞いて、頭に描くものは2つある。
ひとつは先にも述べた銀河鉄道999。星野鉄郎似の顔面を持つ私としては、ポンチョ持参なのである。乗車した途端に羽織りました。
もうひとつはドカベンである。ブルートレイン学園。あそこのピッチャーは隼だったな・・・そう、私が乗っているのも熊本行き夜行列車「はやぶさ」なのだ。なんたる偶然!なんたる幸運!
ワクワクしているうちに発車。あっけない。
ウェル歌夢・トゥ・17時間の旅・・・

17時間の旅といっても、東海道線のレールを使っての旅なので、品川、横浜、大船という道順に目新しいものはない。なので、横浜過ぎ頃には知らず知らずのうちに眠りについていた。
目を覚ましたら沼津。小田原や熱海はとっくに過ぎていたらしい。
大学の頃、なんとなく授業出るのがイヤになって東海道線で沼津まで行ったことがある。大学とは無関係の友達を誘ったら130円切符を買ってついてきたんだった。(私は定期使用)沼津なんて遠いなーもうJR東日本管轄じゃなくてJR東海管轄だよ、わーずいぶん遠くまで来たんだなーなどと大騒ぎをしたものだが、それから5年。沼津は遠いところではなくなっていた。私が目下目指しているのは熊本なのだから。
ちなみにこの沼津旅は帰りの列車がテキ屋夫婦との相席で、そのテキ屋夫婦の話すヤクザ話がおもしろくてたまらなかった。旅はいろいろな人との出会いといろいろなアクシデントとの出会いだと心から思う。
熊本に行くまでに出くわすアクシデントは一体どのようなものなんだろうか。

などと呑気に思っている場合ではなかった。
沼津を通り過ぎ、静岡を通り過ぎ、順調に進んでいくはずの「はやぶさ」がなんでか知らないが菊川という駅で停車した。
あれ、この駅で停まる予定はなかったんではないのか?ベンチシートにすっかり横になっていた私は頭を上げて窓の外を見た。雨が降っているようで、ホームでは高校生がふざけあっている。田舎の駅は電車がなかなか来ないからね、そりゃ待ち時間にふざけあいもするわな、などと微笑ましく思ってから5分、10分、20分・・・動かない。電車が前に進もうとしない。
なんでだよ!
コレ特急だろうよ!
いやーな予感が立ち込める。不貞腐れて買ってきた本を読み始めることにした。本のタイトルは「妻は多重人格者」。なんでこれを選んだのかはよくわからない。別に24人のビリー・ミリガンや5番目のサリーや多重人格少女ヒロ(別人格の名前がヤンキーとかビジュアル系好き女の当て字っぽくて胡散臭かった、すぐアニメ声出すし)が好きというわけではない。適当に時間が潰せると思っただけだ。
読んでいるうちに放送が入る。
「磐田駅で起こりました人身事故の影響で、しばらく停車になります」

しまった。
新幹線に慣れた我が身はすっかり忘れていたのだった。
「寝台特急はローカル線と同じ線路を使っている」ということを。
つまり踏み切りはそこかしこにある。つまり踏み切りに置石をするバカだっているし、「ラスト・ソング」のように線路の上を歩くバカだっているんだった。
どこのバカが電車走行を妨げるんだよ。恨めしい気持ちになる。
「妻は多重人格」を読んでも読んでも電車は動きそうにないので不貞寝をする。起きる。不貞寝をする。起きる。読む。タバコを吸う。寝る。起きる。
・・・こんなにいろんなことをしてもなんで動かないんだよ!
イライラが募る。自分がせっかちであることを自覚する。
気がつけば窓の外でふざけていた高校生の姿も見えなくなっている。ああ、反対方面は動きだしていたのか。それもとっくの昔に。

電車が再び動き出したのは約2時間後のことだった。
本も終わりぐらいまで読んでしまった。磐田駅を通り過ぎると、駅の周りにはパトカーや救急車が止まっていた。何があったかは知らない。確実にいえることは、11時30分熊本着だったはずなのに、到着は13時30分以降にもつれるということだ。
作業は16時45分からだが、もしかしたら間に合わないかもしれないじゃないか・・・!
頼む、遅くとも14時までには到着しテー。(なぜならば作業前に風呂に入りたくてたまらんからだ)

そんな気持ちに駆られながら、いつしか深い眠りに落ちていた。
浜名湖を通り過ぎたことも覚えてないし、セントラルタワーの下を通過していったことも覚えていない。
名古屋までも在来線で行ったことがあったが、その時の背中・腰・尻の痛くなり具合といったらたまったもんではなかった。横になれるというのは偉大なことである。さっきも書いたが、私が在来線線路をたどって目指しているのは熊本なのだ。名古屋よりもうんと遠い。横になれてナンボである。

次に目が覚めたのは、真夜中の3時ごろだった。
どこを走ってるのかもわからないくらいの真夜中である。もう神戸辺りだろうな、と思ってしばらく窓の外を眺めていた。なぜ神戸辺りだと思ったかに根拠はないんだが、ぐっすりと眠ってしまったので関西を通り過ぎるくらいだろうと思ったからだ。というか、2時間の遅れを巻き返してくれてるだろうな、いろんなところを足早に通り過ぎてくれただろうな、という寝台列車に対する脅迫みたいな気持ちがあったのだ。とりあえず進んでくれ。停まらないでくれ。ウォーク・オン・バイー、ウォーク・オン・バーイ〜とヒュー・コーンウェルばりに心の中で叫び続ける。心臓がジャン・ジャック・バーネルのベース音のようにブンブン唸りださんばかりの勢いだった。

しかし、そんな私の期待も空しく、列車が通り過ぎた駅は「茨木」。
ああ、大阪にも辿り着いてないンだね、この列車。
泣きたい。
アイ・ジャスト・ウォント・トゥ・クラ〜イ、ウォーク・オン・バ〜イ〜ウォーク・オン・バ〜イウォーク・オン・バ〜イ
という部分が脳内エンドレスになったのは言うまでもない。

と思っていたら大阪駅から乗ってきたのか、それまでもずっと乗っていたのかは定かではないんだが、乗客の女性が小声で車掌に話しかけている声が聞こえてきた。
「この列車、3時間遅れてるってことは、振替乗車できますよね?どっかの駅から新幹線に振替乗車して欲しいんですけど」
大胆な話だ。振替乗車は電車事故の場合はよくある話だが、在来線から新幹線に乗り換えて。すごい申請しているな、としばらく感心していたのだが、途中である事実に気づいてハッとする。
3時間遅れてるってことは、11時30分の到着が14時30分の到着になるってことではないか。
作業先が熊本駅から近いのか遠いのかだって定かではないのに、16時45分に間に合うのかコレ。間に合わなかったらどうなるんだ・・・間に合わなかった理由が「夜行列車で熊本に向かってたから」なんてことになったら大変だ。「だから飛行機で行けって言っただろうよ!」というみんなの声が聞こえる・・・みんなの痛みを感じる・・・正確には「オマエ、ホントにイタイ奴」と思われるのを感じる・・・
次に無感覚になる。単にすぐ眠くなったので、考えずにまた寝てしまっただけなんだが。

再び目が覚めたときは、空が白んでいた。
夜が明けたのか。夜が明けたら、一番早い汽車に乗って・・・
って、もう乗ってるしな。
と浅川マキの曲に心の中でツッコミを入れて、ここがどこなのかをまず考える。
進行方向から右手には山、そして左手には漁港らしき海が広がっている。造船所の煙突のようなものもちらほら見える。
山のふもとの街には急な階段がたくさん見えた。
・・・尾道だ!
これが尾道なのか、と思うと感慨もひとしおだった。しかも夜明けという最高のシチュエーションだ。瀬戸内海というと夕日が美しいというイメージがあるが(実際、高松に行った際に夕暮れの瀬戸内海をわたった事があるが、心の中でG線上のアリアが鳴り響いたほど素晴らしい景色だった)、朝日だって十分麗しかった。
夜行列車に乗ってきてよかったなと思う。夜行列車に失望しかけていた自分を恥じる。さよならそんな俺!

そして再び眠りについたのだが、ほどなくして車掌が「新幹線に接続しますんで、お急ぎの方はお申し出てください」と回ってきた。新岩国だか徳山だかで新幹線に乗り換えてもかまわないという。
尾道を見る前までは新幹線に乗り換える気マンマンだったのだが、もうここまで来たらこいつに乗って熊本まで行ってやらぁ。落ち着いている人間ならば新幹線に乗り換えるのが得策だろうし、俺もそろそろ落ち着く年齢にきてるのはわかっているのだ。
だけどだけども人生は長いじゃない。そう、夜行列車で行くあの街はきっといいよ。そう思った。いつだって身軽な俺じゃないか。
このままウォーク・オン・バイすることにした。

つづく
2005年03月02日(水)

拝啓 T駄くん

お元気ですか?
まだ読んでくれてますか?
カリスマダメ人間もついに三十路ですね。
おめでとうございます。今度是非祝わせて下さい。貴方が会社帰りに行きつけだったマン喫で祝杯を上げたい気分でイッパイです。
ところで毎年恒例の「同期ダメ人間のライブを見る会」(2003年度Jマスシス、2004年度ベル&セバスチャンつーかユージンケリー)、今年はお休みかと思ってました。
が、休んでいる場合ではありません。
フジロックに行きましょう。
むしろフジロックで再会しましょ。
俺たち90年代の申し子のカリスマ、Jマスシスが来るよ!しかもダイナソー名義だよ!
マーキュリーレブも来るよシガーロスも来るよポーグスも来るよビーチボーイズも来るよ(あ、このへんはまにさんにも伝えたい衝動)
ジュリエット・ルイスも唄うらしいぞ。

行くぞ!行くぞ!T駄君。
詳細はこのへんだ↓
http://fujirockfestival.com/index.asp

カリスマダメ人間兼カリスマインドアリビング(スーパーチャンク風)な貴方のことですから「3日間野外はつらい」などと言いそうですが、そんなこと言ってる場合ではありません。「有給もう3日しか残ってないや」とか言われそうですが、そんなこと言ってる場合でもありません。
むしろ病欠推奨。
お返事お待ちしております。

ヤツザキより
2005年02月27日(日)

ナゴヤン・コーリング

携帯が壊れていて、ネタ・戯れ言(http://blog01.yapeus.com/users/maaa55/)が更新できないのでここで手短に。
「ネタ・戯れ言」に書いたのだが、寿がきやが東京に再進出したのはいいのだが、妙ちくりんなアーバン感というかいらん色気を出しやがって「普通のままでいいのに何気取ってン(小池一夫イズム)だよ」と腹が立ったのだった。その時から嫌な予感はしていたんだ。
で、実際に名古屋出張行ってきた。本場は寿がきや東京進出なんかより深刻な事態に陥ってましたよ。
ストップ・ザ・名古屋好景気。語弊があるな。名古屋をおだてて持ち上げるの禁止!だな。テツアンドトモやはなわやダンディ坂野やギター侍のように「一過性のブームで持ち上げてあとは放置」にされるんじゃないのか名古屋。芸人と街を同じ扱いにしないでくれ。
幸いにも私が今回の出張中にお会いした名古屋人の方々は「まあ、名古屋名古屋って外が騒いでるだけで今がピークであとは下降線辿っていくでしょうねぇ」と冷静に受け止めているようだったので、事態はまだ深刻にはなっていないのかもしれん。いや、名駅(笹島の国鉄跡地?あたりも含む)の変貌ぶりや街の変貌ぶりはなんか無理してる感じがしてよくなかったよ、やっぱり。名古屋は名古屋のままでいいのになー。やる気なんか出さなくていいのに。
かつて付き合っていた時に「気取らなくても、貴男のいいところ、私がわかってるわよ」って評価していたのに、別れて数年ぶりに会ったらその「私がわかってる貴男のいいところ」を闇雲に振り回してる男に、「さりげなきゃ意味ねえんだよ、そういうとこ武器にしたら終わりだろ」「てめえ調子乗りすぎ」と言いたくなるような気分だ。なんで私は常に都市を擬人化するのだ。わからん。
その気分が最高潮に達したのは、太閤口横の土産屋がキレイになっており(昔の売店感ゼロ。あんまきの黄色い看板の屋台が出てたりしてたのに!)、ふらふらと入ったら名古屋みやげ「納屋橋まんじゅう」「大須ういろ」「坂角せんべい」に並んできれいに箱に入った「藤田屋の大あんまき」を見た時。
黄色い屋台で売るもんなんだよそれは。
あと、鬼まんじゅうまでもが「新名古屋名物」とか書かれてきれいに箱に入って売られてやんの。ああいうのはナフコとかで買うんだよこんなとこじゃ買わねえよ。

ああ、何書いてるんだかわからん。とりあえず名古屋を「名古屋、調子乗りすぎ」とか思いたくないんで、この妙ちくりんなブームが早く沈静化することを祈るばかりである。
2005年02月25日(金)

ブルートレイン、車上の愛(前編)

旅が好きだ。どこかに行くことが好きだ。電車が好きだ。
車窓から眺める流れる風景が好きだ。
昔は全速力で進行方向と逆方向に走り去っていく電信柱や店や巨大ビルや人々が不思議でならなかった。去っていくヒトやモノをどうしても目で追いたくて座席に膝立ちになって外を必死で眺めてた。靴が座席に乗るのでどうしても親に怒られた。電車に乗り、座席を見つけたらすぐに靴を脱ぐ子供になった。
それが地下鉄で高円寺に行くまでの話。地下鉄なので大半は真っ暗な風景が続くだけであったが、暗闇の中を等間隔で次々にヒュンヒュン流れていく光が気になってしょうがなかったのだ。ゲームみたいだった。

電車の中の人々を見るのも好きだ。
こちらはすべてが心地よい光景ではない。とりわけ私が忘れられない光景は、中央線内で見かけた浮浪者のことである。くさかった。電車と電車の継ぎ目でしょんべんをしていた。ほどほどに混んだ車内で3人がけの座席を一人で独占していた。親はあんまりジロジロ見るな、と言ったが見ないわけにはいかなかった。汚い、とかそういうことではなく、「こんなの見たことない」と思った。興味津々だったのだ。他にも電車の中で「全員食っちまえばいい・・・まさか怖いとか言わないだろうな」と独り言を呟く大学生男子や知らないおっさんの尻ポケットに手を突っ込み、財布を抜こうとしたが「入ってねえのかよ」と舌打ちして去っていったギャルを見ないわけにはいかなかった。
電車はいつでも「見たことのない光景」を私に提供してくれるツールだった。
今でもそれは変わらない。
今、私は出張で全国を回っている。車窓からの光景は、いつだって知らない土地の、様々な季節の、あらゆる時間帯の姿である。飽きることはない。うっかり寝てしまって、起きたら目的地であったという時などどんなに後悔することか。もっとも、電車の中で眠る心地よさも愛さずにはいられないのだが。

この日記に書こうと思って長いこと書いていなかったのだが、去年の11月、私は熊本に出張に行った。私にとっては修学旅行以来の九州である。
修学旅行は新幹線で行ったのだった。すなわち新幹線で6,7時間の旅は既に経験済みなので苦ではないということである。
というわけで考えられる経路は
1.新幹線
2.飛行機
3.在来線
となる。賢い選択は2の飛行機であろう。しかし私の中では3の在来線しかなかった。在来線というと語弊がある。在来線というのは夜行列車のことだ。
夜行列車が結構な値段をすることは知っていた。通常の乗車料金に加え、特急料金がかかる上に、更に「車内に一泊」ということで宿泊料金がかかるのである。宿泊代、つまり寝台料金は6000円〜。高い。べらぼうに高い。乗りたくても自腹では乗れないなと思っていた。
が、今回は出張なので経費が出るのである。
しかもうちの会社は「電車に乗るのであれば領収書いらず」なのである。
ちなみに東京−熊本間の夜行列車料金は片道24670円。
そして東京−熊本間の片道航空代は28000円弱。
これはもう、乗るしかないんじゃないのか。
目の前がパーっと明るくなった。
しかし、言っても18時発の翌日11時半着という17時間の旅である。実現することはできるんだろうか。というか、17時半に仕事が終わったとしても18時に東京駅にたどり着くことは不可能なんじゃないか。そして実際に夜行列車を使って熊本に行くというのは非常にばかげた行為なんではないのか。
そう考えるとなかなか決心がつかない。
私はなぜ「世間的にはばかげたことだ」というところで迷っているのだろうか。
どうだっていいじゃないかよ。もうこの後は夜行列車を使う機会はないかもしれないんだ。千載一遇のチャンス。逃すわけにはいかん。
というわけで、某日記で「何で行けばいいでしょう」アンケートを採るなどして自分の中で「夜行列車de熊本行き」を正当化していく。

そして当日。
昼間、出先だったので帰りに本を2冊購入する。ハードカバーの本だ。
無論夜行列車の中で読むためである。
そしていろいろ渋ったが切符を購入する。係員の人に不思議がられるんではないかといらん心配をしたが、「熊本まで夜行一枚ください」と言ったら、「B寝台でよろしいですか」としか返されなかった。まあ、切符買うくらい普通な行為だしな。
その切符を忍ばせて職場に戻る。誰も私が夜行列車で熊本に行くと思っていないという状況が小気味良い。でも「あれ?熊本何時の便で行くの?」と聞かれた時にはたまらず言ってしまった。
「あ、18時9分の寝台特急で行きますわ」
皆のポカーンという顔。いい反応だ。ワンテンポ置いて「マジで?」という言葉が返ってくる。マジです。いや、自分でもマジなのかよくわかってないんだけど。でも財布に忍ばせた切符がある限り、これは今から実話になるのだ。
そして、あらかじめ想像したとおり「バカじゃねえの」という反応が地震の影響の津波のように押し寄せてくる。バカです。自分でもバカなのはよくわかっているのだ。いいんだよ、バカは承知の上で自分の人生にまだ起こっていないことを起こしたいのだ。

というわけで、17時半が終業時間ではあるのだが、「電車に間に合わないとイカンのでね」と17時15分頃には退社。一路東京駅を目指す。
品川から東京は近いようで案外時間がかかるのである。新幹線で行ってしまおうかとまで思った。東京から新横浜までは新幹線で移動したことはあるが、さすがに東京品川間はない。これをやるようになったら私も立派な新幹線貴族だろう。鉄道ブルジョワジー。まあこれこそ実現しそうにないけれど。

東京駅に着いて私が行った行動は、タバコと飲み物と食料の確保であった。なんといっても17時間の長旅である。ビールは2本買った。弁当の他にスナック菓子も買った。これから17時間の旅をするための準備と言うよりは、夜更かしをするための準備をしている気分であった。
夜更かしは楽しい。それも日本を東から西へ移動しながら夜更かしをするなんて、最高すぎる。
日本一スケールのデカイ夜更かし、それが私の夜行列車の旅に出る動機だったのである。実のところ、流れる風景を楽しむなんてのはどうでもよかったのである。
しかし現実の旅はそんな生やさしいものではなかったのだが、「ビール2本などはすぐ飲み終わってしまうんではないか」などという心配をしていたこの時点の私には知るよしもなかった。


つづく
(ブルートレイン「あさかぜ」「さくら」の廃止があまりにも哀しいので、しばらくこのシリーズを続けます。あしからず)

2005年02月24日(木)

ビフォー・ザ・ゴールドラッシュ

明日から待望の出張です。
今年初!
長かった!
しかも初の三重県は四日市ですよ。ぜんそくのメッカだったところですね。今は知らないが。
四日市の姉妹都市はカリフォルニアのロングビーチらしいのですが、ロングビーチといえば大磯しか浮かばねえよ。昔は大磯ロングビーチのプールに行きたくてたまらなかったのだが、時は流れ、長い物語、出る幕のない水着・・・と、「デーゲーム」仕立てでまとめてみました。
ロングビーチ出身のバンドとかも考えたが何も思いつかん。オレンジカウンティとロングビーチって別モンなの?

ちなみに大磯の姉妹都市はオハイオ州デイトンだそうです。
ガイデッド・バイ・ヴォイシズの出身地だ。
むしろそっちに行きたい。

ああ、日本の地方都市を回り終えたらアメリカの地方都市を回りたくなるんだろうか。俺はアメリカの地方都市出身インディーロックバンドが好きなんだった。ノースキャロライナって日本で言うと何県なんだろう、とか考え始めてる自分に驚く。
あー和製ロングビーチでゴールドラッシュに遭遇しないものか


ごちゃごちゃ言わずにとりあえず行ってきます。
2日目は聖地の近くだしなー
2005年02月23日(水)

股・戯れ言ズーるーネイションver.

高校時代は「授業フケて屋上で喫煙」とかしたことは一回もなかったんだげっとな。(そもそも喫煙始めたのは高校卒業間際だし)どこでどう間違ってさぼるのば平気で行う人間になったんだずか。
って大学1,2年の時はほとんど授業出てなかった(そのため4年の時はほぼ皆勤賞だったんだげっと)からその時にさぼり癖がついたとしか思えない。だみだず。今更言うことでもないが。

(中略)

てか入場ゲ〜トで気づけよわし。
ま、なんだかんだと言いながら馬複(地方競馬は馬連ならよえずんだずな)はとれたのでヨシとするずね。すごく安かったけど。
んだげどま〜平日の地方競馬ともなると、じさましかいねえんだかいずが。みんなカ〜キor灰色。着てるジャンパ〜がすでにカ〜キor灰色。たぶん人生もカ〜キor灰色。中には垢が真っ黒になってるみだいな方々もいたが、競馬場い錣決られるのだげっとらルンペンではねど見なしておく。みんな揃ってしぇながが煤けてるじぇ。
ベビ〜スタ〜食いながら階段に座っておじいさんたちと液晶画面眺めてたけど、ここで何レ〜スもやったらそういうカ〜キor灰色が伝染するみだいな気がしたので1レ〜スだけやって退散。ワンカップとか飲まなかったのは、なんだかんだで勤務中だったがらなていう良心のおかげだず。

(中略)

迷わず入ったんだず〜
そして迷わず手ぶらセット。
かばんの中に山形グランドホテルからくすねてきた使い捨てシャンプ〜リンスセットが入ってたので、欲しかったのはタオルだけだったのだげっと手ぶらセットはちゃんとシャンプ〜リンス石鹸つきなのだったんだず〜ありがたや。
中に入ると、ちょうど「ばさまサロンタイム」だったようで、中にはばさまがワンサカ。まあ、普通に入って頭ガシガシ洗ってきたんだげっとも。体のほうは、変に石鹸臭いとあらぬ疑いばかけられるので(勤務時間中に逢引か!?どが。200%ありえないが)全然洗えなかったのだったんだず〜心底体もガシガシ洗いたかったんだず〜

(中略)

ふざけんな、ちゃんと働け!どがと思われる方も多いかもしれないが、こだなにサボったのは初めてみたいなもんだげっとらまあ大目に見てくれ。
普段は労働しったんだずよちゃんと。昨日なんて寒さの中ありえない移動ば繰り返しましたずよ。
もっとも、わたくしの直属の先輩は勤務時間中に風俗とか行っちゃう人なのなんだず。こないだは2時出勤、しかもPC持ってくるの忘れてたし。まさに俺のブラック・サボス(BOSS)。悪い習性ばっかり引き継がれるなぁ。
こないだわしが作業着ば飲み屋に忘れてきたのもこの人の正当な後継者ていうことなんだべ。ええんだか悪いんだか。

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いやぁ、この山形弁変換ソフトおもしろいな。
今、絶賛仕事中なんだが、さっきからいろんなページを変換しておもしろがってるところです。
このページにかかれば、誰でもラテン系東北人になれてしまうのだから素晴らしい。
こいつはおもしろいので今日の日記も山形弁変換ソフト使用してしまおう。

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さいぎんはちゃんと見てないんだげっと、「渡る世間は鬼ばかり」に錦織が出てるそうだずね。「どだな役柄?」とタ〜ミネ〜タ〜に尋ねたところ、「ハゲ」と答えになっていねえ答えが返ってきたなだげっと。
カッちゃん、錦織が次々に渡鬼ファミリ〜に入っていく中(渡鬼、ていう単語ば聞いたり口にしたりすると反射的に「あ、やだ〜あ、やだ〜あ、やだやだ〜」ていう渡鬼音頭が響いてしまうのはなんとかしたい)、東山だけはいわゆる一線に留まっているのがすんごぐ不自然に思えてなりません。
次期ジャニ〜ズ社長なんだげっとらしゃあねえ、とはよぐ言うが、そだな政治的なことは知ったこっちゃねえよ。もはや「ありがたくない」んだってば東(←こういう風に表示するとそのまんま東のようで、わずかながら侮辱しった感が小気味ええ)
その「全然ありがたくないのになしてか一線で活躍=ヨイショされすぎ」がさいぎんわかりやすく形になりましたずね。
「MAKOTO」とかいう映画。
監督がおめえ塚良一で共演が哀川翔や室井滋、武田鉄矢。そだな話の主役に浮かび上がるのは織田裕二であり唐沢寿明でありスマップの誰かだべていうのが順当なはずなのに、「なしてか」東。なしてか東。なしてか笑介ばりに何度でも言うてみたい語呂だず。なしてか東、ってそれこそそのまんま東のパチモンみたいでええずね侮辱度合いが。
いや、映画に限ったことではなく、東山主演のドラマが始まるていうのば聞くたびに「なして東?」と思わされたもんだべずね。
一番顕著に「なして東?」だったドラマは「お前の愉吉が泣いている」とかいうやつ。結構さいぎんのドラマであり「お金がない」ばりにインパクトのあるタイトルでありながら全然印象ないからな〜。そう考えると東は「平成夫婦茶碗」とか「ザ・シェフ」とかろくでもないドラマばかり出ているな。「ザ・シェフ」は川島なお美がめちゃくちゃだったことのほうが印象深いのでまあええけど。
昨日偶然、東と哀川翔が朝のワイドショ〜に出ているところば見たんだげっと、全体的に質問される度合いが多目なのは哀川翔。「異色ゲスト」扱いていうことなんだべ。それに対して東は「正統派ハンサム=口数少なくてNO問題」ていう具合。
いまどき正統派ハンサムて扱いもどうかと。
いや、正統派ハンサムじゃないな、王子様だなあの扱いは。んで、その扱いもどうかと。
なんつ〜か、東って「時代遅れ」なんだずなぁ。そういう感覚が。ひとりだけミョ〜にバブル期。「しょうゆ顔幻想」とでも言うておきましょうか。昔のイイ男が今もイイ男扱いば受けるとは限らない、と誰か忠告してやってくれ。それとも森光子の庇護が時代感覚ばずれさせてるのか?
それでもコンスタントに東は主役だけばこなしていく。(映画は14年ぶりだそうだげっと)吉永小百合にでもなりたいのかこいつは、と思うってことなんだず。でも、東にはもう揺るぎないファン層ていうのがいるんだかいねえんだかわからない状態なんだな。
「(対象ば)ありがたいって思てなくれている人」がもっとはっきりしていればええのだげっと。残念ながら東支持層って全然わかんねえや。昔からの少年隊ファンじゃ弱い。弱すぎるずね。
そういった意味では、渡鬼ファン=おばさん層に「英作はダメねぇ」どがと心配されているカッちゃん、「かずの新しいおとうになるのかしら?」と期待されている錦織(ハゲ)のほうが東より安泰なんだがないか。
ひとりのおばあさん(光子)より大多数のおばさんの新たなスタ〜になるべきんだず東。

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「なぜか東」と書いたところが見事に「なしてか東」に変えられているよ。
なぜか笑介に引っ掛けたギャグであったのに。
あと「君塚良一」が「おめえ塚良一」に変換されるとは。
しかし変換ソフトを使ってみて一番おもしろかったのはエンピツのトップページであった。

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2005.02.14 リンク集用デ〜タベ〜スのダウンの事ば言いだいんだげど
2005.02.05 フォ〜ムおだよりの仕様変更、EXタグ追加、RSS出力の事ば言いだいんだげど
2004.04.13 画像アップロ〜ド用サ〜バ〜のダウンの事ば言いだいんだげど

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てか早く仕事終われ。
2005年02月19日(土)

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