三月の吐息...三月

 

 

無関係 - 2002年10月29日(火)

立ち直るきっかけなんて
今までもう何度もあったじゃない。
いまさらもう無理なんじゃないの?
でも、
もうわたしは関わらないよ。
恨みも憎しみも忘れたいから、
どうぞ勝手にしてね。



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冬支度 - 2002年10月27日(日)

ここ数日で急に寒くなってきた
例年ならぎりぎりまで辛抱するのだけれど、
いつもと違う冬の予感からか、
今年は早めの冬支度をした
長い冬になってほしい。





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足りるを知る - 2002年10月26日(土)

無理をして
初めて限界を感じ
足りるを知るものか。



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満月 - 2002年10月21日(月)

会社の帰り道
昇ったばかりの満月を見た
とっさにはそれと分からない程に
大きな大きな月だった。
オレンジ色に美しく輝いていた。
車を止めて
ずっと見つめていたかった。

こんな完璧な満月にココロ奪われるとは
わたしもまだまだ欲張りなのか。




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十三夜 - 2002年10月19日(土)

昨夜は十三夜
お月様は
うす曇りの空に
ぼんやり浮かんでいた
欠けたところが
奥ゆかしいのか
完全でない姿が
かえって美しい
恋も同じだ
足りないくらいが
丁度いい。


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近づきすぎないで - 2002年10月18日(金)

わたしのななめ前の机まで来た。
こんなに近くにいては
さすがに、見つめられない。
仕事をするフリをして
ずっと下を向いていた。
真直ぐ見つめたかった
わたしの存在を知らせたかった。
近づきすぎると何もできない
程よい距離のままがいい。


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まなざし - 2002年10月17日(木)

彼がわたしたちのフロアに来た
いままでも何度かあるが、
用事は決まって
わたしからは一番遠い机。
いつもは、
視線の片隅に入れるだけだけれど
今日は、
まっすぐに彼を見た。
無視したり、
わざとらしくはしゃいだり
そんな子どもっぽい所作はせずに
清清しく真直ぐに視線を向けた。
もちろん彼は気づいてはいない、
それでいい。





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欲望 - 2002年10月16日(水)

一旦欲望を持つと、
限りがなくなる。
満足を忘れ
貪欲に要求することになる
しかしその果てにあるのは
絶望や退屈。
さらには、新しい欲望。
そんな一時的な感情に流されて
疲れて果ててしまうより
穏やかに緩やかに感じていきたい。


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2秒間 - 2002年10月15日(火)

連休明けで、
出社するなり姿をさがした。
すぐに見つかった。
たった2秒ほど見ていた
それでも、
幸せは一日続いた。


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距離 - 2002年10月11日(金)

時間の経過とともに
物理的な距離が縮まってくるのは自然だろう。
ただ遠くから見つめるだけの距離から、
彼の視界に入る場所にいたり
彼のデスクの様子を見ることもできた
この先、
廊下ですれ違うこともあるかもしれない。
ただ、
言葉を交わす距離になることはないだろう。



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差し出すもの - 2002年10月10日(木)

わたしには彼に差し出すものがない
だから彼に何も求めない
姿を追う声を聞く、ただそれだけ
それでも彼はわたしに多くを与えてくれる。



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不在 - 2002年10月09日(水)

今日は、
その人を見かけなかった
今まで他の人なら
不在の理由をあれこれ考え
不安になったり嫉妬したりが
こころを占めていただろう。
でも、
その人は違う
不在を知って安堵した
緊張しなくていいから
そして
楽しみを先のばしにできる



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見つめるだけでも - 2002年10月08日(火)

いつも
その人の姿を探している
見つけると
まるで子どもの頃のように
素直に嬉しくなる
このままきっと
言葉すら交わさないで
見つめるだけで
終るのだろうけど
それでいいと思っている




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探している - 2002年10月07日(月)

気がついたら
その人の姿を探していた
まるで小学生の初恋のように。
うしろすがたが少し見えただけで
嬉しい。
声を聞けたら、
もっと嬉しい。
だけど、
その人にはわたしの存在など
ないに等しい。
でも、
もう寂しくはない。


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見えない力 - 2002年10月06日(日)

恋は不自由にするから
もう二度としないと心に決めたのだけど
恋心を自由に操ることはできない。
いつも、見えない力に誘導されていく。
そこにはきっと必然がある。
今、恋の力を原動力にして前に進む時なのか。
これで楽しく会社に行くことができるし、
一時いやなことから眼を背けることができる
若々しくキレイになったり、
なにより人に優しくなれたりする
導かれるままに、進んでいこう。


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名前 - 2002年10月05日(土)

その人の名前も
しらばらくは誰にも尋ねなかった。
知りたくないどころか
存在を
記憶の中から消したいほどだったから。

しかしある日、
なぜだか、その人の名前を尋ねた。
よくある普通の名前だった
すぐに忘れそうなくらい。
その瞬間、
ふっと身体の力が抜けた
理由はわからない。
でも、
その時から、わたしの気持は少しずつ
変っていったのかもしれない。



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声 - 2002年10月04日(金)

その日以来、
ずっとその人に会わないようにしていた。
もし、すれ違ったとしても、
きっとその人はわたしに
気がつかないだろう。
それでも、怖くて避けていた。

その人の声を初めて聞いたのは、
しばらくしてからだった。
張りのある少し高い声、
早口でいたずらっぽいしゃべり方。
そして、その話声を聞いてからも、
ますます緊張は増した。


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反転 - 2002年10月03日(木)

今日、
その人を待ってたことに気づいた

初めて会った時、
その人は、ひとことも言わず
ただ静かに微笑んでいた
誰の眼にも
穏やかで優しく映ったであろう、
わたし以外には。

ふと、眼があった瞬間
わたしは激しく動揺した
その眼差しは
すべてお見通しだよと言って
心に突き刺さった
怖かった
凍りつきそうだった
早くその場を逃げ出したかった。




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