僕の、場所。
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僕の、場所。

今日の僕は誰だろう。



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Because, I love her.

この目が
天空に在るあの光りを
見ることが出来ないのは
いつものこと

この耳が
大地に在るあの響きを
捉えられないのは
いつものこと

この手が
この世に在る何かを
抱くことが出来ないのは
いつものこと

だから
だから

せめてこの声くらい
地上に在る愛しい人に
届けば良いな、と

そう願う


後悔

あの日のまま、なにも変わらなければ良かった。

一度マイナスへと移った評価は
かつてのプラスなど意にも介さぬ様子で
なかなかその態を覆せずに
結局ぼくは嫌われているまま。

あの日、決意したのに。

ぼくはぼくを殺す事を決めたのに
誰かがぼくを殺したはずなのに
何故だろうか
まだぼくは生きていて
まだ僕は死ねないでいる。

あの日の君はもう帰ってこず、そしてぼくは立ち尽くす。

かつて
お払い箱だなと呟いたぼくに
驚いてムキになって否定した君
君にもう一度その言葉を…
いや、言ってみたところで虚しい結末が待っているだけ。

君がもっと嫌なやつなら良かった。


晴れた午後、公園で

君と見た場所
君と来た風景
君が居た日々
君はもう居ないのに
どれも変わらずそこに在るものだから
僕はつい悲しくなってしまうよ

思い出などというキレイなモノでもなくて
きっともう削除してしまえれば
君も僕も苦しまなくて済むのに
そんな
そんな簡単なものでもなく

君はもう忘れてしまったのだろうか
僕に忘れて欲しいと願っているだろうか
きっとそうなのだろうけれど
そんな
そんな単純なサイクルでもない

君と在ったあの空間
ひとりで通りかかる週末に
脚の痛みなんて気にならないくらい
ただただひたすらに
散歩なんてしてみたり

君が今
僕ではない誰かと共にいて
幸せであればそれでいい


5001

知らないうちに降り積もる地層の隅に
ひっそりとひっそりと眠る
時間や歴史の流れのリップルマークに
ときには不整合面を交えて
産出される化石は示相示準
ゆったりとゆったりと変成

いつの間にか傾斜し褶曲する世界に
そっとそっと生きる

いつか風化し浸食されるその時
巡り巡って深い底に堆積されるまで
色を変え姿を変え、しかし変わらず
確実にどこかへ向かい落ちてゆく

それは
この大きな大きな世界に埋もれ
あたたかな熱で対流するごく一部
そして青く蒼く広がる地表の全てに
いつも見守ってくれる存在に

静かに静かに涙を落とす



5000打ありがとうございます。
Masato_Kan


夜中のつぶやき

結局、僕が届けたい想いってのは

ある人への「大好きだよ」の

たった一言なのに。




愛などという傲慢なものではなく
恋などという儚いものでもなく

明らかに毎日違うのに
それでも何も変わらない
この空の白と青のように

色や形が変わっても
ただそこに在るということ




臆病だから強がったり
痛いから笑ったり
そういう
矛盾した生き物がこの僕という人格で

…もっと素直になれば良いのに。


笑い話

週明け16日に手作りココアタルトとかいう微妙なもらい物に


困る男。



一ヵ月後に1.2倍返しをするべきなのか


悩んでいる男。


2月の14日

いらっしゃいませいかがですかー、こちらとても美味しいですよ。
こちらはオレンジリキュールを使用しておりまして清々しい口当たりがご好評いただいております。
こちらは中にワインゼリーをはさんでおりまして、ちょっと大人の味わいです。
ええこちらはお若い方にたいへん人気でございまして、そうですねホワイトトリュフの詰め合わせとなっております。
紅茶の生チョコはただいま試食販売を行っております、おひとついかがでしょうか。



喧騒の中で愛情と財布の天秤がいくつも揺れていて
こんな時期しか見かけない高級チョコレートには人だかり
一粒500円とか信じられない単価で
それを彼氏がひとくちで食べてしまい、それに憤慨する女性を想像してみたり

街路樹は強い風にあおられて苦しそうに
あたたかい雨がぽつりと落ちてきて
コートの裾が足をはたいて
手を握る相手もおらず

僕が買うのはあったかいコーヒー
ポケットで転がしながら
家路に着く


ひねりもなく近況、by管理人

近頃、オフラインで微妙なテンションを引き摺っています。それも珍しく高めの位置で引き摺っています。やる気ないところを故意にわざと意識的に回転数上げています。ただし無理に上げてるわけではなく、慣れれば平気ですね。そんな管理人です今晩は。皆様いかがお過ごしでしょうか。

副業でやってる仕事、かれこれ2ヶ月ほどオファーがきません。僕に飢えろというんでしょうかね、あの会社は。シーズンオフなのは分かるのですが、僕は正社員じゃないからまだ良いものの、どうやって社員に月給出しているのか不思議な会社です。技術職なので、二ヶ月も穴あけば仕事忘れますよ僕だって…。
と愚痴りつつ、副業などやっている暇がないほど正規の仕事が忙しいので構いません。ただしこれのせいで高めのテンションを引き摺っているわけです。僕にあんまり知らない人との対話などさせないでほしいものです。ぶっちゃけた話が、引きこもりたいのです。どこかから一生ぼんやりして過ごせるほどの大金が転がり込まないかなと夢想します。

僕はあんまり真面目に生きてきた方ではなくて、比較的ぼんやりとのんびりとだらりと時間と金と年齢を浪費してきました。やりたくない事は最小限に、できればやらずに済む方法を考え選択し、やりたい事はやったりやらなかったり、苛立ちや怒りの類はさっさと昇華させ、楽しみは120倍ズームで楽しむ。周りの人間にもめぐまれ、というか移住を繰り返した結果人間関係をリセットをする機会にめぐまれ、要するにそれほど苦労をしてきていない人間です。人からみての苦労も僕自身が苦労と認識していないという傾向もありますが。
その僕が最近はやたら面倒な状況にあるわけで、どうしようもなくエネルギーを消費しています。生きるためには仕方ないので少しくらい我慢するさ、という前向きさを継続している事自体がやはり僕にしては珍しく、つまりこれが高めのテンション。いい事ではあるのですがデフォルトではないのでどこかスムーズにいかないところもあります。
爆笑オンエアバトルを見て、よくわからない連ドラの4回分の放送を見て、なおかつ今日は疲れているのに、こんな文章を書いているのもまあそんな不具合の一つ。明日も予定があるのに、こまったものです。疲れているのに眠くならない、だから寝ないというのは僕の悪い癖です。朝に弱いのだから寝れば良いのに…。

オンラインではほぼひきこもり、他所様のサイトの掲示板やメールを利用しなくなって随分と経ってしまいます。ファンコールやご挨拶などしたいと思いながらもなんとなく先延ばしにしていたり。僕はただ風景や印象や誰かの思念を言葉に映すだけ。若干、作風が変わりつつありますが自然の流れなので放置しています。実はもっと暗くてエグいものが書きたいです。負の面で見知らぬ人の心を動かせるようなものを模索しています。正の面で心打つものは世間によく出回っていますが、負のものは少ないです。もちろん需要と供給のバランスでしょうけれど、要するに僕が求めているのは脳がしびれるあの感覚。それもノンフィクションならよくある話、フィクションという虚の世界で人の心を打つのが目標。ある意味では矛盾したこの条件を満たせたら、と思い創作に励んでいます。そう、カヤとアキトの物語以外に構想を練っているシリーズものがあります。それをカタチにするのはとりあえずカヤの探し物を見つけさせてからの話ですけれど。

そんなこんなの管理人。当サイト「狂気乱舞」および当日記「君に届け、僕の想い」、これからもひっそりと運営していきますのでどうかよろしくお願い致します。請多関照。再見。

管理人 啓上


酔ゐもせず

触れた背中と背中
あたたかくて

酔ったあなた
気付いてるのかどうか
息遣いもそのままに
私は気付かぬふりで
お喋りの輪に花咲かす

触れた背中と背中
あたたかくて

このままずっと
気付かないふりで
触れていられたら良いのに
だって私の隣
あなたのカノジョが
私と駄弁って笑っている

触れた背中と背中
あたたかいのに

ふ、と
あなたは起き上がり
消える体重
さむい背中

私はカノジョと笑っている


取捨選択

あの子がいいかな、
だって瞳が透明感を放つから
それともあの子がいいかな、
だってミニスカートから伸びた脚がきれいだから
それともあの子がいいかな、
だって艶やかな唇がキレイじゃないか
それともあの子がいいかな、
だって着てる服が似合ってる
それともあの子がいいかな、
だって背中に届く髪が風に揺れて舞っているから
それともあの子がいいかな、
だって笑った顔がとても可愛いから
それともあの子がいいかな、
こちらに感心寄せなさそうな強い眉が凛々しいじゃない
それともあの子がいいかな、
ほら、読んでる本が「学問のすゝめ」
それともあの子がいいかな、
きっと美味しい手料理を作ってくれる
それともあの子がいいかな、
手の指の形がとても良いから
それともあの子がいいかな、
それともあの子かな。


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 マスターが持ってきたのは、木でできた箱だった。平べったく、厚みはさほどない。表面の木目細工は古ぼけているが、いやその分よけいに芸術性が増すような、そんな不思議なモザイク模様をしていた。
 それをじっと見つめたまま口を開かないカヤにそっと微笑んでからマスターに向き直る。
「これ、何が入っているのですか?」
「さあなぁ。開けてみなされ、ヤスハラ君」
 鍵穴は…ない。ただし薄い側面に小さな蝶番があるので、その反対側をそっと持ち上げる。ちょっとした抵抗を無視して、軽く力を入れる。CDのケースを開くように、ぱかっと現れたのは予想通り……。
「ノート…? と…小匣」
 マスターも興味深そうに覗き込む。カヤは言う間でもない。息を飲むのが空気で分かった。
「ノートと箱ですね」
 僕は手が震えるのをこらえながらコーヒーを飲む。動揺するのはカヤの役、そして僕は落ち着いている役。わきまえて然るべきだった。
「マスター、ありがとうございました。コーヒー飲んだら僕ら行きますね」
「そうかい」
「えぇ…」
「あの…、マスターさん」
 カヤが、小さな声で呟く。
「私からもお礼を言います。ありがとうございました」
 そう言って、深く頭を下げた。そっと流れた髪にマスターの年季の入った指が触れ、ぽんぽんと撫でた。
「探し物、見つかるといいの…お嬢さん」
「…はいっ」


 馴染みのコーヒー店を後にして、僕は木箱を片手に再び外へ出た。やはり空気は冷たく、肌をさす。カヤが半歩遅れてついてくるので、少しだけスピードを落とす。昔の彼女を思い出しかけたが、僕の中の誰かがそれを阻止した。そして僕はそれに気付かないふりをする。
 思い出すのなら昨夜だっていくらでもチャンスはあったはずだ。それを、こんなところで、何を。

「カヤ」
「なんですか?」
「見つかるといいな」
「はい…、そうですね」
「ん? どうしたカヤ」
 眼鏡の奥の瞳が、なんだか揺らいでいる。
「あの、アキトさん…アキトさんは良いのですか?」
 見つけたくないとキッパリ言い切った昨日。そして順調に進みつつある今日。しかし僕はそんな、確固とした主義主張など持ち合わせている男ではない。
「いいんだよ。今までだって、こうして流れてきたようなもんだよ。それも可愛い女の子に流されるのも悪くない」
「…っアキトさん、何を言ってるんですか!」
 あー、かわいいなぁ。なんて思うけれど、どっちかというとこれは子犬子猫を可愛がる心境に近いようだ。
「だからな、カヤ。さっさと行くぞ」
 さりげなくカヤの細く白い手首を掴んでみる。
「どこへですか?」
 カヤが嫌がる気配はない。続行だ。
「鍵があるんだから、次のターゲットは箱か扉。この箱じゃないなら、扉がどこかにある筈だろう」
「はい。それに、夢にも出てきました…よね」
「ああ」

 やっぱり、そうなんだ。カヤと僕は同じ物を探す運命にあったんだ。僕は特に必要ともしていないし、知らなければそのまま暮らしていただろうけれど…。カヤはそうではない。なら、僕はそのカヤの助けになりたい。親切心ではなくて義務感だった。必死に探し物をする少女をみすみす放っておけるほど、僕は非情な人間ではないつもりだ。それで僕の未来が変わろうとも構わない。そもそも予定していた未来など、平凡な物だ。
 だから。

「ちゃっちゃと見つけてしまおうぜ。寒いし。僕は構わない」
「ありがとうございます」




<<text1.meeting
 <text7.turnig
 >text9.walking


予感

うきうきするような
わくわくするような
どきどきするような

君の横顔をそっと眺めながら
紅茶を飲む夕暮れ

綱渡り、綱渡り
ほらごらんよ
渡りきってみせるからさ

ひるがえして
まるめこんで
にらみつけ

彼女の髪にそっと触れながら
苦い愛を囁く夜更け


修正ペンで書く手紙

どうか
この
つぐえない罪を
誰か
暴きたてて
僕を
殴り飛ばして
どうか
もう
あの青空なんて
見せないで
取り返しも
つかない
あの日に
もう
戻れないから
あなたに
あわせる顔もなく
時効などなく
ほんの
気紛れで犯した
罪は
半生かけて
苛むから
いつか
どうか
あなたに
笑顔で会いたいのに
ごめん、
ごめん
僕は
もう
泣くしかなくて


我想う、

単純な円運動の果てに訪れるものが
結局
孤独だったり荒廃だったり
暗示だったり追悼だったり
そんな世界に僕らは生まれてきているのなら

旋回して堕ちてゆく
その軌跡こそが芸術の極みだとするなら

力いっぱい投げたボールが
コントロールを失い
慣性と惰性だけで跳ね回り
ポコンと間抜けな音で僕の頭を打つのなら

ルート8突っ走って
あの夜まで僕を連れ出してくれたのが
誰より憎たらしく誰より憎めないお前だったのなら

そうだな
結局
あのときの透明な瞳に僕は
僕はきっと騙され続けているだけなんだろう


more different


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