覚 書

日記だったり日記じゃなかったり

2006年02月25日(土)  大極宮。

久々に覗いてきました。みやべもなつひこさんも全然新作出ないねー……いや買ってもここしばらくは積ん読になってるからはやいとこ 読め てカンジですけど…。読まないうちにハードカバーで買った本がどんどん文庫になってゆくよどんどん。

で、みやべせんせは模倣犯が文庫になったらしい。すげ、全何巻? 5巻? すげ。

この模倣犯、ある意味宮部の集大成なのかもしれないんですけど(共感のできない、でもその「共感出来ない」部分で共感できる「他人」の心理が入り組みまくった複雑構成)、実はわたしすごく好きじゃない。すんごい入り込んでまさに寝る間も惜しんで貪るように読んだ憶えがありますが、ものすごく好きじゃない。嫌いじゃないけど好きじゃない。

なんでって出てくる登場人物全員がもれなく嫌なひとだからです。


みやべせんせは昔っからこの「一分の隙もなく嫌なヤツ」や「生まれながらの悪党」を作中に登場させることがとても多い方だとわたしは思っているのですが、これってプロの作家さんには珍しい書き方だよなァと思っていたのです(個人的に。実際どうかは知らない)。
なんか、外国の作家さんみたいなんだ。日本人の作家さんって結構悪にも理由があるというか、どうにかすると善より悪に感情移入してしまいそうな書き方することがあるような気がする。「情け」ってヤツだと思うんだけど…(トラウマは別。今更トラウマとかフィクションの世界で言われても鼻で笑うほど。「またトラウマかよ」ってなっちゃう。現実だとシャレにならんかったりする場合もあるのでほんと心病んでるほどなら病院行け、と言うが)そこで更にもう一段深く切り込んで悪側の浅はかさとか未成熟さ(でも僅差で。紙一重で)とかを描いてくれる方とかはわたし大好きなんだけどそれは今関係ないから横に置く。

みやべせんせはこの一分の隙もない嫌なヤツは大抵悪役に据えてくれるんですが(勧善懲悪が好きらしい。女性作家さんには珍しくないですかこういう単純明快さ。大好き)、そうではなく、主人公サイド(といっていいのかなんなのか)の登場人物でも完璧にどことってもいいヤツ、というのがあんまりいなくて、主人公ですらどことなくやなとこのある、「癖のある」をちょっと通り越して「毒のある」人物を書くことが多いように思います。そういうとこがリアルなのかなと思うんだけどどうかな解んない。みやべせんせってエッセイとか見るとほんっとかわいらしい方なんだけど、そういう、人間やものを見る視点が凄くドライで冷静だと思う。

また話ズレた。閑話休題。

で、模倣犯。これがね…! 本当集大成なんですよ!
「ちょっと毒がある」じゃないの。ちょっと視点を変えて別の登場人物視点で見ると、ひとつ前の章までは凄くいいヤツだった人物が途端に物凄く嫌なヤツになるの! す、すげえ! すげえよ! 気分悪ー!!(※褒めてます)

凄かったんだこれが。さっきまで「ああこいつ好きだなー」と思っていた人物が凄く貶められた気がするんだ。で、貶めた人物が嫌いになるんだけど、でもそれを書いているのは同じ作者なんだよ! そんで書き進められていくうちに、視点を持ってるヤツのことは嫌いなままなのに、いいなーって思ってたヤツのことまでもにょってなってくるの! 描かれていなかった部分、視点を変えて悪意的に(後ろ向きに)捉えた場合の価値観の逆転、そういうとこが凄かったんです! トリックとかは結構うっそれ無理がある…! とか思ったとこがちょこちょこあったので、でも連載であの分量書ききってるってこと考えると誤差の範囲かなーでもミステリ的傑作とは言い難いな、てカンジなんだけど、この人間模様がすごかった。

もともとみやべさんは人間模様の描き方が凄いひとだとわたしは思ってて、「理由」とかもだからすんごい好きなんですけど、「模倣犯」はほんともー………読み終わったときには登場人物ほぼ全員が嫌いになってました。二度と開くもんかって思ったよ! そんな本後にも先にもこれだけだよ!(笑)
でも処分できないの。未だ本棚で埃被ってます。
みやべさんって自作の登場人物のうち誰かひとりとかに感情移入することがないのかなあと。だとすればミステリ書きとしては素晴らしい資質だと思うんだけど……わたしミステリは「ミステリ」たる部分を読ませるのであれば登場人物は記号でいいと思ってる。(「人間」を読ませたいならミステリ部分はある程度甘くても構わない)

で、この模倣犯の後から、みやべさんの書く話の登場人物は好感度が結構低くなった気がします。うん…。
時代小説はキャラクター小説なので、かなり気持ちのいい単純っぷりで(現代人ほど複雑ではないのかもしれないのでそういう部分の違いなのかなあとも思うけど、時代小説って基本的にミステリとキャラクター小説を足したものだと思ってるんで、多分「人間性」ではなく「キャラクター性」を重視しているんじゃないかと)読んでて楽なんてすが。

ってまあ、最近積ん読になってるからどうなってんのかよく解んないんだけど。また様変わりしているのかもしれないし。

作家さんが生きていて人生を重ねているんだから当たり前のことだけど、小説って生き物だ。どんどん書く物が変化していく。昔と今と同じもの書いてる方ってそういないですよね。いたとしたらそれは固定ファンは嬉しいかもしれないけど、そうではない方にはつまらないかもしれない。

取り敢えず積んである「誰か」と「ブレイブストーリー」と「ico」を読まねばなりません。
……なつひこも積んでるんだよな……うん……。



あ、ところでわたしは基本印象論しか語れないので違うよそれ! 文章書きの端くれとして恥ずかしいよこの勉強不足! て思ってもそっと心の中で罵ってください。
あたまわるいんです。


2006年02月22日(水)  自称150cm同盟

こんなん作ってみました。


←クリックで飛べるよ!


別サイトでチャットをしたときに偶然ちみっこばかりの集まりになり唯一の160センチだった某さまを囲む会になっていたため出たネタで「自称150cm同盟」つーのが発足。作ってみました同盟サイト。ちみっこの方々は心で主張するといいと思います。バナーを張ると150センチないのがバレます。


2006年02月16日(木)  発見しております。

1月から復帰なされた某さま、地道にじっとロムっております。うふふ。
てまずここ見ておられるかどうかが謎である。そしてWEBノベル界からおもっくそ離れているわたしがなんかこうご挨拶していいものかどうかが……ネット上には生きているんですけどね……。


メルはまだ書けてません。本日は頭痛で一回休み。
……ほんとなんだろうこの頭痛…薬が効かないよーリンパが腫れてんのかな。うーむ。


2006年02月11日(土)  バックアップ

バックアップをとっててしみじみ思ったんですけど、わたしやっぱりCD-Rってきらいです。時間掛かるし失敗したりするし焼き直せないし追加できないしばーかばーかバックアップなんてしょっちゅうとるんだよそのたび新しいのに焼いてたら場所とるじゃん! やっぱりわたしはMOがすきー!(誰とも互換性がないが)
新しいマックちゃんになるたびにドライバ探し出して来てインストールしながらしつこくMOを使っておりますがなにか。

しかし買いに行った先にMOがなくて仕方なく買ってきたCD-Rは使ってやらねばなりません(貧乏性)。たしかにね。コストは安いよ。MO高いもん。でもやっぱしょっちゅうちっこい200MB以下のデータをちまちま入れたり上書きしたりする身としてはCD-Rは使いづらいのだよ。

ということでMO買いに行ってきます……もうない……今ぱそこが壊れたら大変…。


ところでメールは復帰しましたが時間がないです。もちっとお待ちくださいメールお返事もろもろ…すみません…。


2006年02月08日(水)  メールサーバ障害

いや、メンテらしいんですけど、本日15時過ぎからのはずなのに昨日の夜からおかしいですメルが。ついさっきに0時に出したらしいメールが届いたり、おかしいなーっつってテストで自分に出してみたメールが5通も6通もとどいた挙げ句に届きませんでしたーと戻ってきたのが2通…なんじゃそら。

ということでなんかメルくださった方いらした場合、正常に届いていない可能性があります……すみません。

そして私信。
りんろうさん…! メルサバの不調のせいか、「実は2/8のこのたび」で切れててええっなに!? みたいなことに。えーと一応用件は伝わったような伝わらないような? で漠然と察してますのでメールサーバが復帰し次第こちらからメールさせていただきます。
なにはともあれ、5年半の運営、お疲れ様でした…!

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風樹夙 [MAIL] [紙の上へ]

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