お気に入り・選抜映画感想日記
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 僕の大切な友達

監督 パトリス・ルコント
出演 ダニエル・オートゥイユ、ダニー・ブーン、

利己的といわれている古物商の主人公は、「あなたに親友は居るのか?」と妻から
責められ、「親友を連れてくるぞ!」と賭けをするのだが…。

ふーー。
やっと、いい映画にめぐりええました。>ほっ。

この主人公、「嫌な奴」というより、自分と仕事のことで頭がいっぱいで
全然、人のこととか<家族のことも>、人が自分のことをどう思っているかとか、
気にならない.そして自分に大しても疑問とかまっくない自信家でして。
無神経な奴・・って感じしょうか。
その辺、まったくよくそこいらに居る「殿方」です。
なので、「よーし!」と単純に賭けにのり、意気揚揚と友達らしき人を訪ねるのですが
けちょんけちょんに無視される。
それがまっく、子供じみていて可愛いそうだけど、笑える。

娘の喘息の話とか、複線も落としも小粋で
うまく出来ている脚本だと思いました。

親友となるタクシー運転手がクイズ好きで、ラストクイズ番組で活躍するという
のも、実に面白い見せ場。

満足できした楽しい映画です。

しかし、葬式に何人集まるか? って・・・?
案外、この手の主人公みたいな奴<いちを社交家>のほうが集まる気するけどなぁ。
ほんとに親しい人だけで、お別れしようと思うと、
葬式は地味になる気します。


★★★★


2009年06月07日(日)



 ゼア・ウィルビー・ブラット

監督  ポール・トーマス・アンダーソン
出演  ダニエル・デイ=ルイス  ポール・ダノ

石油採掘に執念を燃やした男。男はみごとにアメリカンドリームを手にしたのだか…。

主演のダニエルは、いかにも欲望・野心ぶんぶんのハードな「男」ですが
その辛らつな行動・言動も私には、拒否反応がなかったのが不思議。
きっと、共感できる何かがあったのだ思います。

どんなシーンでも、
緊張・不安を感じさせる、音楽がずーと流れてます。<ラスト以外・・・>
きっと、ダニエルの闘争心・ネガティブな感情を表していたのではないかと思います。
いつも、ぎりぎりの、ぱんぱん で、まさに「穴」を掘るダニエル。

この作品、ただのアメリカン・ドリームではないです。
魂! とか、言うのは簡単ですが、なにより、ただの「ハッピー」ではないですからね。
とても、孤独で、人間らしい話。

主演は、「マイ・レフト・フット」の方。
歳とりましたわね。巧いです。

エセ宗教家の役を演じたポール・ダノも、どこかで見たと思ったら
「リトル・ミス・サンシャイン」のお兄さんでした。
この役は、作品の中でも、とて大事な役どころ。
これが、すべてでしょ・・というぐらいポイントになる役だと思うのですが
ちょっと、「へたくそ役者」だったね。
田舎の宗教家の役だから、説教がしらけるのも演技上の計算かと甘めに見てましたが、、、
ラスト、一番おいしい大立ち回りの「死に際」
なーんだ。 本気でへぼ・へたなんだ。と思いましたわ。<苦笑>
あーー、もったいない! 
音楽もラストで、がびーーーんと、きまるのになぁ・・。

しかし、好きです。この映画。

ダニエルのひたむきさとか、劣等感とか、
「ばかにするな! 負けるまい!」根性に、遠視眼的に、クールに魅入っれたから。
あんまり、身近だと痛すぎて共感拒否になるでしょ・・。

「しこたま金をかせいだら、すべての人から遠のきたい」
なんか、解るのよねよ・・・。

ああ。私って不幸。
哀れな性格かもね。



2009年06月05日(金)



 あるスキャンダラスな覚え書き

監督 リチャード・エアー
出演 ケイト・ブランシェット ジュディ・デンチ

孤独な定年まじかな女教師が思いを寄せる、艶やかな人妻でもある美術教師は、生徒と不倫をしていたのだった。

役者が両者よいので、それだけで楽しめました。
ケイトの色っぽさと、デンチのうすら怖さ。

ゲイも歳をとると、悲惨ですな。
特に、男でなく、女は・・・。

とにかく、見ていていたたまれないです。デンチの役のばばあ教師。
それと対照的に、美しく幸せそうで、「馬鹿女」と言ってしまえばそれだけの、嫌な女ともいえるのがケイトの役です。

彼女の母親がぼそっと、「綺麗なだけでやってきた子」みたいな陰口をたたくのですよね。
それがまさにこの美しい女教師なわけで。また彼女自身は、そんな自分が好きで、そして嫌いで、
不全感をもてあます「馬鹿女」なのですが、、、、

馬鹿女 対 哀れな女 ってわけじゃないけど、
いくら、病的とはいえ、私は、デンチ役の方を応援しちゃいましたけどね<笑>
歳食ったモテナイ女のひがみかしら?
世の美しい主婦はケイトに共感するのかしらねぇ??

わりとよく居るタイプかもしれませんね。あのテの女ら。
両者、私は近寄りたくないけど。

ラスト、とりあえず、二人とも納まり、ほっとはしましたが、
お互い繰り返すでしょう。どちらも同じことを・・・。


2009年06月04日(木)



 僕のピアノコンチェルト

監督 フレディー・M・ムーラー
出演 テオ・ゲオルギュー

生まれつきIQが高く、ピアノの天才的才能を持つ少年。でも彼は人となじめず、試行錯誤をくりかえす。そして、自分のすすむべき道を見つけていくのだった。

わーーーい!!
やっと、素敵な映画にめぐりあえました〜

よくあるピアニストになるための、試練物語と思ったらぜんぜんちがくって、
自分を模索する一人の少年の姿が丁寧に描かれていました。
唯一、心を通わせる、おじいちゃんと、大好きなベビーシッターの恋人?が
とても、よかったです。

天才児に期待する、母親など、取り巻きもすごくリアルです。

天才ならではの、豪快な活躍ぶりも<株でもうけるとか、演奏とか>
実に爽快で気持ちがいい。
それが、また子供だからなおさら。

よい映画でした。

☆☆☆☆★



2009年06月03日(水)



 愛おしき隣人

監督 ロイ・アンダーソン

それそれのシュチエーションを並べた群像劇。繋がりはあったりなかったり・・・。

あーー! やっぱり、
「カンヌ」「ある視点」・・・と、知ったときから、こーなるとは予感してました。
私、愛称悪いのよね。カンヌのある視点って。
ー好きでないー。

でも、案外、この作品は嫌味がないので、いやな感じありませんでした。
舞台装置を思わす背景、人、家具、写るものすべてフォーメーションとか綺麗で
魅力的。役者の立ち位置なんかも考えてるって感じでいいですね〜
まさに、舞台。
フェリー二みたいですね〜。
もしかして、私この監督好きになったりして・・。<?>

それに、唄・音楽で救われた感じです。

↑DVDのパッケージになっている
イケメンロック歌手との結婚のシーン、象徴的でよかったです。
窓の外には歓声を送る人々、列車のような家・・・。



2009年06月02日(火)



 Mr、ブルックス

監督 ブルース・A・エヴァンス
出演 ケビン・コスナー  デミ・ムーア

紙箱会社の社長。勤勉な成功者の裏の顔は、完璧な犯罪者・快楽連続人魔。サスペンス・スリラー

ケビンが殺人鬼でデミが刑事という、意外な役どころ。
同じく作品もチト風変わり。

ケビンってこんな顔してたっけ? と何度も目を疑うぐらい妙な感じ。
アラン・リックマンに見えたのよね〜。でも、怖い感じは充分に◎。
デミも刑事役ぴったり!!! 今まで観たデミの中で一番自然。
久々にぶっとい!寸胴のウエスト見れたし<苦笑>なんせ、彼女骨太女ですから。
私はこの方、色っぽいとか可愛いとか思ったことないのよね。
なのであばずれ役はまあいいとして、恋愛映画のいい女役にはいつも違和感あったのです。

話しは、淡々としていて、淡白。
二重人格で、根っからの天才殺人鬼を説明するだけの
作品という感じ。

サスペンスとしてのはらはら度はなく、ブルックスが殺人魔になる経緯、原因もまった解らず
<なんせ、殺人の動機はDNAらしいので>
人間ドラマも、葛藤も説明程度で深みなく、よって、「ふーーん」って感じで見てましたが、、

しかし、ラスト、怖かった!! 
ちゃんとオチらしきものあり。

ーDNAって怖いわ〜ー  という1点を押し出している点は成功してるかも。

「いろんな方法で、今も昔も沢山殺してきた」って、ブルックスのセリフ、怖かったです。
いったい何人殺したんだ?


2009年06月01日(月)
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