月の詩
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2002年10月30日(水) ささやかな絶望。

望みはないと
何度もくり返し思うけれど。
ふとしたことで
抱いてしまう、
小さな望みは、
抱いた分だけ、
絶望になる。


2002年10月29日(火) いない。

わかってても、
眼が探してしまうね。
この想いは間違っていると
分かっているのに。
ふと想う瞬間に
世界が色付くように思えて。
私はますますいない彼を
想うのです。


2002年10月24日(木) 光景。

心のどこかで知っていた
光景だった。
既視感に似ていた。
私はまた同じように、
何もできぬまま、
時だけがうつろい行く。


2002年10月20日(日) ゆびさき。

結局は指先さえも
触れることのかなわなかった人と。
ほんのかすかにでも
偶然でも、
その温もりを感じた人と。
想いはどちらにかたむくのでしょう?


2002年10月19日(土) Time has come?

あきらめようと
想い続けて
いったいどれほどの時間を
無為にした?
想い続けるには長く。
忘れてしまうには短い。
10年が過ぎ去った。


2002年10月16日(水) 悔恨。

なるべくなるべく。
視線はそらして。
でも不自然。
でも仕方ない。
仕方ない。
どんな小さな仕草にさえ、
悔恨を覚えてしまう。


2002年10月15日(火) 渦。

正体不明の渦にのまれて。
おぼれて。
苦しくて。
でも自業自得だから誰も恨めなくて。
恨むなら自分しかなくて。
それが渦をさらに肥大化させて。
いつかこの渦が消える時は来るの??


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