とも蔵日記
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2008年05月05日(月) 野次馬

今日は朝っぱらから何やら外が騒々しい。
近所にスキップシティなる施設があるのだが、この騒がしさはそこかららしい。
そういえば数ヶ月前にとある回覧板がまわってきたのを思い出した。
簡単に書くと以下のようである。

今度スキップシティで20世紀少年という映画の撮影をするのだ。
で、エキストラを募集するぜ。
撮影はゴールデンウィーク中だ。
ギャラはで出ねぇよ。
当然、弁当も交通費もな。(ボトルのお茶ぐらいは出たようである)
完全ボランティアだ。
それでも出たいというヤシは連絡をくれ。

というものだ。
当然オイラはそんな物に興味はない。
こんな回覧板が来た事すら忘れていたのだが、どうやらその撮影というのが今日らしい。
興味がないとはいえ、撮影現場というのはいかなるモノなのかは気になる。
仕事が早く終わったので、野次馬根性丸出しでガキどもと散歩がてら見学しに行くことにした。
現場は完全封鎖されているのかと思いきや、NHKの施設や川口市の施設、コンビニや居酒屋等があり、完全に
シャットアウトできるような環境ではないため、我々一般人の進入も許されていた。(撮影スタッフが規制線をはっている)
それをいいことに撮影現場の真横まで行ってみた。
現場に着くと軽く300人はいそうなエキストラの人々が奇妙なマークの入った旗を振っている。
そしてその真ん中にメインキャストの役者と思われる人がいるようである。
チラチラとそれらしい人物が見えるのだが、残念ながら身長165センチのオイラにははっきり見る事ができない。
監督はエキストラにも熱のこもった演技指導をしている。
「エキストラの方ですが、ここは急にテロリストが来たという場面ですから、もっと驚いて下さい」(違っているカモ)等々。
数十分をかけ数回のリハーサルをこなし、本番を数テイク撮ったようだが、監督は納得しないようだ。
さらに監督に指導が入る。
態勢を整え、いざ本番。
「本番いきまーす」
「本番用意!!!!!」
現場は静まり返り緊張感が走る。
そして次の瞬間!!!
ウチのガキどもが「あ″ぁ〜!!!!」
やってしまうま‥‥
すかさず撮影スタッフが駆け寄り「申し訳ありません、お子様の声が入ってしまいますので、ご協力をお願いいたします」と。
恥ずかしい‥‥
何かしでかしそうな予感はしていたのだが‥‥
逃げるようにその場を退散。
結局、役者を見る事なくその場をあとにしたのであった。
やれやれ。
それにしてもだ、小一時間ほど撮影を見ていたのだが、結局俺がいる間はワンカットも撮れなかったのだ。
俺のドラム録りなら確実に1曲は録り終えているぞ。(いっしょにするなって話だけど)
撮影って大変なのね。

ちなみに明日も同じような撮影があるそうです。(未確認ですが)
興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか。



2008年05月02日(金) 一人映画

先日、友人の日記に『一人映画』なる話があり、それでオイラも思い出した事があったので書いてみたいと思う。

あれは数年前の夏、ちょうどお盆の時期。
奥は実家へ里帰りし、オイラは仕事なので家に残りました。
仕事が早く終わったある日、オイラはかねてより観たかったパイレーツオブザカリビアンを観に行こうと思い立った。
以前、奥に観たいと言ったが却下されそれっきりだったのだが、奥が里に帰り自分一人なので、これ幸いとばかりに
自転車に乗って映画館に向かったのだ。
チケットは事前にネットで予約し、ど真ん中のベストポジションをゲットしていた。
映画館には上映時間の1時間程前に到着。
これといってやることもないので、当時出店したばかりで人気をはくしていたロマンドロールの大行列に野郎一人で並ぶ、大変恥ずかしい。
モンブラン生クリームをオーダー。
さすがに美味しい、が、野郎一人はとてもむなしい気分である、周りはみなカップルだ。
時計を見るが開場の時間にはまだ早い、がしかしオイラは知っていた。
この映画館は本来、上映開始時間の10分前に開場のアナウンスがあるのだが、開場時間の10分前、つまり上映会開始時間の20分前には
館内清掃が終わり開場となるのだ。
ここはさっさと入場し、これから始まる映画のワクワクとドキドキを自分の席でゆっくと味わいたい。
さらに俺のチキンな性格上、上映ギリギリの時間に入って、すでに他のお客さんが座っている前を「すいません」と言いながら
カニ歩きで自分の席に着くのは『人前でオナニー』の次に嫌な行為だ(大げさ)なにせ自分の席はど真ん中である。
という訳でオイラは上映の20分以上前にはチケットゲートへと向かっていた。
やはりだ、ゲートへ着くと同時に開場のアナウンスがあり、オイラはいそいそと中へ入っていく。
そこは人気作品ということもあり、10あるシアターの中で一番大きなシアターだった。
誰もいない、一番乗りである。
早速席へ。
程なくして女性が一人入ってきた。
後から彼氏などが入ってくるのかと思ったが、そんな様子もない。
年の頃は二十代後半、モデル体型でセミロングヘアー。
大人の雰囲気漂う、かなりのべっぴんさんである。
手に持つトレーの上には売店で買ってきたであろうハンバーガーやドリンクが。
オイラと同じで、早々に席につき落ち着いてお腹を満たしたいというところだろうか。
「こんな女性にお近づきになりたいなぁ」などと考えていると、女性はこちらへと向かってくる。
「おっ、席が近いかも」
「映画がはじまるまで、こんな素敵な女性を見ながらドキドキするのもいいかも」
と思っていると、女性はどんどんこちらへ。
「おや、同じ列か?」
そしてさらに近くへ。
俺は「え?」と思った。
次の瞬間、女性も「え?」ってな顔をした。
女性は渋々と席に着いた。
なんとオイラの隣の席だったのだ。
みなさん想像してみてくださいよ。
キャパ数500はあろうかという誰もいない大きなシアターのど真ん中に、まったく赤の他人である男女が、まるで恋人のように座っている絵を。
いくら素敵な女性でも、これは嬉しくないです。
っていうか、そんなのありえねぇ〜
それからの約10分弱、シアターには誰も入ってこず。
神様、オイラは彼女の二つか三つぐらい斜め後方の少しだけ近くの席で、コソッと横顔を見られればそれでよかったのです。
神様の過剰なまでの大サービスで運を使い果たしたオイラは、その後は全ての運に見放され奥との仲が急激に悪くなっていったのは
まぁ冗談です。(笑)


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