Opportunity knocks
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2006年04月29日(土) 無題

BSで(東京大学の駒場キャンパスで行われた)村上春樹さんのフォーラムがやっていたので見てみた。
フランス、アメリカ、台湾、中国、韓国、ロシア、それぞれの国で村上さんの小説を翻訳している方々を交えて、村上文学について論じ合うというもの。
はじめはふーんとおもいながら見始めたのだけど、翻訳者という視点、ただ純粋な村上さんの読者としての視点が率直に語られているのをきいているうちに、とてもあたたかい気持ちになった。
台湾、中国などでは歴史的背景、フランス、アメリカ、ロシアでは東洋人の書く物に対する敬遠などがあって、日本人の書いた小説がベストセラーになることは極めて稀なことなのだそう。

村上さんの作品にはかなり余白のようなものが残っている。読者と作者の遊び場みたいに、黒いトンネルの中でそれぞれが自由に遊んでいるような、そういう雰囲気を感じる。

常に境界をやぶりたいという精神を持っているように見受けられる。
意識と無意識、人間と動物、文字と数字、現実と非現実、など枠に囚われない自由な物の捉え方が村上作品の魅力。


翻訳者の方々が言われたことを少し書き出してみたのだけど、フォーラムでそれらをきいているうちになにかとても懐かしい気持ちになってきた。
たぶんそれはわたしが村上さんの小説をはじめて読んだ時に感じたことと同じだったからだと思う。そしてそれは万国共通の感覚であり、国境を越えて持ち得ることのできるものなのだということもしみじみうれしかった。

アメリカの人の翻訳者であるジェイ・ルービンさんはしばしば村上さんの文章に名前が上がってくる方だけれど、今回はじめて見ることができた。とてもきちんとした、しかも親しみの持てる雰囲気を持った人だなあというのが印象。

永久保存版のとてもすばらしいフォーラムだったと思う。その場にじかにいた人達にはさぞかし貴重な時間だっただろうなあ。ちょっと(というかかなり)うらやましい。


2006年04月26日(水) 無題

歯医者の受付に座っていると、しばしば、完璧メークをしていながら口紅だけは塗っていないという面白い顔をした女性を目にする。
本人にしてみればそれは診察を受ける際のマナーであり、常識的行動なのだろうと推察するのだけど、実際にそういう顔をした人を間近でみることを想像してみてほしい。
きちんとひいたアイライン、流線的な孤をえがいた眉、目のまわりを彩るアイシャドウ。その中で埋没している唇。

たぶん診察が終わり次第、口紅をひいて仕事なり用事をしに出掛けるのだろうと思う。それは確かに合理的な行為なのかもしれない。有効的な時間の使い方なのかもしれない。でもそういう面白い顔をしていながら至って大真面目に話す患者を相手にする身にもなってほしい。
いつか吹き出してしまう日がくるのではないかとシンパイな今日この頃。


2006年04月15日(土) 新車にのって

久しぶりにふたりで食事。
T田半島の先端の方にあるイタリアンのお店にいく。
オーナーシェフはわたしと同い年の友達なので、気軽におすすめのものをだしてもらう。
あがったばかりの小イワシのグリルとブルスケッタとサラダときりっとした感じの白ワイン。

小イワシのグリルは熱々で、身がしまっていて(=新鮮で)とてもおいしかった。オイルベースのソースにミニトマトとグレープフルーツ(1cm角くらいに切ってある)と春菊とさやいんげんが付け合わせになっていて、そのフルーツの甘みと酸味と春菊のほのかな苦味がとてもいわしに合っていた。とてもおいしかった。かなり小確幸。
おいしいものをたべるとやっぱり体が喜ぶというか、頭が喜ぶというか、心身ともにとても良い気分になる。もちろんワインもおいしく感じられる。

そのあとは自宅近くのBarに寄って、1杯ずつカクテルをのんで帰ってきた。
わたしにとっては調度いいアルコール量。
新しいぴかぴかした新車にのっての外出、とてもたのしかった。


2006年04月11日(火) 無題

雨、また雨、時々嵐。
どこかでがたがたとなにかが音を立てているのがうっとうしい。
朝からずっと絶え間なく続いている。
がたがた、がたがた。

本読みにも集中できず、ぼんやりと古い映画などみていたり。
所在のない1日。


2006年04月10日(月) 無題

ここずっと、夜眠る前に村上春樹の「遠い太鼓」を読んでいる。
眠りにおちるまでのほんの少しの間。1ページか2ページくらいを、半ば眠りかけながら。

どこか遠くへいきたい、とおもう。
日常が遠のいて、自分の存在自体がぐらついてしまうくらい遠い場所。
「遠い太鼓」を読むと、そういう願望が遠くから小さく、だけど確かな声で自分を呼んでいるような、そんな気持になる。

そういう声を遠くにききながら眠りにおちる、そんな夜が続いている。


2006年04月09日(日) sakura

O市へ夜桜見物。





桜という花は決して嫌いなわけではないけれど、
わたしにとっては何故か、こころのどかに眺める花ではないような気がする。
どうしてかは自分でもよくわからない。

しかしたくさんの人人人、だった。


2006年04月08日(土) 体重のはなし

非常に書きづらいことですが勇気をだして(というかそう大層なことでもないけど)かきます。

冬の間にかなり増えてしまった体重。1ヶ月ほどまえから意識して気をつけていた甲斐あってやっと少しだけ減った。ほんとに少しだけ(悲
そしてつくづく思うこと。体重ってやっぱりひとそれぞれ適正な値があるんだなあということ。わたしの適正体重はというと、なんと57K…
まあ身長が166・7cmあるので、一般的に(BMI的に)いっても適正は適正らしいのだけど。
毎日の生活が順調で健康でバランスが良いと、大体体重は57Kくらい。
そこにストレスやら体調不良やら不特定要素が入ってくると微妙に上下するわけで。
ひとそれぞれの適正体重っていろんな要素で決まってくるものだと思う。その人の運動量、食べ物の嗜好、食べる早さ、ストレスの度合い、食べ物に対する依存度、体の大きさ、骨の太さ、筋肉量、年齢、性格などなど。そう考えるといろんなものが組み合わさって今の自分の体があるのだなあと思う。

思い返して見ると、大人になっていちばん痩せてたときは確か48Kくらいだった。
8、9年くらい前だったかな。その頃は父の病気の関係でかなり消耗していた時期だった。
いちばん太っていたのはなんと言っても産中産後。母子手帳によると、出産2週間くらい前の体重は、なんと74K!
すごい。自分のことながらすごい。あの頃はいつも産科の先生に診察のたびに説教されて、よく中毒症にならなかったものだと後々まで言われたっけ。

で、今はというと、適正体重−1・5、というところ。あとなんとか2Kくらいは落としたい、というかそのくらいを自分の適正体重にしたいと思っているのだけど、そうするには自分の習慣なり性格なり環境なりをかなり矯正しなくてはいけないみたい。それって付け焼刃的に2、3K落とすのとかなり次元が違うなあと思う。

なにはともあれ、綺麗な洋服が着られるように、美味しいものがいっぱいたべることができるように、ワークアウトがんばろう、と決意をあらたにする今日この頃。





2006年04月04日(火) 無題

今年からまた学生、ということで履修計画をたててみた。
年間のスクーリング講義概要をチェックしたら学外(名古屋)が結構あったのでうれしかった。
京都は近いようでやっぱり遠い。
それでも7月の半ばから終わりまでは京都まで通うことになりそうな感じ。

テキスト履修の方は苦手な科目ばかりが残っていて、どれから手をつけようか迷ってたり。
いちばん苦手なものからはじめるか、それともいちばんやりたいものからはじめるか。うーん悩む。

苦手、といったらなんといっても漢文学。または仏教文学概論など。
やりたいものというと言語学概論とか、比較文学とか日本語学概論。
漢文学とか仏教文学とか中国古典文学史とかは、教科書やテキストを読むだけで眠くなってしまう。
うーん、こんなのでレポート書けるのだろうか。先行き不安。
でもまあ、楽しんで(苦手なものも無理やりたのしんで)がんばろ。
じゃないと、こんな歳で勉強する意味なんてないものね。うん。


2006年04月03日(月) 大きな買い物

本当は3月中にヨーロッパに旅行に行く予定を前々からたてていたのだけど、
そのための費用があるものに化けてしまった。

ひとつはコドモの学校の入学費+授業料
ひとつは大学の入学費+授業料×2
そしてあともうひとつが連れ合いの買い物。

 少し前(正月過ぎ)に買ってもいいかな、と(おずおず)訊かれたときにはおそらくすでに連れ合いは100%買うことを決めており、
一度手に入れたいと望んだものは必ず手に入れる人であるので、訊かれたときから半ば覚悟を決めていた。
そう、覚悟をきめていたのだけど。

ほんとに買っていいのだろうか、この時期に。このようなものを。

ふあー・・・と溜息だか感嘆符だかわからない言葉が口をついてでてくる。
ふあー。


2006年04月02日(日) 無題

小沢健二 「ECOLOGY OF EVERYDAY LIFE 毎日の環境学」
最近こういう音楽(ボーカル無し)が気に入っている。
本読みするとき邪魔にならないし、いやな感じで耳につかないし。
自分の心境の変化なのだろうけど、世の中おしつけがましい音楽が多いような気がする。もっと自由になれる音楽、そういうものが聴きたいな。

でもCD聴いてるうちに、ボーカルありの方も聴きたくなってきた。
小沢健二の声って、個人的にとってもすきです。
なにかとっても良いことをそっと耳元でささやかれているような、そんな気持ち。


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