水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2022年06月30日(木) 柴崎友香『本棚の片隅から』

「本からはじまる物語」(角川文庫)の7番目の物語です。
『本棚の片隅から』は短い!
短編集のこの本の中でも、あっという間に読めてしまいます。

舞台は夏の夕方の冷房の効いた大型書店。
女の子たちが台湾旅行のガイドブックを探しながらおしゃべり。

あーあるある、わかるわーとなります。

本の好みって、その人なりを表しますよね。
意外な一面を知って、その人に興味を持ったり。


ちょっとちょっと、この続きを読みたい。
物語は始まったばかりです。


2022年06月29日(水) いしいしんじ『サラマンダー』

祖父はゆっくり本を読む。
本とおじいちゃんがいれば、他に何もいらないという僕。

あぁインテリのおじいちゃんなんだなあ。
と、誰もが思うでしょう。

ところが、このおじいちゃん、本を読むのが遅いのは、読むのを楽しんでるからじゃない、
などと言い出します。
エッ!?そうなの?おじいちゃん…と引き込まれるのが『サラマンダー』。

そして、おじいちゃんは60年前に住んでいた海辺の町の話をします。
そこからは古い映画を見ているよう。
せつなくて、胸の奥がチクりとします。

少年時代の甘酸っぱい思い出は忘れられないのでしょう。

古本屋の響きも郷愁を誘います。





2022年06月28日(火) 阿刀田高『本屋の魔法使い』

「本からはじまる物語」5番目の物語は『本屋の魔法使い』。
とても可愛らしいタイトルです。作者は阿刀田高。

幼い頃の本屋の思い出。
田舎町の小さな本屋のお婆さん。
何度か通ううちにお婆さんの方から声をかけてくれるようになります。
どんな本でもすぐに取り寄せてくれるので、魔法使い!?

わぁかわいい!

そして、あるとき、お婆さんの思いがけない姿を目撃するのです。

なんだかほのぼの。

近所の書店に行って、レジのひとを確かめたくなりました。
お婆さんはいないと思いますが、ひとり、お婆さんがいたらいいのに。。
どんな本でも知っていて、ストーリーを話すと、あ、それなら、この本よ。
とか、言ってくれるお婆さん。品の良い綺麗なお婆さんがいいなぁ。。
妄想は楽しい。



水野はるか |MAIL
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