水野の図書室
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実りの秋になりました。皆さまも体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2003年09月28日(日) 川島誠『ぼく、歯医者になんかならないよ』

あっひゃ〜〜、うーん、「CRAZY GONNA CRAZY〜♪ 」(古ッ!)と歌いたく
なるような、クレイジィィィィィです。
有名中学を受験するために塾に通っているぼくのある1日。
塾で先生と面談している父を待つ間、ぼくはいろんなことを考えます。
ぼくを歯医者にしたいと言う父に対して、ぼくが選んだ抵抗は──。

いやはや、すごすぎ!男の子って・・・・・・・・・・・・・・・・・。
これが女の子だったら、どんなことをするのでしょうか。
歯医者になんか、なんて言わずに、なれるものならなればいいのに。。
歯医者さん、いいですよ〜。景気に左右されないし、奥が深そーです、とっても。

まぁ、このぼくにとっては、父が公務員にしたいなんて言っても、絶対反抗しようと
決めているようですから、それならそうと、「ぼく、公務員になんかならないよ」と
なったかもですね。
フゥ〜〜、あんまり何度も読みたくなるような世界じゃないです。めまいが少々。


明日は、もっと爽やかなものを読みたいなぁ、、って、もお明日じゃん。
早起きしなくちゃならないのに、あぅぅ、ヘンな夢見そうで怖いー。


2003年09月24日(水) 川島誠『悲しみの池、歓びの波』

またまた主人公は中学生の男の子。いわゆる思春期の揺れる気持ちをいろんな
角度から眺められて、なるほど〜あの頃、アイツ(誰?笑)はこんなこと考えてたの
かなぁ〜きゃ!なんて、微笑ましく思ってしまうのは、嬉しいような寂しいような・・
複雑な気分です。

中学生の頃って、思うようにはいかなくて、何もかももどかしくて、やりきれなくて。
でも、ささやかな幸せみたいなのも、ちゃんと押さえてたりして・・。

もし、今、中学時代に戻ることができたら、もう少し、毎日を上手に送ることはできる
かもしれない。相手を傷つけない断わり方を知ったし(断わり上手)、その場の空気
の読み方も覚えたし(年の功、ネ)、勇気の出し方もわかった(ずうずうしいとも言う)、
ストレス解消法も心得て(ライブで汗かく)、、まぁ生き方がわかってきた。

ただ、今も思うようにいかないことばかりで、伝えたいことがきちんと伝わらずに
凹んだり、言わなくてもいいことまで言ってしまって後悔したり、やりきれなさは同じ。

いつも、誰の胸にも、悲しみの池と歓びの波があるんですよね。
そして、明日がある。

中学生に読んでほしいです。悩んでるのはキミだけじゃないよ、って。


2003年09月23日(火) 川島誠『セカンド・ショット』

中学のバスケ部で活躍して、スカウトで高校へ進学した俺が振り返る中三の時の
思い出話──クラス対抗のバスケ試合に、スポーツが苦手なタカオをだしてほしいと
担任の先生から頼まれた俺は──。

いいですね〜、中学時代。。クラス対抗試合とかクラス対抗合唱祭とか・・なつかしです。
勉強もスポーツもできて、友達も多い子(その上、生徒会とかやっていて先生からも
かわいがられ)もいれば、勉強もスポーツも苦手、人付き合いもキライ、で、なんとなく
孤立してるような子もいるんです。そんなタカオ君にとって、担任の先生の対処の仕方
って、大きいんですよ。

どことなく哲学的な匂いがするスポーツものは、川島誠の得意とするところのようで、
サッカー少年の『サドゥン・デス』のようなノリで、ホッと読み終えました。

バスケットは見るのは大好き!動いている選手の一瞬先をいくボール、伸びる手、
そして、また次の空間へすすむボール、息つく暇なくダンク! 歓声と拍手。速攻で
速く進みすぎた秒針が本来の速度を取り戻すかのように流れ出す時間……。
あん、バスケの試合を見に行きたくなりました。

そうそう、日本での公式開幕戦NBAJapan Gamesが、1999年以来4年ぶりに開催され
るそうです。10/30,11/1、の2日間、会場はさいたまスーパーアリーナ。
シアトル スーパーソニックス×ロサンゼルス クリッパーズ。
チケット発売中☆(ちょ、ちょっと値段高いよ・・)


2003年09月18日(木) 川島誠『今朝、ぼくは新聞を読んだ』

かつて入院したときの知り合いが、理不尽な死に方をしたことを新聞で知ったぼくは、
死について考えます。

わずか10ページなんですが、すごーーく濃縮度が高くて、読み終えてから、ゆっくり
ゆるりと拡がりました。重苦しさから救ってくれたのは注目のラスト。そうそう、こんな
ふうに達観してないと、人生やっていけません。




川島誠って、わたしのまわりではあまり読まれてないんですが、その理由がわかる
ような気がします。なんというか、そのー、あのー、人にススメづらいのです。
ジャンルは、ズバリ、川島誠。




2003年09月15日(月) 川島誠『電話がなっている』

・・ショックで、しばし呆然です。
こういう重苦しさは久しぶり・・内田春菊の『夜の足音』(「せつない話第2集・山田詠美編」
光文社文庫、2002.11.13記)以来でしょうか。。

設定は近未来。今日は、将来を決める高校進学資格検定試験の合格発表日。
無事にAクラスに合格したぼくと、試験を受けることさえできなかった幼馴染の君。
君からの合格祝いの電話だとわかっていても、電話にでられないのは──。

子ども達を成績でクラス分けする目的には、寒々とします。
管理社会の行く末はこんなものなのかもしれません。
読後感が忘れたいほどの暗さなのに、きちんと記憶に刻まれていきそうなのは、
電話が鳴り止んだあと、一呼吸おいて鳴り出すように配置された一文の効果でしょう。

気持ちがへこんでる時には、読まない方がいいです。強烈すぎて・・。


2003年09月14日(日) 川島誠『田舎生活(カントリー・ライフ)』

父親の転勤で田舎町に住むことになったぼくは、田舎に馴染めず疲れていく母を
見るうちに、この町を破壊することを考え──。

淡々と語る“ぼく”に、せつなさ急上昇。
“僕”じゃなく、“ぼく”としたのは、巧いですねー。わ、またまたエラそーなことを!(汗)
漢字って、不思議な表情を持っていて、時々、ハッとさせられます。
若く美しい母を守ろうとする少年は、“ぼく”じゃなくちゃいけません。
早熟なようで、逃げるために破壊を考えるこどもなんですから。
“オレ”、とか、“俺”、では全然別の小説になってしまいます。“僕”でもダメ×ダメ。
(ラブストーリーなら、ぜ、ぜ、ぜーったい、、“僕”希望!)
いやはや、細かいことにうるさい読者です。しかーし、譲れないポイントなのですよ。

『サドゥン・デス』同様、ラストが良いです〜。今度はゾクッと決まりました。
ラストが楽しみって、読むのも楽しいですね。
会話文がひとつもないのに、母親の柔らかな声が想像できるのも面白いです。


2003年09月06日(土) 川島誠『サドゥン・デス』

9月、新しい出会いがありました。その人の名は、川島誠。
本屋さんで、表紙の写真に目がとまり、書き出し6行読んだところでレジ直行。
「セカンド・ショット」、角川文庫です。
こういう青空の表紙になぜか惹かれます〜。友人にそんなこと話したら、彼女も
表紙で本を選んでることが判明。もちろん、表紙がすべてではありませんが、
かなりの部分を占めてます。表紙がキライで、読まなかった本のことを考えると、
何か忘れ物をしている気分にもなるのですが・・。

9編の短編集の最初は『サドゥン・デス』。
中学生活最後の夏休みを工場のアルバイトで過ごすことになった少年たちのお話。
少年のひとりが、こんな夏休みだったよーって話してる感じで、ごくごく自然体です。
思いがけないことで、少年たちのアルバイトはわずか4日で終わるんですが、屈託の
ない少年の語りに、こっちも気軽に向き合えます。
そして、ラスト2行が、やさしく強く胸に響いて、少年をグッと印象づけます。

読み終えて、なつかしく思い出すのは、 山本文緒の『プレミアム・プールの日々』 。
(「お日さまのブランケット」収録、集英社文庫、2001.12.27記)
高校生最後の夏休みを、プールで監視員のアルバイトをした僕の思い出。

夏休み・・なつやすみ・・特別な時間だったと、気づいたのは、あとになってから。
遠くにある夏休みは、光を受けた水面の輝きに似て眩しいばかり。。笑

全然関係ないけど、ネットで注文していた「Dr. コトー診療所」(山田貴敏、小学館)
1〜10巻が、今日宅配で届きましたっ!
中島みゆきの『銀の龍の背にのって』が頭の中でリフレインしております。
その上、「TUG OF C&A 9月号」も到着! し、しあわせすぎる・・。


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