原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2006年07月24日(月) 悲しいよ>また戦争が

田中宇の国際ニュース解説「田中宇的妄想」もそれなりに信憑性はある(希望的観測も多く、それは外れてしまったりすることがあるけれど、気持ちや姿勢にはとても共感できる)を読んで……

イスラエルの逆上

……悲しい。

大戦争になる中東

ええっ!?!?!? ……タイトル読んだだけでビビってしまう。

……で、ちゃんと記事を読んだら。

--------------------------(以上7月24日に記す。以下、8月8日追記)


↑まで書いてから、更にいろんな記事を田中宇は矢継ぎ早に配信している。

戦争とマスコミ(7月25日)

更に

世界に嫌われたいイスラエル(7月27日)

大戦争になる中東(2)(8月1日)

……外れてほしい。「田中宇的モーソー、相変わらず大げさ(笑)」というように。

2006年07月13日(木) また田中宇的モーソー

田中宇のコック際ニュース解説北朝鮮ミサイル危機と日本(2006年7月11日)より。

(以下抜粋)--------------------------
……(記事の前半は省略しました)……

▼日本にほえさせて中国をけしかける

 国連での北朝鮮制裁案の審議は、中国政府を「早く6カ国協議を開かねば」
という気にさせている。アメリカは、日本の強硬姿勢を支持することで、中国
に6カ国協議の早期開催をけしかける戦略であると見ることができる。

 日本は、日米同盟の強化を願って、北朝鮮に対する強硬姿勢をとっているが、
この日本の姿勢を利用してアメリカは、日本の願いとは逆に、中国中心のアジ
ア諸国の自立した動きによって、朝鮮半島の問題を解決する新体制を作ろうと
している。中国の外交努力が成功したら、その後の朝鮮半島は、中国と韓国、
ロシア、北朝鮮という当事者間の話し合いで動いていくようになる。アメリカ
は、東アジアおける国際体制の多極化を容認する度合いを強める。日米同盟強
化のための日本の強行策は、結果的に、日米同盟の空洞化を進めることになり
かねない。

 このような展開を食い止めようと、日本が強硬姿勢を激化させたら、アメリ
カはそれを支持し続ける。たぶん最後まで、日本を制止するようなことはしな
い。アメリカのネオコンやタカ派は、日本の強硬姿勢を大歓迎するだろう。し
かし、そこには罠がある。

 アジア周辺諸国は、日本に対する批判的な姿勢を強め、日本抜きでアジアの
問題を解決していく体制を作るようになる。アメリカは、二枚舌的に、このア
ジア独自の問題解決体制に対して「アメリカの負担軽減になる」と言って歓迎
する姿勢を見せるだろう。

 そしてアメリカは、アジアが独自に問題を解決できるようになったところで、
アジアに対する影響力の行使を減らしていく。「これからもずっと日本の味方
です」と言いながら、静かに日本からも米軍を引き揚げる。窮した日本が「こ
れから日本はどうやって生きていけばいいのですか」とアメリカに相談すると
「中国や韓国と仲良くしたら良いのではないですか。中韓も、日本との関係強
化を望んでいるようですよ」と、おだやかに示唆される。私には、そのような
展開の可能性が、日々強まっているように見える。

▼イギリスやイスラエルの二の舞に?

 ブッシュ政権になってから、アメリカの覇権力を利用して自国の力を伸ばそ
うとした同盟国が、次々に似たようなやり方で弱体化させられている。イギリ
スやイスラエルがその例である。

 イギリスは911後、冷戦に似た長期の地政学的な対立として「テロ戦争」
を数十年続けることをアメリカと一緒に画策し、アメリカが単独でやろうとし
たイラク侵攻にもついていった。たが、アメリカはイラクの占領を泥沼化させ
てしまい、イギリスでは反米感情が強まって、ブレア政権は窮地に陥っている。
http://tanakanews.com/g0613UKUS.htm

 イスラエルも、テロ戦争の「キリスト・ユダヤ連合対イスラム世界」という
構図を利用し、イスラムのアラブ側を政権転覆によって無力化し、中東での力
を拡大しようとした。しかしこれも、アメリカが過激にやりすぎた結果、イス
ラム世界が反米・反イスラエルで結束する逆効果をもたらし、窮したイスラエ
ルは、パレスチナ占領地からの撤退という「縮小均衡」で逃れようとしたが、
困難に直面している。
http://tanakanews.com/f1108israel.htm

 イギリスやイスラエルは、ブッシュ政権の強硬姿勢を利用して自国を強化で
きると考えたのだろうが、ブッシュ政権は強硬姿勢をやりすぎて、世界中の
反米・非米の勢力を強化してしまい、自国と同盟国を弱体化している。日本も、
今はまだ、日米同盟で中朝露など対峙して勝てると考えている人が多いだろう
が、そのうちにイギリスやイスラエルと同様、ブッシュ政権の隠れ多極主義者
に足をすくわれかねない。

 日本が、自国に不利な結果を招きたくないと考えるなら、対米関係だけに賭
けず、オーストラリアやシンガポールのように、アメリカと、中国中心に自立
しつつあるアジアとの両方を向いた、両建ての戦略を採った方が良い。日本が
両建ての戦略を採っても、アメリカは十分容認してくれるはずである。両建て
の戦略を採る場合、北朝鮮の問題に対しては、6カ国協議の再開を最重視する
ことになるので、日本と中国の方針は、同じ方向性になる。
http://tanakanews.com/f1129japan.htm

--------------------------(以上抜粋)


まあ「田中宇的モーソー」と呼ばれるわけだけれど、わたしはあんがい似たような意見だったりする。(それもここでは何度も言ってるけど)
予測している部分はけっこうはずれるけど。

まあ、日本では政権与党がアメリカの軍事・外交・経済力を後ろ盾にして初めて成り立っている以上、対米従属がどんなにみっともない状態になってもやめられないだろう。
いくら殴られても逃げない「バタード・ウーマン」とすごくよく似ている。
与党が「どんなにひどい目にあっても別れられないほど好きなの」というのは勝手だけれど、同じ日本人だからといってわたしまで巻き込まないでほしい。

中露が提案した「柔らかい」国連決議案の方を、わたしは支持する。
少なくとも、どうやら米日の他には「国連憲章第7条に基づいた」などというきな臭いやり方を支持している国はないらしいし。

どうやら、日本国内では「軍備を持つべきだ」などという世論がそれなりに盛り上がっているらしいけれど、諸外国からは「あそこは軍備を持っていないから……(従来なら『ナメてかかっても平気』とか思われていたんだろうけど、今は)それにあわせたお付き合いをさせてもらおう」と思われているのでは?
日本と付き合うことで、諸外国は(戦争の可能性を考えない)「平和外交」を体験することができているのではないか。

「9条」を持つ日本国の存在そのものが「平和のアイコン」だったのだ。

それを、国際感覚に乏しい人々や、実はそれなりに国際感覚はあるんだけどその知識や判断力を「戦争すれば儲かる」方に使おうとしているインテリヤクザな人々が、「9条なんてやめちゃえー」と大声で騒ぐようになってしまい、

世界は固唾を飲んで待ち構えている……

日本が「素手じゃなくなった、喧嘩の相手にできる国」になるのを。

わたしは、ごめんだ。

喉元過ぎれば熱さ忘れる……戦争(=太平洋戦争まで)を直接知っている世代がほとんどいなくなったら、あっという間に「再軍備」だって。
呆れちゃう。

22世紀の人々が21世紀を振り返った時、「日本の変節は歴史の汚点だった」と言われないようにはできないのか。

今度アメリカにくっついて戦争に参加したら、その時には日本はまた「枢軸」だぞ。
今やアメリカ自身が「悪の枢軸」に成り果てているのだから。

……ああ、明日はそれどころじゃないのに、
なんでわたしはまたこんなくだらないモーソーに逃げ込んでるんだ。

2006年07月07日(金) 今日の「つぶやき系」

テポドンの件、マスメディアはこぞって「大本営発表」だよ……

引き合いに出されてる北朝鮮のテレビニュースの、アナウンサーが「形式的に感極まっている」みたいな言い方するのと、自分たちも実は五十歩百歩だって、気がつかないかなー。

北朝鮮の人たちだって、言えなくても「将軍様、あんなことしちゃっていいのかなー?」と思っている人は少なくないはず。

日本人にだって、「ミサイル飛ばしたって言ったって自国の領海内(と公海)だけなのに、なんでそんなに騒ぐかなー?」と思っている人もいるはずだけど、徐々にそういう意見が言いにくくなっていくような気がする。

ましてや、「北朝鮮のニュースで言ってることは全部が間違ってるわけじゃないような気がするよ?」なんて言える人は、今いるんだろうか。

「非国民!」と石を投げつけられるのが怖くて、少なくともメディアでそれを表明できる人はいないんじゃないか。

わたしは、はっきり言って「拉致問題」の時から辟易していた。
「めぐみ」さん?だったっけ、その人の消息について北朝鮮が言ってるのは事実でしかないんじゃないか?

それとも、北朝鮮に「実は虐待して殺しました」とでも言わせたいのか?
外交の場面でそんなこと自ら言う政府がどこにある?
それも、揚げ足とるのを待ち構えているような相手に向かって。

ほーーーーーーんとに、日本って相変わらずまともな外交ができない国。
たいていの国が「アメリカべったり」を止め始めているというのに、未だに「日米ラブラブ」を演じている。
あっちはこっちのこと、まじめに相手になんかしてないぞ。

北朝鮮が不可解なことする、っていうニュアンスの報道が日本ではよくされてるけど、きっと世界の半分以上の国で「日本が不可解なことをやっている」って言われてると思う。

「領土問題」なんて、何?
まともな解決策なんて全くないままに、ただ「返せ、返せ」と騒いでるだけ。
これじゃ物乞いや強請りたかりと変わらないよ。
北方領土だってトクトだって、もうあっちの人が住んでるんじゃん。
仮に「返還」してもらえたとして、そこに住んでるあっちの人たちはどうなるの?
こっちがそれをきちんと提示しなければ、あっちの政府が「自国民を見捨てるつもりか」とつるし上げを食らうだけだろうに、それに対する配慮もぜんぜんやりもしない。

はっきり言って「領土」なんてどうでもいいんだよ!
利用可能な面積の狭い国土に定員オーバーな人口の国民がひしめいてしまっているから、漠然と「もっと広い方がいい」と感じてる、その程度が日本の国民ていうか庶民ていうか民衆ていうか、日本人の考えの根拠でしょう。
昔、共産党まで含めて「北方領土は日本固有の領土」と大々的に呼ばわっているのを見て、日本人の、いやもしかしたら人間の最低のさもしさに、気持ち悪くなったことがあるのを、つい思い出してしまう。

むしろ、領土をきっかけにして相手国と交流を深められないのか。
北方領土返還の見返りに、シベリア資源開発に大盤振る舞いの協力を惜しまない、とかいう姿勢を示す、とか。
(いやある程度はやってるのかもしれないけれど、じょうずにアピールしながらやらないから国民にはぜんぜん見えてこないじゃん!で、結局「返せ〜、返せ〜」とおねだりする状態からぜんぜん育つことができない)

なんで日本人は「領土問題」になると極端に感情的な反応しかできないのか。
困ったものだ。

拉致問題にしてもミサイル事件にしても、アメリカに乗せられた北朝鮮の挑発に乗ってどうする。
まさに思う壺じゃないか。

もしかしたら「拉致問題」は、(こういうところばっかり)上手に姿を変えた「レッド・パージ」だったりして?
これは国内問題だからなー。
日本政府は、国民をうまいこと「飼い殺し」にしておく術だけは長けてるからなー。(since 鎌倉時代ぐらいから?) 「内弁慶政府」だよね。

それにしても、外交的にはみっともないなー。
ミサイルを本当に発射させちゃうような破局を迎えることがないように、予防線張っておかなけりゃ、だめじゃん。
(アメリカにいーよーに弄ばれてるから、今回も予防線どころじゃなかったんだろうね、きっと)

あー恥ずかしい。情けない。
こうして日本は、韓国に、それから北朝鮮にも抜かれて落ち目になっていくのね。
もう、ニュース見るの、嫌だ……




……はっ!!
しまった。
「ニュース見るの嫌だ」と言ってたら、必要な情報まで得られなくなってしまうじゃないか!

今まである程度「世の中は自分が思ったとおりに動いていく」と思えていたのは、ニュースなどで短期的な世の中の流れがきっちり把握できていたからだ。
これこれの出来事がどこそこであった、誰々が何をした、つかまった、何々の作物が豊作だった、不作だった、……それらの一つ一つが、「じゃあその次に何が起きるのか」を予測するための材料になっていた。

だからこそ、世の中の動きに対して必要以上に落胆したり驚愕したりすることがなかったのだ、今までは。

あーどうしよう、なんだかもうよくわからなくなってしまっている。
「情勢音痴」っていう感じ?

それはやばいかも。
見たくも無い「大本営発表」にイライラするのは少しがまんして、必要な情報は取り込むようにしなくちゃ。


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