ニューヨーク俳優修行日記
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2003年05月30日(金)

倫敦


冗談で考えていたロンドン行きが
本当になった。
来週の月曜日にはチケットを買う。
ロンドン、ロンドン、愉快なロンドンだ。

舞台は相変わらず。
今日は金曜日なのにお客が少ない。
気にしてはいけないことはわかっている。
でも、まさにI Can't Help Itといった感じだ。
客がほしい。
それだけをひたすら祈る。
本来舞台に立てるだけでも喜ぶべきこと、
でも、やっぱり、ねえ。
あと8ステ。出来ることなら満席でやりたい。

先週からの新しい仕事場。
仕事の内容はただただデータ入力。
でも、マネージャーということになっているので
時給はあがった。
場所はウォールストリート。
オフィスの窓からは自由の女神が見える。
明日の朝はあの近くをスタッテンアイランドフェリーに
揺られて学校に行く。
子供に演劇教えに行く。
楽しいけど、朝が早すぎる仕事だ。
それにしても、最近、なんだかよく働いている。
僕にしてはということ。

静かな一週間。
昼間は仕事、夜は舞台の日々。
オーディションも一つしかなかった。

疲れているので、なぜだけ気分だけはハイだ。
考えるスピードがタイプに追いついていない。
俳句でも読みたい気分だ。読まないけど。

2003年05月28日(水)

目指せロンドン


急に7月にロンドンに行く事に。
今、日本でやっているシアターコンプリシテの新作
象消滅を観るためだ。
ついでにウィンブルドンも見れたら良いなあと考えている。
3泊4日で690ドル。
結構するけど、どうしても、芝居が観たいので
行くにした。こうして借金が増えていくわけだ。


2003年05月25日(日)

休日


凄く久しぶりに1日完全休日。
とは言え、洗濯して、部屋の掃除をしたら
夕方。しかも、曇天。結局、どこにも行かずに
家にいる事になった。

仕方がないのでせめて美味しいものを食べようと
スーパーで買い物。
スペアリブと大アサリ、にんじんのグラッセと
ほうれん草。カロリー高過ぎだ。
なぜか異常な程に食欲がある。

舞台の方はかなり安定している。
ただし、重要なセットの一部が未だに
機能していないので、凄く残念だ。

今日は1日グ−タラに過ごす事に決定。

2003年05月23日(金)

お客がほしい


今日は金曜日。
げつようびは祝日なので3連休の初日。
しかも、小雨が降り、気温は冬みたい。
おかげでお客が少ない。
もっと客がほしい。

昨日から新しい派遣先で仕事を始めた。
ウォール街にある弁護士事務所。
仕事の内容は単なるデータエントリー。
でも時給は倍になったのでうれしい。
オーディションに行くといって
気軽に抜けれないのが問題だけど。

広告のオーディションと、テレビのコマーシャル
のオーディション。

今日の舞台には何にかの友人が観に来てくれた。
相方も2度目の観劇。
疲れた。



2003年05月19日(月)

3日目


今日の出来はまずまず。
相変わらず、台詞を間違えたけど、
それほど慌てずに処理できた。

相方とその友人、昼間のバイト先の人々も
観に来てくれて、劇場はほぼ満席。
芝居はかなりよい出来だったけれど、
終わる直前の独白部分で一人の役者が
今までしたことのない芝居をした。
つまり、演出家と相談して決めた段取りを
守らなかったわけだ。

役者としては時には気持ちが入りすぎて
芝居が変わることもあるので、僕は気にはしなかった。
しかし、終演後、演出家は嵐のように
ドレスルームに駆け込み、その役者と話していた。
彼女にしてみれば、信じられない行為だったらしい。
これで今後の雰囲気が悪くなるのは必死、
やっと気が乗ってきたのに、かなり残念だ。
事なかれ主義、根性なしである僕としては
うまく話がまとまってくれることを祈るばかりだ。
まあ、正直、今回に関してはその役者が
悪かったといわざるを得ない。

さて、こちらの舞台では、新聞、雑誌に載る批評
は芝居の成功に大きな影響を持つ。
約三週間の公演なので、最初の週に批評家を呼んで
次の週には記事を掲載、それが好意的なものであれば
観客数はぐんと増える。
昨日までは、プレビューだったので
プレスは一切なし、この水曜日には
いよいよ批評も招待される。

以前にも書いたけど、NY TIMESに記事が載ることは
ある種のステイタスだ。しかも、それがよい物であれば
その効果は絶大。まあ、このシステムはよい点もあり、
悪い点もある。批評家が気に入らなければ、
たとえブロードウェイのショウでも2週間で
閉まってしまうこともある。
たとえそれがすばらしい舞台であってもだ。

今日はこれからCMの撮影。
なんと、Tavern On The Greenでの撮影らしい。
このレストランはセントラルパークにある高級レストラン。
ついでに食事もくれないかなあ。

2003年05月18日(日)

初日


初日はぼろぼろだった。
セリフはとちるし、気持ちはどこかよそへ行って
いるし、とにかく最低の出来だ。
でも、まあ、はたから観たら、どうなのかは
判らないけど、個人的には最低。

とにかく、失敗する事ばかりを恐れて、
全然楽しめていない。
一体何のために芝居をしているのやら。

二日目随分ましになった。
でも、お客は何と一人きり。
今までで最低の記録です。

これを読んでいる人でこちらに知り合いのいる人、
是非、この芝居をすすめて下さい。
Portrait (with horse and others)

At HERE ART CENTER (in SOHO)
http://www.here.org

詳しくは劇団のページにも載っています。
http://www.collisiontheory.org

芝居自体はかなり良いものになっているはず。
僕の出来も明日には良くなっている。



2003年05月17日(土)

祝組合


そんなわけで、仕事が決定。
撮影は火曜日だ。
なんと現在舞台で競演している日本人俳優と
このコマーシャルでも一緒に出演することに。

ドレスリハのできは最低だった。
もうとにかく疲れている。

今朝は朝から教えて、今日は夜が初日。
今から昼寝して、気合を入れなおす予定。



2003年05月16日(金)

2日目


二日目も無事に終了。
朝から一度目のテクニカルな通し稽古。
音響、照明のきっかけを確認。
夜にはもう一度、通し。
まずまずの出来。

明日はいよいよ、ドレスリハーサル。
写真撮影もある。
少しはお客が来る予定だ。

今日はマネージャーから電話で、
昨日の仕事で僕がホールドになっているらしい。
前にも書いたように、実際に決まるまで
わからないけど、決まればとてもうれしい。
これは組合の仕事なので、取れればめでたく、組合加入。
とはいえ、1200ドルもの初回参加費、
そして、毎年の組合費は結構な額になる。
でも、組合になると同じエキストラでも
一日、125ドル、非組合員は75ドル。
プリンシパル(せりふのあるメイン)なら
一日500ドルぐらい。
だからなんとしてもSAG(SCREEN ACTORS Guild)
には参加したいところだ。




2003年05月15日(木)

テック一日目


テック初日。
にもかかわらず、今日はコマーシャルの2次審査。
しかも、40分のはずが2時間もかかり、
おかげで、テックに一時間参加出来なかった。

これで仕事が取れれば言うことないけど。

テックのほうはそれでも無事に終わり、今日は早め
帰れた。そして、今はこちらで毎週やってる
北の国からを見ている。今は95年編。
宮沢りえが出ている。
なんとなく見てしまう。
これを見てると人間はだらしないけど、
底の方ではやっぱりいいものなのかなあ
と思う。やっぱり世の中うまく行かない時も
あるよな。

明日も朝から劇場へ行く。
いよいよ本番まであと2日。
しかも、土曜日は学校初日でもある。
いったいどうやって時間を作るのか?
こんな日記書いてないで仕事をしろよ、仕事を。


2003年05月14日(水)

忙しい一日


今日から劇場入りだ。
というわけで、仕事も休んでいる。
おかげでお金がないのは痛いけど、
まあ、これはしょうがない。
明日からは一日劇場で照明のきっかけあわせ、
音響のきっかけあわせに入る。
今回は役者全員がマイクを使うので
なかなか大変そうだ。しかも、バンドもいるし。

今日は午後はのんびりするはずが、仕事の打ち合わせ、
スピーチのレッスン、ビラまきとさまざまなお使い、
とまあ忙しかった。
今日は自分のヘッドショットを追加で注文してきた。
ヘッドショットは何か見たい人は僕のサイトを見てください。
要は営業用の写真、プロマイドです。
これは割りと高いもので、200枚で180ドル。
たいてい、オーディションに行くたびに一枚使うから
結構な数が必要となる。

実は先日、僕は大量のメールをエージェントに送っている。
しめて、80枚。
内訳は履歴書と写真、そして、舞台への招待状。
定期的にこういったメーリングをすることで
エージェントに自分の芝居を見に来てもらったり、
面接をしてもらい、コネクションを作る。

今日、早速その成果があって、
オーディションがひとつ、コマーシャルのエキストラの
仕事がひとつ。どちらも丁寧にお断りする。

そして、先日行ったオーディションのコールバックが
入った。なんと今一緒に芝居をしている日本人の俳優と
一緒だ。
二人一緒に稽古を抜けるので演出家はぷんぷんしている。
でもこれは大きな仕事なので行かねばならない。
組合の仕事なのでこれが取れれば僕も組合に入れる
チャンスがある。
取れるといいなあ。

土曜日から教えるクラスの打ち合わせがあった。
基本的には何をやってもいいらしい。
時給65ドルの仕事だ。一回3時間。うれしい。

2003年05月09日(金)

撮影


広告の仕事は実際に取引場でだった。
NY MERCHATILE EXCHANGE。
巨大なスクリーンに移される先物の値段、
床に散らばるメモ用紙。
なかなかできない経験で楽しかった。

2003年05月08日(木)

仕事


久しぶりの広告の仕事。
撮影は明日だ。
役柄は証券場のトレイナー。
とあるコンピューター会社の広告。
1日だけの撮影だけど、広告にしてはギャラが低い。
でも、仕事は仕事。それに広告はやっぱり楽だ。

稽古はあといよいよ1日を残すだけ。
来週が劇場入りだ。
しかも、来週の土曜日には演劇を子供に教える仕事も
入った。ちょっと臨時収入が続いて嬉しい。

広告の仕事は通常二ヶ月から3ヶ月ぐらい経たないと
ギャラが来ないらしいので、今すぐリッチになるわけじゃないけど。
7月にやる舞台の方も、動き出して来たので
又少し忙しくなりそうだ。
貧乏隙なしとは良く言ったもの。

舞台の方は来週の土曜日から6月7日まで3週間。
火曜日のよる以外は毎日ある。
体力勝負。

2003年05月04日(日)

子供


友人カップルと彼等の子供と一緒にブランチ。
子供はまだ8ヶ月。

この二人はまだ結婚していない。
二人とも演劇学校での同級生。
もともと僕は奥さんの方と仲が良い。
今でもやはりそうだ。
当時はほんわりと恋心なんかも抱いていた。
見事にふられたけど。
その当時彼女はデンマークに彼を残して
ニューヨークに来ていた。
随分長い間つきあっていたらしいけど、
二年目が終わる頃には、今のアメリカ人の彼と
一緒になっていた。

そのデンマーク人の彼とは結婚の話も出ていたのにだ。
しかも、その彼は今やデンマークのやり手プロデューサー。
世の中うまく行かないものだ。

未だに結婚していないこの二人は
現在大きな分岐点に来ているらしい。
彼女はデンマークに帰りたいけど、
彼はロスで自分を試してみたい。
彼女はデンマークとアメリカの往復には疲れたので
デンマークで落ち着く予定だ。
彼も取りあえずデンマークに行って
考えるらしい。
一体どうなってしまうのやら。
二人の幸せを祈るばかりだ。

今日の稽古の出来は最低。
疲れていて集中力がない。
一度しっかリ台本をおさらいするべし。




2003年05月03日(土)




あっという間に一週間が終わった。
実はこれ金曜の夜に書いている。

今日は友人と夕食を食べ、
ボーンアイデンティティーを再びdvdで観た。
明日は元同級生のカップルとブランチ。

さて、僕は友人と一体何を話すのか?
下らない事を話している。
演劇論なんてほとんど語らないし、
人生についても、大して深くは語らない。
所謂おしゃべりだ。
でも、別に物足りないとは考えていない。
まあ、その一方でもっと熱く何かを語りたい自分もいる
訳だけど、何を語りたいのかふと考え込んでしまう。
そう考えると割とぼーっと、漠然と生きている自分が判る。
こんな事で良いのか?
とつらつら考えながら、ニューヨークでの夜はふけるわけだ。
自分のことは語るのはどうも苦手だ。




2003年05月02日(金)

仕事?


広告の仕事が入るかも知れない。
ホールドになっているらしい。
マネージャによるとかなりの確率で
取れるはずだと。
前も同じ事を行っていて取れなかったので
期待をせずに待つ事にする。

通し稽古は順調に行っている。
流れ自体は大体つかめたので
あとはもっと作品を掘り下げていく作業。
そして、僕の場合は発音をはっきりさせる事。
これは、気を抜くとすぐに雑になってしまうからだ。
僕にとって英語でしゃべると言う事は
かなり筋トレに近いものがある。
とにかく身体に覚えさせる事。
本番中はどうせ頭がぶっとんでいるので
身体が覚えている事しか出来ない。

けっこう良いショウになって来ているのではないでしょうか?
僕にしては珍しく余裕をかましているから
要注意ではあるけれど。

昼間の仕事も新たな局面を迎えている。
小さな会社ではあるけれど、少しずつ仕事が
増えている。月曜日にも新しい仕事の面接。
まさか、こういう仕事(弁護士事務所)に自分が
足を踏み入れとは意外だ。



      

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