ニューヨーク俳優修行日記
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2003年01月30日(木)

お仕事


昨日はテレビの撮影で1日潰れた。
こう書くと聞こえがいいけど、
アンダーファイブといわれる、エキストラに毛の生えたような
役柄。つまり台詞が5行以下ということです。
にもかかわらず、一日中拘束された。
ペイは約250ドル。

撮影自体は結構楽しかった。
ハッキリいってドリフのコントのような内容。
それでもカメラの前で演技すること
モニターを通して演技を見ることは勉強になる。
あんな馬鹿げたものでもかなりの時間と人件費がかかっている。

コントのライターは29歳のガリガリのお兄ちゃん。
目をぎょろぎょろさせた彼は?テイクあるたびに
新しい台詞や設定を思い付いているようで
その場でどんどん変わっていく。
そのスピード感が気持ちよかった。

一応、ゴジラのパロディーということで
キャストは全員日本人が良かったらしいけど、
半分以上は中国人。
しかも、英語もしゃべらない。
終いには、中国語で叫んでいるシーンもあって
こんなんでいいのかよ、といった感じだった。

僕は一応自分用の待ち合い室があって
1日ぼーっというか退屈して過ごした。

今日は朝から仕事。
なんとこのサイトを読んでいる人から
翻訳の依頼があった。
ただ、締め切りが近いのと、自分の仕事と雑用に
追われているため、断らざるを得ない状況に。
また、懲りずに連絡くださいね。

今日は金もないのに外食。
しかも寿司。
何だかだらけている。

来週はCMの二次審査がある。
前回は惜しかったので今回はとれると嬉しい。
何だか、スムースな2003年か?

宮沢章夫、サーチエンジンシステムクラッシュ
を読みはじめた。そして、ジョージオーウェルの1984年。

アメリカでは戦争がみじかになって来た。
一体どうなるのか?
国民の半数が半対している戦争、世界の半分以上が
反対している戦争を始めて一体どうするというのか?
こちらではデモ参加の呼び掛けが盛んになっている。



2003年01月28日(火)

模倣犯


ダメでした。
どうしようもなくつまらなかった。
頭でっかちなださい映画。
この週末に見たほかの映画とくらべると
どうしようもなかった。
役者も山崎努ぐらいで
主演の二人はちょっと勘弁してほしかった。
難しい映画だけどね。

さて、月曜日。
広告のオーディション。
手ごたえない。
明日はテレビの仕事のはずが
未だに連絡無し。
衣装からは連絡あったけど
何時から仕事かは分からず。
どうなるのだろうか?

5時半まで働いて6時半から稽古。
疲れてる。

帰宅後、サケとマッシュルームのソテーと
湯でにんじんとワカメスープ。
時間がないにのに自炊が必要な程の貧乏。

疲れてるなあ。

さて、もうじき何とカウンターが一万に届こうとしている。
有り難いことです。


2003年01月27日(月)

スーパーボール


今日はスーパーボールがやっている。
僕は全然興味ないけど、
見に来ないかという友人の誘いにのってこれから見に行く。
実は別の友人がコマーシャルにでているからだ。

このスーパーボールの放映枠のコマーシャルは
飛んでもない値段で売られている。
当然各社何とか視聴者の気を引こうとCMを作ってくる。
そんなわけで、多くのひとにとってこれは大イベントらしい。

でも、こちらのコマーシャルは泣きたくなるくらい
面白くない。これはもう本当につまらない。

久しぶりに休日、のような気がする。
部屋中を掃除した。
エアコンを窓からはずした。

今日は昼食にバナナパンケーキ。
いわゆるブランチ。(ブレックファストランチ)

夜は塩さけ。にんじんとインゲンの塩茹で。
納豆。ワカメスープ。

この週末はビデオをたくさん見た。
GO.
突入あさま山荘。
About Boy
模倣犯(これから見る予定)




2003年01月24日(金)

世間は狭い


今、いっしょに働いている人が
相方の元同僚であることが判明。
世の中は狭い。人の悪口はいえない。ほんとに。

月曜日にはその人の働いていた会社、
つまり、僕の相方が働いている会社のためのオーディション。
しかも、その企画は彼女(相方)が担当なので
決まれば初の共演。決まると良いなあ。

その相方は今日から2週間、国へ帰る。
久しぶりのシングルライフだ。
えー、暇な人は飲みに行きましょう、とみんなに声を
かけている。これを読んでいて、暇な人で
たまたまこの時期NYにいる人は教えてください。
何処へでも遊びに行きます。(いないよな)

この期間を使って、映画、舞台を観まくる予定。
先立つものがあればの話だけど。
一気に日本映画を観ることには間違いない。

仕事は順調。退屈。
オーディションなし。

昨夜はいかの姿焼き、カボチャ、納豆
とり唐、卵焼き、スープ。
自炊は良いねえ。

2003年01月22日(水)

二日目


女性の園での生活も今日で二日目。
なかなか快適。
真面目に仕事しているけどね。
まあ、時給が前よりも良いから、稼げるだけ稼ぐ。
それに簡単な事務仕事はこつさえ分かれば
時間が経つのも早い。

今日は広告のオーディション。
ポラロイド二枚だけなのに30分も待たされた。
おかげで仕事に遅刻する。

先週の土曜日で舞台が終わり
時間が出来たはずなのに、つい家ではだらだらしてしまう。
ジムにいったけど、あまりに人が多いので
家にかえって晩飯を作った。

きゅうりとワカメの酢の物。カボチャの煮物。
ほうれん草のお浸し。切り干しダイコンの煮物。
味噌汁。まぐろとたこの刺身。
暇にまかせて作り過ぎた。

ダンスの作品をやってみないかと知り合いから
誘われるも、日程の都合がつきそうにない。

今日も相変わらず、氷点下だ。

2003年01月21日(火)

ニューヨーク


ニューヨークといえば、いろいろ有名なものがあるけど
いわゆるニューヨ−カーという概念もその一つ。
確かに、西海岸の人たちとは随分感じが違う。
英語では西海岸の人の事をレイドバックという。
メロー、いまいち、良い日本語が思い付かないけど
つまり、余りあくせくしてないって事かな。

さて、ニューヨ−カーで有名なのはウッディアレン。
久しぶりに彼の映画をみた。
アニ−ホール。彼が一躍有名になった作品らしい。
約30年前の映画だけど、彼は今と変わらない
アレン調だ。僕にとっては少々うるさい。
でも、ダイアンキートンに魅せられて、
最後までみてしまった。

今日は派遣の仕事始め。
10人の女性に囲まれながらの仕事。
中にはなかなか可愛い人もいたけど、
これでは余り楽しくないね。
なんたって男ひとりだもんな。

今日もオーディションはなし。
テレビの話は一体どうなったのだろう。
今さらキャンセルなんて嫌だよな。

これから3月までは静かに過ごす。予定。


2003年01月20日(月)

Jennie Richie


というタイトルの芝居を観た。
ヘンリードジャーというアーティストについての作品。
彼はビルの掃除人の仕事をしながら、
長い年月をかけて1万ページ近い小説を書いた。
そこには彼のイラストもついている。
彼の作品は彼が死ぬまで発見されず、
彼の死後にビルのオーナーによって発見された。
彼はいわゆる精神障害を持っていた。

今、彼の作品はアートとして売られているらしい。

こういう精神障害がある芸術家を
Outsider Artistというらしい。

舞台はフィルムを大量に使った美しいものだったけど
一生を自室で黙々と執筆活動に費やした男の情念は
そこにはなかった。何だかインテリの白人が
自分の寛容さを示すために作ったんじゃないかと
いうにおいもした。実際、観客はマンハッタンの
インテリみたいな感じだった。
僕もそこにいたわけだけど、何だかなあ、という感想。

ヘンリーは多分それを誰の為でもなく、
純粋に自分の為だけに書き、それを発表することなんて
考えていなかったかも。彼はとても寂しくて
そこに逃げずにいられなかった。
それを新進の芸術家が作品にする。
凄い温度差があるように思う。

明日からは又以前の弁護士事務所で仕事。
当面は真面目に働くことのなる。
お金が必要だし。

ニューヨークは信じられないぐらい寒い。
最高気温が氷点下二度とかの世界だ。
マフラーと手袋無しでは生活不可だね、これは。

今日はキング牧師の日。
公共施設はお休み。
オーディションもなし。

でも、会社もあったし、稽古もあった。



2003年01月17日(金)

仕事


今働いている翻訳の会社に大きな仕事が入った。
おかげで二月は働けるだけ働くことになりそうだ。

そんなわけで土曜のオーディションはキャンセルする。
何だかなあ、とも思うが、3月からの舞台に備えるためには
仕方がない。

宮沢章夫のサイトを読んでいる。
もうすぐ本番らしい。
凄いなあと思う。

雑誌relaxを買った。
インタビュー特集だ。

明日はいよいよこの舞台最後の日だ。
長かったような短かったような。
とても楽しかったことには間違いない。
これが縁で何かがうまれることを祈る。

何だか考えがまとまらない日だ。

2003年01月15日(水)

ハーシーズ


1日だけのバイト。
ハーシーズのプロモ。
ヴァレンタインズデーにちなんだ懸賞とチョコを街角
で配った。氷点下の中で。
しかも、ピンクのつなぎを着て、キューピットの翼を
背中にしょって、ハーシーズチョコの帽子をかぶって。
すげ−恥ずかしいと思う人もいるかも知れないけど、
これが結構楽しかった。

ハーシーズは日本でも有名なのかな?
こちらではチョコレートの代名詞のようなものです。

昨日は広告のオーディション。
明日はフジテレビのCMのオーディション。
そして、ケーブルテレビのオーディション。
土曜日にはコロンビア大学の舞台のオーディション。

そして、知り合いから舞台に出ないかというお誘いが二つ。

おいおい、一体どうなってしまったんだ。


2003年01月14日(火)

久々の仕事


テレビの仕事が決まった。
といっても台詞は一行。
しかも、コメディーショウのコントの一部。
別に何でもいいけどね、お金もらえるなら。
仕事初め。

ゴジラのパロディーで、僕はそれを見て驚く通行人1。
1日の撮影で約250ドル。
撮影はまだ先だけど、土曜日に連絡があった。
でも、マネージャーからは未だに連絡がない。
実は間違いだったなんて事にならないといいけど。

去年は3回くらいホールドされて、キャンセルされた。
オーディションに落ちるよりも答える。
だって、すぐそこにあったのにと思ってしまうから。

ちなみにこれはよくある事らしい。

今日は去年やった舞台のビデオと写真をもらった。
共演者ともあった。
みんな中々頑張っているようだ。

”Catch me if you can”
”Focus”
”What time is it there”

映画を三本見た。キャッチミーはスピルバーグの新作。
とても良かった。
良く出来たエンターテーメント。

”フォ−カス”は今のアメリカそのままのような気がする。
というか、この社会はいつもこうなのか?
見ていて、非常にむかついた。
映画はとても良いです。つまり、よい映画だったので
とても共感できたということです。

”パリは何時?(かってに訳しました)”
台湾映画でこれも又良かった。
珍しく、良い映画が続いた。

フォーカスとパリはDVDで観た。


2003年01月13日(月)

APAP


ショウケース終了。
会議の名前はAPAPでした。
とても疲れたけど、無事に終了。
待ち合い室はダンサーでうめ尽くされ
きれいなお姉さんが平気でトップレスで着替えているので
本番前に赤面してしまった。

ふー。

2003年01月09日(木)

ジョン


マルコビッチの穴の監督と脚本家による新作、
アダプテーションがこちらではやっている。

この映画もぶっ飛んでいて良いです。
前作程ではないけど。

今年は久しぶりに見たくなるような映画多い。
今はオスカー争いの初期段階なので
どの会社も必死で宣伝している。

スコセッシの新作、スピルバーグ、アワーズ
(ビリ−エリオットの監督の新作、彼は今僕のでている
舞台の演出家でもある。ちょっと自慢げ)
後はジャックニコルソンの新作。
彼はやっぱり凄い。

先日、恋愛小説家(ひでえ訳)を久しぶり見て
余りの彼のよさに泣いてしまった。


2003年01月08日(水)

APAC


先日書いた見本市の名前はAPACといいます。
これは実はダンスの見本市なのだけど
うちの劇団は動きが多いので、ここに入っています。

というか、この会合用に僕らの所属している
PENTACLEというダンス団体のエージェントが
業界用のショウをする。というのが一番正確か。

とにかく、全米のバイヤーがAPACにやって来て
くるのでそれを当て込んで、それに合わせてショウをするわけ。

ショウといってもそれぞれは15分。
全部で16の団体が出る。
僕ら意外は全員ダンサーらしい。

ダンサーって割と見るとすぐに分かる。
何というか身体に線が通っているみたい。
そんな人たちに囲まれていると
自分のからだが貧相に見えてくる。

だからでもないけど、最近は真面目にジムにいっている。

ところで、以前にやった作品をもう一度やるのは
不思議な感じです。
何だか、思い出をもう一度繰り返しているみたい。
というか、前回の公演中に感じたものは
ある意味で自分自身の記憶としてあるわけで
役の記憶と自分の記憶が妙に混じりあって
楽しいです。

今、誤変換で役が訳とでてしまったけど、
でも実際役を訳すんだよね、僕らは。
などとアホなことを考える。


2003年01月07日(火)

働く役者


このところ毎日翻訳の仕事をしている。
おかげでここに書いてる時間がない。
時給10ドルじゃ、限界があるよな。

さて、舞台は延長されたものの、残すところは後10日。
やっと終わるというのが正直な感想。

時々、こちらではオフで流行った芝居が
ブロードウェイに行くことがある。
去年はフィオナショウのメディアや
トップドッグ/アンダードッグがそのケースだ。

でも、この芝居は多分そうはならない。
テーマがあまりに重すぎるだろう。
密かにもしそうなったら、僕らはどうなるのだろうと
考えたこともあったけど、どうやらその心配も無さそうだ。

今週は日曜日の芸術見本市でのショウケースの稽古。
去年もやったけど、今年も再びやる。
できればこれで仕事がくるといいけど。

それにしても80分の芝居を10分でまとめるのは
難しい。もともと訳の分からない話がさらに??だ。
この公演はシティーセンターである。
といっても、メインステージではないけど。
この公演には全米の興行主、劇場主がやってくる。
誰か僕らを呼んでくれ。

ちなみにツアーが決まった場合の役者の週給は
500ドルとのことだ。
結構きついよな。

2003年01月03日(金)

社会復帰


3が日の無いこちらでは2日から仕事です。
今日も仕事。
昨日は初舞台。
土曜日には初授業。
日曜日には初稽古。
そう言えば初?はまだだ。

NYは今日は雪。
今年は割とよく雪が降る。
前にも書いたけど、米国人は傘をささない人が多い。
70ぐらいのおばあちゃんも
雨・雪の中ぼうしとコートで歩いている。

雪の時も結構ささない。
なんだか雪にまみれて歩いている人たちは
世界の終わりの獣たちのようだと今ちょっと思った。



2003年01月01日(水)

新年あけちゃいます


これを書いている時点では、まだ31日の午後。
いよいよ今年も終わりだよ。
来年は一体どんな年になるのか?
余り予測が出来ないけど、いい方に変化をさせる予定。

取りあえずは年明けのショーケース、
そして5月の本公演をきっちりとやる。
そして、その他諸々は不言実行、もしく有言なお実行。
まあ、結果オーライ。

ニューヨークといえば
タイムズスクウェアのカウントダウンが有名だけど
僕は一度もいったことがない。
それはもう飛んでもない人込みです。

こちらでは年越しはパーティしている人が多いかな。
日本のような厳かな感じはない。
僕は日本スタイルの方がすきです。
まあ、友だち少ないし、静かに過ごした方がしっくりくるね。

このニューイヤーパーティの寂しさはいくつかの映画でも
描かれています。例えば恋人の季節とか。
一緒にパーティーに行く相手がいないと結構くると思う。

僕は幸い相方がいるので、今日はこれからお出かけ。

又さん(くん?)、そしてこれ読んでる人へ
今年はお世話になりました。
来年もよろしく。
お互いよい年にいましょう。
Never Give up, 
Never Surrender!


      

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