甘い煙
頭出し巻戻し早送り


2016年06月30日(木)

一昨日。
あのひとと朝の電車で会えた。
話しかけてもらえた日。

昨日。
席が遠くて全く接触できなかった。
物理的距離が遠いと、本当に何もできない。
そこではっと気づいたこと。

やっと会えて、更に話しかけてもらえて、ものすごく幸せだったけど、次につながる話をしないと、今の距離感はずっと変わらないんだ…!

気づいていたはずなのに、すっかり抜けていた。嬉しすぎて。不意打ちすぎて。
ということで、次に話せるときがきたら、ごはんか飲みに誘ってみよう。
彼女か奥さんはいない気がするから、確認はあとでいいや。万一後からいることがわかったら、涙を飲んで諦める。

思い返すと、ことごとく私、喋り過ぎ。今までも自覚はあったものの、もしあのひとが何か私に話したいと思っていても、話す流れをつくれないであろう話しっぷり。
もったいないことをしていた、かも。
あのひととある程度一緒にいられる時間があるよ、とわかる状態だったら、もっと落ち着けると思う。飲みに行く約束をするとか、できれば。たぶん。

今日は、あのひとが休み。明日は、私が休み。
週末にきっとまた会える。
がんばる。





2016年06月28日(火) 1か月ぶりに

今朝は雨。
いつもの電車に乗って会社に向かう。
電車は普段よりも混んでいて、始発の駅や途中の駅で時々少し長めに停車しながら進んでいた。

会社のある駅に着いて、降車の列が動くのを待っていたとき、左側の二の腕を軽くとんとんとされた。
ん?とそちらを向くと、
あのひとが、
いた。

いたの。


ごくごく微かな笑みを含んだような、無表情に近いような顔で。
目線がばちっとかみ合った。

「おかえりなさい!」と、いちばん最初に言いたかった言葉を言えた。
自分がどんな表情をしていたか覚えていないけれど、嬉しさはダイレクトに伝わったかな。

話をしながら、エレベーターに乗って、ロッカー室に向かう。
いまの私にとってはいっぱい話せたけれど、もっとたくさん話したいよ。
ものすごく限られた時間だと思うと、つい喋ったり質問したりしてしまうから、もっと彼のペースも感じながら言葉を交わしたい。

嬉しくて嬉しくて幸せで、緩む頬を引き締めるのが一日中大変だった。
だって嬉しすぎる。あのひとが私に気づいてあのひとから話しかけてくれたんだよ。
嬉しい。好きがあふれそう。口をついて出てしまいそう。

いつもは自転車のあのひとも、雨の日は電車かな、同じ電車になることもあったりするのかな、と考えたことはあった。
でも、あまり現実味を持たせずに夢想していたし、いつ戻ってくるかわからないので「きっと今日戻ってくる!」という期待はうっすらに止めておいているときだった。

嬉しい。幸せ。
あのひとが行動してくれたから、私も頑張る。






毎朝雨でもいいな。



2016年06月25日(土) timing

最近の本筋から逸れて、少し前の話。

あの子は、ものすごく処女性を求める子だった。
あと、高校生みたいにまっすぐだった。思考の深浅も、欲望も。
かわいかったけれど、アンバランスなところがこわかった。
とても優しかったし、彼なりに努力してくれて好ましく感じることもあったけれど、時に自分を殺して抑圧しているのが透けて見えていたから。
私が彼の思っている枠内に収まってうまくいっている間は穏やかかもしれないけれど、破綻は目に見えていた。彼が私を自分のいいように捉えていたから。見たいところしか見ていなかったし、好きに私の形を変えていたから。
そこをはみ出して、彼の抑圧が解かれて噴き出したら、どうなるのか想像がつかなかった。

かわいかったし、想われて嬉しかったし、楽しい時もあったし、ドキドキしたし、先に進みたかったけれど、考えれば考えるほど、何もせずにごめんなさいを告げたことは間違いなく最良の選択だったと思う。
渦中にいた時も、それがいちばんいいと頭ではわかっていたけれど、そうするのは無理だと思っていた。近づきたい気持ちの強さと、道ができてしまったことに責任のようなものを感じていたことから。

それなのに現実にすることができたのは、あのひとと話せたからなんだ。
話せたタイミングが、決意して実行するのに直結するタイミングだった。
頭の中で、あの子を断ち切ることと直接明確につなげていたわけではないけれど、あの日、あのひとと話したいと、強く強く思っていた。


隠そうか言ってもいいか迷う過去はない方がいい。
良かった。




2016年06月12日(日) 目を合わせる。

もう少しで3週間。
もう少しで3週間。

あのひとがいない生活に慣れてきた。
その反面、あのひとが戻ってくると思うとドキドキする。
その…久しぶりに顔を合わせる照れとか。
うっすらつながりかけていた(気がする)細い糸が切れてしまっていないかとか。

意識しすぎで恥ずかしいの。
いまはいないから、あのひとの部署に必要以上に目線を向けることはないけれど、あのひとが戻ってきたら、そちらの方をものすごく見てしまう。
あのひとの部署で、少なくともふたりは、あれ?もしや?と思っているか、気づくかしていると思う。私の態度があからさまな場面に居合わせたふたり。
そういうのは気にせず突き進んじゃう方だったけれど、今回は勝手が違う。私の周りの人にばれると「何しに会社に来てるの?」と私への評価が下がりかねないと感じられる人たちがいる。
あと、あのひと自身のことやあのひとの部署の人間関係をほとんど知らないから「あの子とつきあってるのにな」とか「奥さんいるのにな」と思われていることもあり得る。それは恥ずかしいよ。。

こうやって気持ちを綴っているけれど、好きの炎が燃え盛っているわけではない。
だって、いないから進展はないし、燃料になるほどの情報も思い出の積み重ねもないし。
長持ちする炭火、でもない気がする。
ちょろちょろ燃え続けている火、かな。弱火。

戻ってきてからのあのひとに、すごく左右されそう。
全然その気がなさそうだったら、火を消してしまうかもわからない。
行く前と同じかそれ以上だったら、がんばる。

とりあえず、あのひとと目が合いそうなときは、視線をあのひとに向けよう。
それができなくて逃したチャンスが確実にあったから。
今週いっぱいは戻ってこないと思うけれど、いつ戻ってくるかわからない。
好きだから避けちゃうなんていつぶりだろう。


亜子 |MAIL