甘い煙
頭出し|巻戻し|早送り
不思議。偶然。 昨日今日と、求めていることを、求めていたのとは別の男の子が埋めてくれる。 目の前のフラストレーションは、わりと、解消される。
一昨日のレッスンでちょっとおもしろいことがあって、その夜、彼にそれを話したくなった。 けれど、電話はしなかった。 そしたら昨日、西に住んでいる男友達から電話がきた。 で、彼に話したかったエピソードも話して、笑った。
今日は、仕事先で一緒の男の子と帰り時間が重なりそうで、話して帰れるかな?と思ったんだけど、重ならなかった。 彼の話ができる人だから、一緒に帰れたら楽しいと思ったのに。 そしたら、エスカレーターを降りる途中で、後ろから「亜子さん」と声をかけられた。 振り向いたら、仕事先の別の男の人だった。気さくで話しやすい人だ。 「亜子さんと俺、相性いいんですよ」なんて言ってる。
私はどうして、彼の手をこんなにも離したくないんだろう。
未だに、彼に逢える度、嬉しい。 彼を待っている間。彼に会いに行く道。彼の姿が見えた時。彼と一緒に居られる時間。 嬉しくて、笑顔にならずにいられなくなる。
それなのに。 なのに。
2006年11月09日(木) |
ひきずっている途中過程。 |
どうしていいかわからなくなるような、衝撃的で悲しいことが起きたら、私はそのことを、薄い、けれど丈夫な容れ物を幾重にもした中に封じ込めて、飛び出してこないようにぎゅうぎゅうに縛って、心の奥に沈めようとするんだということがわかった。 それでも、どうやったって滲み出てくるのだけれど。
あの時のこと 彼に訊いて確かめてみたらいいかな 尋ねたら明るいものが見える答えが返ってくるかな
深く関わるのが嫌なんだろうか。 ゴタゴタするのが目に見えていたから、敢えて触れなかったんだろうか。 それとも彼も、あまりに困惑していたんだろうか。
私は、彼を責めているのかな。 責めたいのかな。 単純な疑問を抱いているだけという気もするのだけれど。 よくわからない。 でも、思いやり、に、欠けるところはないだろうか。彼。 人の気持ちがわからない人ではないと思うんだけど。 でもそれを時に疑ってしまいたくなるくらい、 つらいよ?
その部分を得ることを求めて、壊れてしまう関係だったらそれまで、と割り切って、求めるべきなんだろうか。 それとも、彼の大変さを私なりに推し量って、ほぼこのままでいるべきなんだろうか。 別に二者択一じゃなくて、臨機応変にどちらでもありたいけれど、なんだかもうバランスをどうとっていいかわからない。
でも、一昨日、久しぶりにした電話では、笑って話していた。私。 どうすることが、自分にとっていちばんいいんだろう。
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