すばらしくない日々
〜惰性な日々からどうしても抜け出せないももんがのオタクな記録〜

2005年10月15日(土) コーヒーのある人生

時間を有効に使えず、ほぼ一日をムダにしましタ。…ナニヤッテルンダカ。




テレビを見ていたら、踊る大捜査線の最初の劇場版をしていましタ。室井が運転する車に向かって湾岸署の面々が敬礼するという、クライマックスシーン。…つまり、もう終りの頃。当時まだ残っていた映画館で観たし、のちにテレビ放映も観たので、別にいいんだけど。その勢いで、というワケでもないのだけど、整理整頓の際に出て来たビデオテープの中から『秋の犯罪撲滅スペシャル』を引っ張り出して観る。これは映画版に先駆けて放送された、テレビスペシャル最後の作品なんだヨね。最近売れているらしい某脚本家が放火犯役でチラッと出ていたり、観返してみると新たな発見があって面白い。




この間買ったDVD、コーヒー&シガレッツをやっと視聴。ただのお洒落な短編ムービーなら興味がなかったのだけど、コント集ということで買った次第。



この間見つけた缶コーヒーのパッケージが、この作品のイメージとまさにピッタリなので、無糖と知りつつ購入。

◆変な出会い…相手の名前を延々と間違えるカフェイン中毒(!?)の男・ロベルトとスティーヴ(ン)とのちぐはぐな会話が素敵な第一話。このなにげない作品がコーヒー&シガレッツを作るキッカケになったらしい。ラストのオチがグー。(1986年)

◆双子…息が合わない、こまっしゃくれた双子(バカ姉弟!?)の話。プレスリーにまつわるウンチクを延々とたれるウェイターが嫌いというところだけ意見が合うというオチ。…あまり好きじゃないナ。この双子はリアルでスパイク・リーの妹、弟らしい。(1989年)

◆カリフォルニアのどこかで…ミュージシャンのイギー・ポップとトム・ウェイツが出て来る話。ふたりとも名前は知っているけど、トム・ウェイツはベストを一枚持ってるだけであまり詳しくはないんだヨね。そのトム・ウェイツは撮影日当日にこの台本のどこが面白いんだと激怒したらしい(笑)。監督はそれを逆手に取って不機嫌なまま撮影したとのこと。ジュークボックスに互いの曲が入っていないことを気にする気の小ささが可笑しい作品。(1992年)

◆それは命取り…小太りな中年オヤジ2人の話。リアルで親子だという子供が父親からせしめたお金で豆を買って来るシーン。ゼスチャーで目を吊り上げて日本製品だと教えるところは笑えない。これもあまり好きじゃないナ。(2003年)

◆ルネ…喫茶店で不穏な雑誌を観ながらコーヒーとタバコに興じる女とウェイターの、まさにコント。自分好みの色と温度を保っていたコーヒー。ウェイターにお代わりを注がれてしまってそれを台無しにされた女はことあるごとにやって来るウェーターに注がれないよう、手でフタをするのが可笑しい。自分だけの時間を愉しみたい女と彼女とお近付きなりたい男のささやかな攻防戦。(1993年)

◆問題なし…久しぶりに友人に逢いたくて連絡した男。呼び出された友人はなにかあったのかと訝るのだけど、本当に順調な生活を送っている男は本当にただ逢いたくて連絡しただけ。なのに友人から再三、繰り返される問いに男はだんだんとイラつき始めるというストーリー。男の順調さを象徴するように振られたサイコロが何度もゾロ目を示すオチは悪くないけど、これもあまり好きじゃないナ。(1993年)

◆いとこ同士…いわゆる勝ち組と負け組の女たちの冷戦。あとで知ったのだけど、ふたりは同一人物。つまり一人二役らしい。旦那と子供に恵まれた女と男運がない女の、ラストのオチに象徴されるような互いに話を聞いているようで実はちっとも聞いていない空虚なやりとりが切ない。(2003年)

◆ジャック メグにテスラコイルを見せる…アメリカの電気工学者、ニコラ・テスラの功績を嬉々と語る男とその恋人。めずらしく興味を持った女に男は実験して見せるものの、上手くいかずに失敗。その原因を的確に言い当てる女の方が、実は電気工学に明るかったという。ラストのセリフは男に対して理解をしたということか。DVDパッケージはここでのスチールのよう。(2003年)

◆いとこ同士?…売れない俳優のアルフレッドに唐突に呼び出された売れっ子俳優のスティーヴ。いとこ同士だと言い張るアルフレッドに困惑するスティーヴとの力関係が哀しい。馴れ馴れしいアルフレッドを気味悪がって頑なに連絡先を教えたがらないスティーヴ。ところがアルフレッドにかかって来た、スパイク・ジョーンズからの電話一つで立場が逆転、ぎこちなく別れたあとに発するスティーヴのセリフが妙にリアル。(2003年)

◆幻覚…若いミュージシャンふたりだけのやりとりなら他の作品と大差がないのだけど、ビル・マーレイ(ゴースト・バスターズのリーダーという認識しかないけど)ひとりで雰囲気がガラリと変化。未使用シーンでのアドリブが面白い。(2003年)

◆シャンパン…締めの作品に相応しく、今までのキーワードがちりばめられた作品。最後のアレは「あしたのジョー」的。眠りこけただけなのか、それとも…。(2003年)


全編、コーヒーで乾杯するシーンがあり、要所要所で出て来るキーワード、「インディ500」「コーヒーとタバコのランチ」「サンドでもいかが」「地球はひとつの共鳴体」なども利いた、後世に残るような傑作ではないけど、不思議とリラックス出来る短編コント集ですヨ。惜しむらくはサントラがすでに廃盤になっていること。DVDも出たんだし、復刻してくれないかな…。

…こういう作品って、コアなファンがつく一方、どこが面白いのか理解されなかったりするんだヨね。この作品が退屈だという意見があっても理解出来るけど。というか、そっちの意見が多そうな気がする(笑)。


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