『くそチョップ!』........Hatibei

 

 

IN THIS WORLD - 2003年12月10日(水)


○○賞最優秀候補!

映画にとって候補という言葉ほど当てにならない言葉は無いっ・・


見てきました、IN THIS WORLD

いい映画でしたよ、うん

ただ、一つ難点を上げるとすれば・・・有楽町まで行くのがめんどい

特にこだわりの無い人は普通にレンタルで見ることをオススメします

迫力にこだわる映画でもないですし


え? じゃあなんで俺は見に行ったのかって?

たんなる新物好きなだけです(バカ)


この映画は知らない人の方が多いですかね

パキスタンの難民キャンプで育ったジャマールとその兄が、遠きロンドンを目指す物語です

ちなみに、主人公は某情報誌とは一切関係ありません(当たりまえ)

日当1ドルにも満たない難民キャンプ内での仕事で必死に資金を溜め

その給料から見ると法外とも言えるような金額を払い、それでもなお目指すロンドンの地

果たして兄弟はロンドンへ辿りつくことができるのか・・・?

そんなお話です


頭をからっぽにして楽しめる類いの映画ではなく

見ていると色々なことを考えさせられる映画ですね

テーマがテーマですからね、多少重いことを考えさせられるのは当然といえば当然か


日本という温室で育ち、ただ普通に暮らし、時がすぎる

それがどれほど幸せなのか、強く感じることのできない自分が嫌になる

世界は広い、残酷なまでに

こんな温室で作られた狭い狭い価値観と考え方は何の意味もないんじゃないのか?

そう感じました


パキスタンやイラン、トルコの雄大な自然も、

見る人と角度を変えればただの残酷な一枚の絵画ですよ

悲しいかな、この兄弟には絶望的ともいえるほどに


色々考えましたねー、上映中に

そうゆう風に考えさせてくれるような間の取り方をしているのも素晴らしいです


さらに、役者の演技が抜群でした

ホントの密入国者のドキュメントなんじゃないの?と思ったほど

主人公や、兄、親族なんかは素晴らしかったです

物語にどっぷり入りこむことができて、ただただ魅入るばかり

演技をみるだけでもこの映画は一見の価値ありかと


この映画のおもしろさの一つとして、わざと翻訳をしない、というのがありましたね

これはちょっと画期的かな、と感心してしまいましたよ

主人公ジャマールが理解できる言語、英語とパキスタンの言葉(すみません、語名失念)

それ以外の言葉を使い、誰かがジャマールに話しかけたとしても、画面に字幕としてでてこないのです

つまり、自分もジャマールとして

言語がわからないという不安感や、恐怖感をより強く受けることができるわけです


恐かったですね、見てて。 何を言われてるかわからないんですよ?

少しでも不審がられれば即拘留、即帰国、下手をすれば命すら危ない。そんな世界です

自分が同じ状況だったらどうだろう

恐らく旅を続けることができないんじゃないだろうか?

いや、それ以前にロンドンを目指そうと思えたかどうか・・


自分を見つめなおしたい人にこの映画はオススメです

点数つけるならば72点 いい感じ



ただね、俺は一つ気が付きましたよ

それは「こちトラ自腹じゃ!で紹介された映画は見てはいけない」、とうこと

あの番組ひでーよw

ほとんどストーリーいっちゃってるじゃんwwww

あの番組内でIN THIS WORLDの8割以上の事を喋ってましたね

あれじゃ、この先どうなるの?といったドキドキ感が沸いてこない・・・

まぁ、皮肉な事にこの番組で紹介されたからこの映画を見たくなったわけですがー

もうちょっと控えめにしてください、お願いしますよホント

次はイン・アメリカでも見てみたいですな


...



 

 

 

 

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